「音楽性」を大切にしていきたい 技術フェロー 角谷信太郎
こんにちは!
インターンの長谷川です。
Misocaメンバーインタビュー 第6弾は、技術フェロー 角谷 信太郎 氏です!
ぜひ最後までご覧ください!
【自己紹介をお願いします。】
角谷信太郎です。今はフリーランスのアジャイルコーチのような仕事をしていることが多いです。
Misoca以外にもいくつかの企業のチームや組織のアジャイルさを高めるお手伝いをしています。
それまでは就職してからずっとソフトウェアの受託開発をしていました。
20世紀の終わり頃にアジャイル開発とRubyに出会ってしまって、この2つでうまいことやれないかという活動を重ねていて現在に至ります。
日本Rubyの会という日本のRubyコミュニティの活動を支える一般社団法人の理事もやっています。
【Misocaではどのようなお仕事をしていますか?】
肩書きは技術フェローです。
どのようなお仕事かというと、MisocaのみんながもっとMisocaをよくしていけるようになるためのアドバイスや支援をしています。
私がお手伝いを始めた当初は、Misocaチームのサイズは数名だったのが、いまは20名以上になっています。今後はさらに大きくなっていきそうです。
人数が多くなるとコミュニケーションのオーバーヘッドが大きくなることは避けられません。
そんな状況でも方向性を合わせ続けながら目的を見失わずに、チーム一丸となって短いサイクルで開発し続けられる枠組みを実現したいと思っています。
そのためにリーンエンタープライズやスクラムといったフレームワークを導入していますが、あくまでもMisocaチームのみんなが自分たちにあったやり方で、自分たちの本来の力を出してサービスを改善できることが大事だと思っています。
なので、アドバイスや提案といっても外部から大きく枠組みを変えるというよりは、みんなの振る舞いや発言の様子を見ながら、意思疎通の「詰まり」を解消していけるような視点やプラクティスを試してもらうのがいいかなと思っています。
外科手術的ではなく気功整体師的な感じです。
技術的には一時はgithubのリポジトリのコントリビューションで歴代3位になっていたこともありますが、もりもりコードを書く人も増えてきて、トップ10圏外になるのも時間の問題になってきました(笑)
【Misocaの技術フェローになったきっかけはどんなものでしたか?】
Misoca代表の豊吉と共同創業者の松本が、株式会社Misocaの前身であるスタンドファーム株式会社を創業した頃に、Rubyのコミュニティを通じて二人とは知り合いました。
RubyのコミュニティにはRubyistという言葉があって「Rubyに対して単なるお客さん以上の気持を持っている人」のことをそう呼びます。私にとって豊吉と松本はRubyistで、私はRubyistが大好きなんです。
Rubyを使って、東京ではなく自分たちの住む名古屋でやりたいことに挑戦する、っていうのがかっこいいなと思っていたので、以前からMisocaのことは応援していました。
ちょうど私が独立したタイミングでお声がけをいただいたので、喜んでお受けして今に至っています。
余談になりますが、Rubyがプログラミング言語として興味深いのは、アピールポイントが「楽しい」ことなんですね。
一般的にプログラミング言語の特徴って、セキュアであるとか、動作が速いとか、いろいろなプラットフォームで動くとか、そういう実利がアピールポイントになると思うのですが、
Rubyの場合それが「楽しい」なんです。
RubyのWebサイトにも「PROGRAMMER'S BEST FRIEND」って書いてあります。一瞬「えっ」と思うかもしれませんが、楽しく使える、っていうのは実利的にもメリットがあると思います。
個人的にはこの価値観がとても気に入っています。
【Misocaのいいところを教えてください!】
とにかくMisocaというサービスが個人的には革命的でした。
請求書を発行するって、本当に大事なことで、この作業をすればお金がもらえるわけです。
本来なら喜んでやるべきなのですが、結構面倒臭いんですよね。
Excelとかで請求書っぽい文書を作って、印刷して、封筒に入れて切手を貼って、投函する。
大事な仕事なのはわかっているけど、用意するものや工程が存外多くて煩雑だなあと。
それがMisocaを使ってみたら、Webブラウザだけで郵送までやってもらえる!なんて便利なんだ!と感動しました。
大事だけど面倒だった請求業務が簡単に効率よくできるようになって「楽しく」なりました。
そうなるともう、どんどん請求したくなっちゃう(笑)
使う人の物事の捉え方を大きく変えるのが良いサービスだと思うので、そこが私にとってのMisocaのいいところですね。
【これからどのようなことをしたいですか?】
先ほども言ったように、私にとってMisocaはとても良いサービスなので、これからもっと多くの方に長く使ってもらえるようにしたいですね。
Misocaの良さがどこまで通用するのかっていうのは挑戦だなあと思っています。
Rubyistの2人が始めたスタートアップが、弥生のグループ会社になって、Rubyの楽しさ、Misocaの良さをどれだけ生かして強めていけるのか、そこを一緒にやっていきたいと思ってます。
【お仕事をしていない時は、どのような過ごし方をしていますか?】
息子も含めて家族全員でいられる時間って案外残り少ないので、家族と一緒に過ごしています。以前は映画をよく観てましたが、最近はあんまり観れていないですね。
自分が体験できる人生って一つだけだけど、映画だと自分には体験できない職業とか世界とか、そういうものをのぞき見できるのが良いんですよ。
で、映画には一方向に流れる時間のある程度の決まった長さと、写すスクリーンの広さっていう制約があって、その枠の範囲でどういった表現がされるのか、っていうのを体感できるのが気に入ってます。
【好きな映画はなんですか?】
映画を観るのが好きというと、オススメの映画を聞かれますが、そんなものはありません!
それぞれ気になるものを観ればいいんですよ!
そう断わった上で私が好きなのは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」ですね。
オススメしているわけではないですからね!
他は…ジャンルで言うとゾンビ映画が好きなのかもしれないです。
もし自分の周りの人がゾンビになったらどうするか、という極限状況の振る舞いや展開の定型のなかで、どんなバリエーションでどういうメッセージを込めるのかを観るのが好きですね。
【人生の目標を教えてください!】
具体的な目標は特にないのですが…「あー!おもしろかった!」と言って人生を終えることができるようになれればいいなと思ってます。
たとえば映画を観終わったときに抱く感情にもいろいろありますが、自分の人生も終わるときに「あー!おもしろかった!観てよかった!」と思えるようなものにできるといいなと。
そのために何を大事にしているかというと…「音楽性」かなあ。よくバンドが解散する時の決まり文句に「音楽性の違い...」っていうのがありますが、その「音楽性」です。
バンドの解散のときは表立って言えない理由やら何やらをまとめて「音楽性の違い」と表現されるみたいなのですが、私の場合はそういうのも含めて、うまく自分では言語化できないけれど、本当に自分にあっていそうかどうかっていう判断基準をあらわす言葉として「音楽性」と呼んでます。
たとえば、アジャイルとかスクラムとかRubyとかSlackとかリモートワークとか、言葉として語られるキーワードは同じでも、自分がそこで体験してみると自分に合う状況と合わない状況があるなあと感じてます。うまく言語化できませんが。
何が正しいかとか、どれが正解か、というのを自分が適切に判断できる自信がないので、自分がそこで抱く感情や、関わる物事の進む方向性が、自分に合ってそうかどうか、そういう「音楽性」を大切にするのを積み重ねていけたら自分にとって良い人生に近づけるかなあ、と思っています。
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いかがでしたか?
技術フェローってどんなお仕事なんだろう、とずっと感じていた疑問を解消することができ、
とても楽しいインタビューになりました!
私も「音楽性」を意識しながら、様々なことに取り組んでいきたいと思います!
次回のインタビューもお楽しみに!