会話というのは、その時の状況によって言葉の捉え方が変わってくる。直訳してしまうと、言葉の意味を大きく履き違えてしまう。
英語はその場の状況を見極めないと訳せない
What are you doing?
このセリフを聞いた時に、たしかに、そう訳してしまうかもしれないけど相手は必ずしも、『あなたが何をしているのか』を知りたいとは限らない。
「ちょっとケータイ持ってて
と頼まれて、預かったケータイをなにかの拍子に落としてしまった時の
「What are you doing?」の意味は
「ちょっと、何してんだよ!
とか、そういう意味で
「ごめん
とか
「手が滑った
とか、そういう答えであるべき。
でも、それを真面目に受け取って直訳して
「わたしはあなたのケータイを落としました
なんて答えてるそんな日本人も、なんかカワイイと思う。そんな日本人で良かった。
How can I leave you?
「どうやって、あなたを置いて(置き去りにして)いけばいいのですか?」と訳していませんか?
置き去りにって、ひどくない?笑
そんな事、友達が言うわけないじゃん!笑
友達のニコに会いに行く連絡を本人にした時に、ニコに「じゃあ、空港まで迎えに行くよ」と言われて、
「本当に!?(マジで!?)
と聞き返したのですが、その時に言われたセリフが、この「How can I leave you?」でした。
この場合は「せっかく会いに来てくれるのに迎えに行かないわけないだろ!」っていう意味で、だから「ありがとう」とか、そう答えるべきです。
でも、それを、こういう状況で「どうやって、あなたを置いて(置き去りにして)いけばいいのですか?」と直訳する人の真面目さを「かわいいな」って思える人間でありたいい。
You didn't change at all....
これは女の人に対する言葉で、直訳すると「あなたは全然変わっていない」という意味です。でも、この言葉を男性から言われた時、どういう意味が込められているか理解できていますか。
このセリフをアルゼンチン人のフラビアと一緒に、彼女の4、5年前の写真を見ていた時に、ある男が、この言葉を使いました。「君は昔も今も変わらず美しいよ。ぜんぜん変わっていない。」という意味で使いました。この時、フラビアが、男の伝えたいことを理解できなくて「You didn't change at all....」を直訳していたら意味がわからず「変わっていないってどういうこと?」って聞き返したかもしれません。そうだとしたら、その男は意気消沈して「口説いているのに、この人はそれに気づかない鈍感な人だ。」と思ったかもしれません。
コミュニケーションは意訳しないと成立しない
「What are you doing?」
「How can I leave you?」
「You didn't change at all....」の3つの例で、わかるのは実際の会話では、相手の顔の表情や、言い方、気持ちの込め方、いろいろな要素が関わってきます。その場の状況によって言葉の意味が大きく変わってきます。
コミュニケーションで大切なことは相手が言ったセリフを直訳で受け取ることではなくて、『どういう想いを込めて言ったのかを理解すること』です。つまり直訳ではなく『意訳』することが大切なのです。
意訳するためにはEQが必要不可欠
意訳できる人と直訳しかできない人の違いは何でしょうか。その答えは、『EQ』が高いか低いか、です。
EQ(イーキュー)は「Emotional Intelligence Quotient」の略で、「心の知能指数」や「感情の知能指数」と言われていて、生活の中でその人が持っている力や性質を上手く発揮させるための能力です。
(出典:心の知能指数テストを無料実施 - EQテスト)
EQは、相手の感情を読み取る能力で、この能力が低いと意訳はできません。
そこで今回は簡単なテストを用意しました。
専門家が用意した簡単な10この質問に答えるだけで、あなたのEQの高さを測ることができます。興味のある人はやってみてください。1分で終わる簡単なテストです。
ちなみに、このテストで、ぼくのEQは150でした。EQは高ければ高いほど意訳が、うまくできるようになります。
100が標準値だけど、英会話をする相手は、文化や習慣の違う外国の人達で、誤解が生まれやすいです。そこで、最低でも120はほしいところ。
120を下回ってしまった人におススメしたい参考書がこれ!
ぼくが読んでみてわかりやすかったのがこれ!
ビジネスマン向けはこれ!
簡単・入門編はこれ!
あなたが英会話の意訳をできない原因
学習方法の間違い
まず、英会話を学ぼうとすると、スピーキングとリスニングを学びます。発音の仕方や、ネイティブの発音をたくさん聞いて耳を慣れさせたり、そういう勉強方法をぼくたちはしています。
ぼくに言わせれば、それは『英語』の勉強で、『英会話』の勉強ではありません。
「わたしの名前はトムです。あなたの名前は何ですか?」
「わたしの名前はクミコです。よろしくお願いします。あなたの職業は何ですか?」
「わたしは学生です。」
ぼくたちが勉強しているのは、こういう棒読みの、直訳する英語です。『英語』と『英会話』は分けて勉強しましょう。
英会話の本当の勉強方法
英会話は本来、難しいものではありません。ただの会話です。
日本語でも英語でも、コミュニケーションで大切なことは『意訳』です。意訳は、日本人同士の日本語でのコミュニケーションからも十分に学んで鍛えていけます。誰かと言葉を交わすときは意訳することを習慣づけていきましょう。相手の言ったセリフの文字羅列を直訳するのではなく、『どういう想いを込めて言ったのか』を常日頃から考えましょう。その、繰り返しで英会話は上達します。
EQ能力を重視した英会話勉強方法を教えている本城武則さんの本は、すごく参考になるから最後に紹介しておきます。是非、読んでみてください。
まとめ
英語の意訳ができるようになれば、あなたの英会話は今より、もっと実のあるものになります。英会話の上達に必要なことは本当はたったの2つだけです。一生懸命に勉強すること、そして、たくさん練習すること。この2つだけです。
それでは、また!