トップ > 一面 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

一面

愛知県体育館移転は名城公園野球場が最有力 名古屋市が検討へ

愛知県体育館(左上)移転先の最有力とみられる名城公園北園の野球場(右下)=22日、名古屋市北区で、本社ヘリ「あさづる」から(中森麻未撮影)

写真
写真

 愛知県体育館(名古屋市中区)の移転新築について、名古屋市は二十二日、県から打診があれば、市が管理する名城公園北園(同市北区)への移転に向け、具体的な検討に入る考えを示した。市議会本会議で奥村文洋市議(民進)の質問に答えた。

 大村秀章知事はアジア競技大会を開催する二〇二六年までの県体育館の移転新築を決めており、移転計画が動き始める。関係者によると、移転先は、現体育館の北約八百メートルにある公園内の野球場が最有力の候補地だという。

 この日は、奥村市議が「県から名城公園北園への移転整備の要請が示された場合の見解を」と問うと、市緑政土木局の三輪友夫局長は「公園施設の代替機能の確保や整備費負担など課題を考慮しながら、具体的な検討を進める」と述べた。

 河村たかし市長も「世界的なスポーツと名古屋城を見ることができ、市民に喜んでもらえる。大いに賛成で、大変ありがたいことだと思っている」と話した。

 現体育館の跡地利用については、市観光文化交流局の渡辺正則局長が「馬場や弓場、それらを見物する向(むこう)屋敷を復元し、名古屋城来場者の憩いの場として整備したい」との意向を示した。

 野球場の敷地は一万三千八百平方メートルあり、建築面積七千六百平方メートルの現体育館と同規模以上の施設の建設が可能だ。ただ、野球場は多くの市民が利用しており、代替地の確保が必要となる。

 現体育館は一九六四(昭和三十九)年完成の鉄筋コンクリート造り三階建て。大相撲名古屋場所が開かれ、米中・日中関係改善の転換点となった七一年の「ピンポン外交」の舞台にもなった。市が国から無償で借り受ける名古屋城二之丸の一角にあり、市が県に施設設置を五年ごとに許可。来年三月の許可期限に向け、移転新築するか改修するかが焦点だった。

 河村市長は報道陣に対し「積年の一つの願いがかない、ありがたい。(二二年の)名古屋城木造天守閣ができる時に、一緒にできとった方がええ」と早期の移転新築を望んだ。

◆前向きに受け止め 大村知事

 大村知事は、県体育館の移転新築先として名城公園北園が挙がっていることを認め、「前向きに受け止めたい」と報道陣に述べた。

 新体育館は「大相撲名古屋場所にふさわしい風格があり、国際大会が開催でき、ピンポン外交などの歴史を引き継ぐことができることが大前提。市側と協議し、具体的に詰めていく」と話した。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索