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愛知県体育館、移転新築 アジア大会までに、名城公園が有力

移転が決まった愛知県体育館=21日、名古屋市中区で、本社ヘリ「あさづる」から

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 愛知県の大村秀章知事はアジア競技大会を開催する二〇二六年までに、名古屋城二之丸(名古屋市中区)にある県体育館を移転新築することを決めた。移転先は、名城公園北園(同市北区)が濃厚になっている。

 名古屋城や名城公園を管理する名古屋市は、大村知事の意向を受け、具体的な検討に入るとみられ、奥村文洋市議(民進)が二十二日午前の市議会本会議で、市の見解をただす。市側の答弁次第では、移転新築は一気に進む。

 愛知県体育館は一九六四(昭和三十九)年完成の鉄筋コンクリート造り三階建て。六五年から毎夏、大相撲名古屋場所が開かれ、米中・日中関係改善の転換点となった七一年の「ピンポン外交」の舞台にもなった。

 老朽化が目立つことから、県は昨年一月にはいったん、外壁や座席、トイレなど全面改修を決め、一八年の着工を計画した。

 ただ、昨年九月、県と名古屋市がアジア大会の招致に成功。県体育館はバレーボール会場に想定されている。県は、多競技の国際大会を常時開催するためには、競技場や更衣室、シャワー室、観客席などを一新、全体をスケールアップさせることが必要と判断。建て替え案が内々に浮上した。

 二之丸には江戸時代、藩主が暮らす御殿や庭園、馬場があった。名古屋城の中長期的な整備計画で、名古屋市は御殿の遺構や庭園の調査・保存に加え、県体育館を城外に移転する協議の必要性に言及している。

 県体育館は、国有地を無償で借り受けた市が、県の設置を認める形になっている。大村知事は現在の立地にこだわりを示していたが名古屋場所や国際大会の開催にふさわしい代替地を市が用意することを条件に、移転新築に踏み切る。移転新築が決まれば、体育館の改修は最低限にとどめる。新体育館の完成までは維持し名古屋場所の開催などに支障が出ないようにする。

 

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