22日未明に運行再開 19本が足止め
21日午後7時55分ごろ、東海道・山陽新幹線の京都-新神戸間の下り線で停電が発生し、同区間の上下線で運転を見合わせた。架線断線が原因。このため、京都-新神戸間を走行中の少なくとも上下計15本が緊急停止し、一時立ち往生した。JR東海とJR西日本によると、上り線の見合わせ区間は同日夜に京都から徳山、小倉間へと拡大し、午後10時半には博多まで広がり、新神戸-博多間では19本が各駅に最大5時間余り停車した。他の多くの新幹線も遅れなどが生じ大混乱したが、22日午前1時ごろから順次運行を再開した。
JR東海は21日午後10時半過ぎから、断線のなかった上り線でまず立ち往生した車両を運行させ、新大阪駅から発車した移送用の車両も加え、下り線で立ち往生した車両に横付けする異例の対応を取り、乗客を京都駅へ運んだ。乗客輸送は22日未明に終える見通し。同駅では12両編成の車両(約630座席)を列車ホテルとして用意し、同日午前5時まで開放するという。
JR東海によると、トラブルを受けて下り線路などを点検した結果、大阪府高槻市西面南の下り線で、車両のパンタグラフと接する架線1本が切れているのを確認した。復旧作業を終えたが、架線が切れた詳しい原因は22日未明段階では確認できていないという。運転見合わせによる影響人員はJR両社で調査している。相当な数に上るとみられる。けが人などは確認されていないが、停電したことで一部車内の冷房設備が止まるなど影響が出たという。【鳥井真平、根本毅】