今日、大型ハイテク株が急落しました。

市場参加者はその原因を探し回りましたが、特にトリガー(引き金)になるような材料はありませんでした

昨夜ゴールドマン・サックスが「米国の景気に陰りが見られインフレ圧力が皆無なので全ての投資家の資金がフェイスブック、アマゾン、アップル、マイクロソフト、アルファベットなどごく一握りの銘柄に集中している。その絶え間ない買い圧力に下支えされ、これらの銘柄のボラティリティーは安定していることで知られている消費安定株よりさらに低くなっている」と指摘したばかりです。

しかし長期金利は今週前半に底値を付けた後、出来高を伴って上昇し始めました。実際、債券ETFは大きな出来高を伴いつつ下落しており機関投資家が長期債を利喰いしはじめた印象があります。

これはウォーターゲート事件のスキャンダルが大きな拡大を見せた1973年に「買える銘柄が少ない」という理由から「ニフティ・フィフティ」と呼ばれる一握りの成長株が独歩高した後、墜落した状況と酷似しているという指摘もあります。

実際、上に書いた一握りのハイテク株は今年の米国株の上昇の48%を稼ぎ出しており、これらの銘柄と「その他大勢」との落差が、サステイナブルでないほど拡大したという見方も市場関係者から出されています。

金融やエネルギーは出遅れており、それらのセクターに大挙して資金が流入するローテーションも見られました。

個別では、エヌヴィディア(ティッカーシンボル:NVDA)は目標株価を引き上げる証券会社が相次ぎ寄りピンで始まりましたが、今日の高値から計算して、ザラバ-15%も暴落する局面がありました。

ただ、これを書いている時点(NY時間午後3時半)で、上記のどの銘柄も50日移動平均線を割り込んでいません。だから今日の動きはたんなる相場のアヤの範囲内であり、来週からまたいけいけどんどんになる可能性も残されていると思います。

来週以降の動きに注目したいと思います。

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