2017-06-22

下ネタという概念が存在しない退屈な世界」 感想

最近、「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」のTVアニメ版を視た。

TV放映時にも全て見たが、素晴らしいアニメである

共謀罪」が成立したのを期に、ラノベ版も読みたくなり全巻購入した。

忙しくて、中々読めないが読み進めたい。

この作品のすごいところは、読み方によって面白さのポイントが違うのだ。

普通に読んだら、下ネタバカ小説である

しかし、深く読むと社会運動論や政治文化論、組織論につながっている問題提起がなされている。

エロ漫画など「猥褻物」が全て消し去られ、下ネタ発言するだけで懲役刑が下るユビキタスディストピア社会のなかで、主人公たちはエロ本エロ漫画などを自由に読める社会を取り戻そうとする内容だ。

主人公たちが組織する「下ネタテロ組織 SOX」はエロ漫画や性知識の流布を行う。

ただ組織のなかや他のレジスタンス組織と足並みが揃わないことがある。

過激派活動故に、体制に足元を掬われそうになったりするのだ。

これは、日本社会運動にも通じる連帯の難しさである

また、作中の性知識がないゆえの不合理なことなどは現在日本性教育云々の話にも見えてこないこともない。

素晴らしいレジスタンス作品だと感じた。

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