被ばく事故 合成樹脂製の接着剤が放射線で分解 ガス発生か

被ばく事故 合成樹脂製の接着剤が放射線で分解 ガス発生か
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茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の施設で核燃料物質を入れた袋が破裂し作業員が被ばくした事故は、核燃料物質を固めるのに使われていた合成樹脂製の接着剤が放射線で分解されガスが発生したために起きた可能性があることがわかり、原子力機構がさらに調査を進めています。
茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」で今月6日に起きた作業員の被ばく事故は、核燃料物質を入れた袋が何らかの原因で破裂し、プルトニウムなどが飛び散ることで起きました。

この袋は26年前に詰められたまま一度も開けられていませんでしたが、原子力機構が、当時、作業にあたった元職員から聞き取りを行った結果、中のプルトニウムなどの核燃料物質は合成樹脂製の接着剤を使って固められていたことがわかりました。

合成樹脂は放射線によって分解されるとガスが発生する性質があり、原子力機構は、袋が破裂したのはこの樹脂製の接着剤が原因だった可能性があると見ています。

一方で、核燃料物質を直接入れていたポリ容器が放射線で分解しガスが発生した可能性も残されていて、原子力機構は来月下旬までに事故の原因を詳しく調べ、国に報告することにしています。