相原亮
2017年6月23日03時05分
防衛省は、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に向けた関連経費を2018年度当初予算案に計上するよう要求する方針を固めた。北朝鮮の弾道ミサイルへの対処能力を高める狙い。候補に挙がっていた高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD=サード)の導入は見送られる。
複数の政府関係者が22日までに明らかにした。防衛省は17年度予算でコンピューターのシミュレーションなど新装備の導入に向けた調査費を計上。来年度はイージス・アショアに限定した調査費を盛り込み、防衛力強化を示したい考えだ。7月に防衛省内で装備品のあり方などを検討する「統合機動防衛力構築委員会」(委員長=若宮健嗣防衛副大臣)を開き、イージス・アショアが適当との意見をまとめる方向で、概算要求を経て来年度予算案に計上される公算が大きい。
日本の弾道ミサイル防衛(BMD)はイージス艦の迎撃ミサイル「SM3」が大気圏外で迎撃し、撃ち漏らせば地対空誘導弾「PAC3」が大気圏内で迎え撃つ二段構え。イージス・アショアの導入で補完する狙いがある。
イージス・アショアは現在の試…
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