新潟県内のパートタイマーの方から、このようなご相談です。
サービス残業をさせられます。それだけでなく、自宅で作業するようにも指示されます。それなのに残業代には反映されません。
サービス残業というと正社員というイメージなのですが、この会社ではパートタイマーにもさせているようです。しかも、持ち帰り残業まで。
どうしたらいいか見てみましょう。
サービス残業は、もちろん賃金を支払ってもらえます
作業のために早出・残業があるとのことです。これについては当然、労働時間なので、賃金を支払ってもらえます。
もしも1日8時間、週40時間を超える法定残業の場合は、時間外割増も必要です。
1日ずつ、どれぐらいの残業があったか、始業時間と終業時間の記憶を辿ってメモしましょう。
とはいっても、それがけっこう大変な作業となります。
「しごとダイアリー2」のようなものを使うと、楽かもしれません。
また、お昼の休憩時間にも作業をさせられるようですが、もちろんそれも労働時間です。
持ち帰り残業は労働時間?
自宅に持ち帰って仕事をする風呂敷残業は、どうなるのでしょうか。
自宅での作業は在宅勤務のような形でない限り、基本的には使用者の管理下から外れています。たとえば、テレビを見ながら作業してもいいわけですし、どの作業にどれ位の時間をかけるかもある程度自由に決められるからです。そう考えれば、これは労働時間ではありませんし、賃金も発生しないことになります。
しかし、会社が持ち帰り残業を命令した場合は別です。
相談者の場合は、明確に自宅で作業しろと命令されています。この場合は、労働時間となり、当然賃金を支払ってもらえます。
また、持ち帰り残業しなくてはならない状況に置かれた場合も労働時間となります。たとえば、帰社時間になって「明日の朝までに資料を作ってきなさい」と命令されたものの、会社に残ることができない状況だったというようなケースです。
持ち帰り残業は労使ともなくすことが必要
実のところ、会社にとって持ち帰り残業のデメリットは、とても大きいものです。
会社の資料を持ち出すので、情報漏えいの可能性があります。通勤途中で紛失したというようなことも起きかねません。
労働者も、その家族も、持ち帰り残業を快く思いません。結果として、ブラック企業とのレッテルを張られることもあるでしょう。
労働時間を適正に把握しなかったために、不払い賃金を請求されたり、長時間労働が原因で過労で倒れたような場合に慰謝料請求を受けます。
このように、会社にとっても持ち帰り残業はデメリットだらけです。
サービス残業については労働基準監督署に申告する方法もあります。しかし、持ち帰り残業については、その時間を立証することは容易ではありません。言い換えれば、持ち帰り残業があったことはわかるのですが、何時間になるのか、いくらになるのか、そこが難しいポイントです。
そこで、会社に対しては、にいがた青年ユニオンに加入して、団体交渉を申し入れ、適切な対応をとってもらうように申し入れてはどうでしょうか。