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「鏡筒」とは、星からの微弱な光を集めて拡大像を得るため、“高精度に加工された光学レンズや反射鏡”を収めた筒のこと。いわば、天体望遠鏡の本体ともいえる部分です。ビクセンでは、眼視による天体観測、カメラを用いた天体写真の撮影といったシチュエーションの違いや用途に応じて鏡筒を載せ替えたり、より口径の大きな鏡筒にアップグレードしたりできるように、鏡筒単体も多数ラインナップしています。

共通規格でステップアップに対応

ビクセンの天体望遠鏡架台は、経緯台のポルタII/ミニポルタ/スカイポッド、赤道儀のGP2/GPD2/SX/SXD2において、鏡筒取り付け部には共通規格の「アリミゾ式(規格)」を採用しています。また、SXP・AXD赤道儀もオプションパーツによって「アリミゾ式」の鏡筒を搭載可能です。
※SXP・AXD赤道儀、VSD100F3.8鏡筒など、組み合わせによってはアリミゾ式以外の取付け方法にも対応していることがあります。

三枚玉SDアポクロマート屈折式鏡筒
三枚玉SDアポクロマート屈折式鏡筒の特徴

究極を目指して、EDレンズの新世代設計

究極の屈折式鏡筒を目指し挑戦するビクセンの、ひとつの到達点を形にしたのが、三枚玉SDアポクロマート屈折式鏡筒「AX103S」です。
対物レンズは中央にEDガラスレンズを挟んだ3枚構成ですが、従来の3枚玉アポクロマートとは異なり、各レンズは20mmほど間隔を空けて配されています。この間隔を設けることにより、レンズ接面の曲率自由度が向上、より高いレベルの光学性能を追求することを可能にしました。
また、ドローチューブ内部には、視野周辺までのシャープな星像(視野周辺においても20μm以下)を実現する、フィールドコレクターレンズを内蔵しています。
この3枚+1枚のレンズ構成が十分な性能を発揮するためには、それぞれのレンズが極めて正確に加工、配置されることが重要です。ビクセンは、高精度レンズセル加工によって、これを実現しました


三枚玉EDの実力はフローライトを凌駕!

その優れた見え味を高く評価いただいたフローライト屈折鏡筒の“FL102S”と、最新フラグシップのAX103S。両者の光学性能を比較してみました。
特に、昨今のデジタルカメラによる撮影において、パープルフリンジの原因として嫌われるg線(紫)の球面収差に注目すると、AX103Sのより優れた性能を確認いただけるでしょう。AX103Sはフィールドコレクターにより周辺にいたるまで星像を20μm以下でとらえるとともに、数値制御プレシジョン・マルチコートにより、レンズ1面あたりの透過率を99.5%に高めています。
どこまでも明るくクリアで、シャープな視界。ビクセンの最新技術が生み出したフォトビジュアル鏡筒、それが“AX103S”なのです。

こだわりのデザイン

デザインの細部まで高級感にこだわりました。フードのラインは金色・対物セルの化粧リングの表示は印刷ではなく、レーザーマーキングを施しています。

球面収差