『青のフラッグ』 KAITO
ジャンプ+ 連載中
(青のフラッグ 1話)
ストーリー展開から、“ジャンプっぽくない”と話題になっていた漫画なので知ってる方も多いと思いますが、今回は『青のフラッグ』を紹介したいと思います。
コミックも発売されていますが、『ジャンプ+』のアプリでも読めるので、私自身、毎回更新を楽しみにしています。
ちなみに1話無料で読めます。
この記事の前半はネタバレなしでおすすめポイントを紹介しつつ、後半はネタバレありの感想を語っていきます。
作者は週刊少年ジャンプに『クロス・マネジ』や『バディストライク』を連載していたKAITO先生。
『青のフラッグ』あらすじ
高校3年生…将来の進路に悩む時期に、出会った3人の男女。彼らを待つ、甘く、苦しく、切ない日々。
青春漫画の名手が贈る"純"愛物語、開幕!!
『青のフラッグ』登場人物紹介
一ノ瀬 太一
・桃真とは幼なじみ
・クラスの中ではどちらかというと目立たない方のグループ
・二葉が自分と似ていて苦手だった
空勢 二葉(くぜふたば)
・自分に自信がない
・ふわふわロングヘアーだったが、ある出来事がきっかけでショートヘアーに
・真澄と仲良し
三田 桃真
・みんなの人気者
・太一とは幼なじみ
・スポーツ万能、成績優秀
伊達 真澄(いたちますみ)
・二葉以外には態度がきつい
・気が強い
・二葉と仲良し
モンちゃん・オメガ・ヨーキー
モブキャラ。主人公・太一と仲良し。それにしても個性的すぎる面々(笑)
『青のフラッグ』の面白いところ
心理描写
この方、心理描写や、人間関係の描き方がとにかく上手いんです。
登場人物たちの表情が豊かっていうのもありますが、気づくと物語の中にのめり込みます。読んでいて、「あぁー、この気持ちわかる!」とか「せつないなぁ…」って、ついつい感情移入してしまうと思います。
さらにコマ割りも秀逸で、上手く説明出来ないのですが、登場人物の表情を魅せるような描き方をしているので、その点も魅力だと思います。
真っ直ぐな恋心
高校生と言えば青春ど真ん中。登場人物たちは、ただ純粋に恋をしているんです。
わかりやすいところで言うと、空勢二葉。
太一が、あるきっかけで二葉の恋の相談を聞くことになるところから、物語は動き出します。
人を好きになるのが初めてなのか?っていうくらい、恋愛下手だし、口下手。その相手がクラスの人気者的な存在なら、手が届かない存在だって思うし、その人を前にすると頭真っ白になってしまう。そんな甘くほろ苦い恋の経験、少なからずありますよね?
うまくはいかないかもしれないけど、それぞれに好きな人がいて、一生懸命ただ恋をしています。
そして、自分の好きな相手は、普段近くにいる存在だから、気持ちを伝えることによって、今までの関係が壊れてしまうのが怖いんです。
隠された伏線
青春漫画なのに伏線って、どーいう事!?って思いますよね。ミステリーじゃあるまいし…。これは、読んだらわかるんですが、この漫画、5話で急展開を迎えます。
何が起こるか詳しく書いてしまうと、完全なネタバレになってしまうので伏せますね。
見方が180度変わるというか、5話を読んでからもう一度今までの話を読み返すと、たしかに伏線らしきものが、ところどころにちりばめられていて、「はぁーなるほどな」と、素晴らしくてため息が出ます。
作者が正式に認めたわけではなく、読者の間で話題になっている話なのですが、ほんと、気づいた時には、鳥肌たつくらいすごい伏線もありますよ。
これまた、詳しく書くとネタバレになるので、知りたい方は、読んだ後に調べてみて下さい。
ただの青春漫画だと思ったら大間違いですよ!
青のフラッグは、『ジャンプ+』のアプリでも読めるので気になる方は読んでみて下さい。1話と最新2話が無料。それ以外はコインが必要になります。
ここから下はネタバレになります!!
ネタバレ感想
ジャンプ+連載なのに“LGBT”を扱う、攻めた漫画として話題の『青のフラッグ』
5話を読むまでは、よくある学園青春ストーリーだと思っていました。「三角関係かぁ~よくあるよくある!」ってな感じですね。ところが5話でトーマの好きな人が太一だと判明し、衝撃的な展開。
そんな話題沸騰の『青のフラッグ』ですが、ネット上では様々な憶測や考察が飛び交っていたので、それについて書いていこうと思います。
表紙の太一・トーマ・二葉の視線の行方
これが1巻の表紙なのですが、3人の視線の先に注目して下さい。それぞれ想いの人を見つめています。二葉は桃真を、桃真は太一を。
太一の視線の先が気になるところです。正面を向いているだけで特に意味はないのか、もしくは視線の先に別の誰かがいるのか…現時点ではまだわかりません。
ただ、個人的には正面を向いている事に特に意味はないかなと思います。
こういう何気ないところに伏線が隠されているので、もう一度読み直すと全然違う見方ができますね。
青のフラッグのタイトルに込められた意味
『青のフラッグ』という漫画のタイトルについてSNSでいくつかの説が話題になっています。
ひとつめは、青のフラッグというのが、登場人物の関係図を表しているのではないかと考えられている説
太一・二葉・桃真の一方通行の三角関係に、伊達真澄→二葉の矢印が棒の役割を果たし、まるで旗のように見えるという事です。
トーマと二葉と太一で三角旗(フラッグ)
— coyo@青のフラッグはいいぞ! (@coyocoyo) 2017年2月28日
イタチさんが棒!?
青春の青のフラッグ!!#青のフラッグ pic.twitter.com/610Ft6GBL9
こんな感じですね。
ふたつめは、『青のフラッグ』が、レースなどで使われる“ブルーフラッグ”を意味しているのではないかという説。
青色のレース旗(英: The Blue Flag)は後続車両に進路を譲ったり、後続車両に抜かせるように指示する意味で使用される。
(引用:レース旗 - Wikipedia)
後続車両に進路を譲るという意味から、“自分の気持ちよりも他の人に譲る”という登場人物達の関係性を表しているのではないかというものです。
黄色いチューリップ
(青のフラッグ 4話)
第4話の扉絵に黄色いチューリップが登場します。残念ながらコミックでは白黒なので気付かないかもしれませんが…。
黄色いチューリップの花言葉は、“望みのない恋”
これも、登場人物(特にトーマや伊達)の恋模様を表しているのではないかということです。
気になるシーン・未回収の伏線と考察
音楽室でのシーン
(青のフラッグ 7話)
ここまで、太一は二葉のことが好きだと思っていましたが、7話で、太一→トーマもあるかも…と思ってしまいました。
トーマの進路についての話を二葉から聞いた太一は、知らなかったことにショックを受けます。ヤキモチのようなものですね。
親友と思っていたのに大事なことを自分に話してくれなかったことが、ショックなのか。それとも、違う意味でなのか…。
太一の気持ちは、まだ今の段階では、誰に向いているのかいまいちハッキリしませんね。
トーマの「同じにもなれてないんだよ」という一言
(青のフラッグ 8話)
体育祭での意味深なひとこま。
“親友にもなれていない”という意味だと解釈しました。
伊達と二葉は、互いに信頼しあっていて、親友という関係が成り立っているけど、トーマと太一にはその関係がない。
その関係性をつくるために、太一と二葉を応援団に推薦したのかと。
トーマは、“太一→二葉”だと思っているので、太一の恋に間接的に協力し、信頼を得ようとしていたのかなと思いました。
そうすると、トーマは自分の気持ちよりも太一の気持ちを優先したことになり…切なすぎますね。
もしくは、伊達に彼氏がいることを知ったトーマは、伊達みたいに割り切って恋人を作れないという意味で言ったのか。
色々と推測出来てしまうひとことですね。
グループトークの人数
(青のフラッグ 9話)
太一・二葉・桃真・真澄の4人がグループトークのようなもので、やりとりしているのですが、グループの人数が5人なんです。
のちのち明らかになりそうですが、あと1人は誰なんでしょうね。
13話で太一がつぶやいたセリフ
(青のフラッグ 13話)
なんて言ったんでしょう。そのあと、トーマが二葉に頼んだ伝言も気になります。
トーマの夢をなによりも応援していて、自分に価値を見いだせない太一が、トーマの口から出た言葉を理解出来ず、受け止め切れなかったのか。
もしくは、親友と言われたことに疑問を感じたのか。
太一がつぶやいたセリフ、オレって言ってるのはなんとなくわかるのですが、そのあとが解読不能です。
まとめ
次の更新が待ち遠しい、青のフラッグ。次回更新は2017年7月5日です。
また新しい話が追加されたら、この記事も更新する予定です。