コスプレ衣装を見られたくない
レッツ、コインランドリー!
おさっぴろでぇす。
ワタクシはコスプレが大好きなヲサーンだ。顔にはお面を被っている。
以前ワタクシは、家族にナイショでコスプレをしていた。だからコスプレ衣装も、わざわざコインランドリーで洗っていた。
(ちなみに嫁に打ち明けたので、今では自宅で洗っている)
しかし、コインランドリーというのは当然だが、他人も利用する。
だから人の居ないタイミングで洗濯するなど、細心の注意を払っていたのだが、いろいろ酷い目にあった。今回はその事を書く。
わざわざ遠方のコインランドリーへ行く
ある日、ワタクシは遠く離れた街のコインランドリーに居た。
わざわざ遠くまで来たのは理由がある。身バレを防ぐためだ。近所で嫁の知り合いにでも逢ったら、それこそ人生ヲワタ \(^o^)/になってしまうからだ。
この日、コインランドリーには人がまったく居なかった。すかさずワタクシは思った。
「チャンス!!」
なおこの日の衣装は、メイド服・ナース服・セーラー服(夏物)・他に小物など、てんこ盛り状態だった。
こうしてワタクシはまず、洗濯のミッションを開始した。
とは言え洗濯機に入れてしまえば、後は待つだけだ。あまりにも楽勝かつ店に誰も居ないので、ワタクシは洗濯機のフタを開け、くるくる回る衣装達に「アンタさえよければ、また着てあげてもいいのよ?」などとツンデレ風に話しかけていた。
しかし、話はこれで終わらない。
雲行きがあやしくなる・・・!!
洗濯が終わる直前になって、突然店内に人が入ってきた。おばちゃんが数名と、小学生くらいの子供が数名だ。
うわあヤバイ!・・・特に、純真な子供はヤバイ。
ワタクシは気が弱い。すぐに子供の心無いひと言が、ワタクシの心に刺さる場面を想像した。
「おかあさーん。あの人看護婦さんの服とか、ドレスとか洗ってるよぉー!?」
「見るんじゃありません!!」
「うわあああああああああああ!!」
ど、どうしよう!?ワタクシは戦慄した。
しかもまだ「乾燥」のミッションが残っているのだ・・・。
怪しさ全開で乾燥工程をををw
と言う訳で洗濯が終わった。
通常なら、フタを開けて衣類を取り出し、それを乾燥機に入れお金を投入する。
だがしかし・・・。
何故か子供たちは、ワタクシをじろじろ見ていたのだ。
恐らく、知らない人がワタクシだけだったからだろう。
こ・・・これはマズイ!!
いったん外に出て注意を逸らすw
ワタクシは考えた。このままではラチがあかない!
やむなく、電話をかけるふりをしていったん外に出た。彼らの注意を逸らさねばならない。なお、おばちゃん達はワタクシに背を向けて世間話で盛り上がっていた。子供達も盛り上がってくれればいいのに・・と思った。
衣類が心配で、手に汗をかきながら外に出た。一か八かの賭けだ。子供達はどうか!?・・・なんと彼らはワタクシにつられるように外へ出て、そこで遊び始めたのだ。
「チャ-ンス!!!」
ワタクシはそっと店内に戻った。子供達は既に外遊びに夢中になっていた。
そして再度、店内の人の目がこちらを向いてない事を確認すると、風神のような素早さで衣類をランドリーに放り込んだ。
この間、およそ3秒(体感速度ですw)
こうして乾燥機はゆっくりと回転しはじめた。
見ればセーラー服だけは、回転の中でもはっきりわかってしまったが、なぁにこれだけなら「妹のだ」という雰囲気を出しておけばいいさ、と腹をくくった。
最終試練が残っている
とは言え、まだ最後の試練が残っている。
乾燥が終わればこれら危険な衣装を、他の客の前で取り出さねばならない。なお本来なら、衣装をひとつづつテーブルに広げ、愛情いっぱいに折りたたんで持ち帰りたかった。
だからワタクシは、お子ちゃま達がさっさと帰ってくれるのを願った。しかしながら運命は残酷だ。彼らはさっぱり帰らなかったし、後から追加で他の客まで現れたのだ。
この時、ワタクシはまたも不安になった。客が増えて、乾燥待ちをされたらヤダなぁ・・と思ったのだ。
店のおばちゃん登場
あなた様にも覚えは無いか?衣類を乾燥に入れたまま場を離れたら、誰かに衣類を出されていたという事が。
ワタクシがここを離れることは死んでもないのだが、客が増えて乾燥機に注目が行くのはマズイ。新たな客が来る度に、負の思いが頭を駆け巡った。
そしてあと5分で終わるという頃に、何故か店番のおばちゃんまで現れてしまった。ワタクシは見た目は平静を装っていたが、心臓はバクバク鳴っていた。これ以上客が増えたら、おばちゃんまでワタクシの乾燥機を気にしだすかもしれない・・・!!
そ、そんな事になったら、ああ神様!!
またも風神の如く
しかしここで奇跡が起こった。
件のお子ちゃま達が、店外でケンカをはじめたのだ。たわいのないケンカながらも、他の客の注意がそこに向く。彼らと一緒に居たおばちゃん達も、あわてて店外へと出て行った。ワタクシはその瞬間を逃さなかった。
「チャ-ーーンスゥゥ!!!!!」
ワタクシは目の前の乾燥機から、乾きたてほやほやの衣類を風神の如く取り出した。
この間、およそ5秒(体感速度w)
ここで、愛する衣装を広げてたたみたかったがそれは諦めた。まずは安全が最優先だ。
こうしてワタクシは、持参したバッグに衣装を詰め込む事に成功した。
「フッフッフッ!!愛は勝つ!!」
後は帰宅するのみ・・・。
ワタクシは落ち着いて出口に向かった。この時既に「勝った」と思っていた。
その時、背後から声がした。
「お客さん」
店番のおばちゃんだった。
なんだい?ワタクシに子供のケンカを止めて欲しいのかい?と思った。
しかし、彼女の手には何かが握られていた。
「これ、落ちてましたよ?」
彼女の手には、ワタクシのナース帽とベルトが握られていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「うわああああああああああ!!!!!」
シメのひとこと
この後、ワタクシは旅に出ました。
それでは今回はここまで。
皆様、良いコインランドリーををを!