※当記事には作品のネタバレが含まれますのでご注意下さい。
またこの先、駄文が続いております。
貴重なお時間を無駄にされてもいいという方だけお読み下さい。
上映年 | 1997年 |
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監督 | 今村昌平 |
出演者 | 役所広司/清水美砂/佐藤允/柄本明/哀川翔/市原悦子/倍賞美津子 |
『うなぎ』は、1997年公開の日本映画。制作・配給会社は松竹で、吉村昭の小説『闇にひらめく』を原作として今村昌平が監督と脚本を担当した。なお、今村の実子である天願大介も脚本に参加した。主演は役所広司・清水美砂。
(wikipediaより引用)
カンヌでパルム・ドールを受賞した「うなぎ」
カンヌ受賞作品だけあって、それはもう壮大な作品となっております。
主人公の「うなぎ」は自分の子孫を残すために
片田舎を流れる小さな川から、
途中、幾多もの困難に遭遇しながら旅を続け、
はるばる赤道のとおる海までたどり着き、
悲願である自分の精子を放出する事に成功します。
それは、まさに「うなぎ」の使命でもあり、地球の見えない力に導かれていく様は
生命の神秘を感じずにはいられないシーンでした。
それは、もう感動というか、
言葉で言い表すことは出来ません。
この神秘的なシーンに全世界の人が涙を流したことでしょう。
それから数年の月日が流れ、物語は第二幕へと突入します。
故郷の川に帰って、平穏な日々を過ごしていた「うなぎ」の元へ、
ひと時も忘れることがなかった我が子が戻ってきます。
「うなぎ」は、その奇跡的な再会に泣いて喜びました。
しかし!!!
そう簡単にハッピーエンドで終わりません。
面倒臭くなったので細かい経緯は省きますが、
なんと、その子供は「うなぎ」の子供ではなく、
他の「うなぎ」の精子から生まれた子供であることが判明してしまいます。
それは、とてもショックだった事でしょう。
「うなぎ」の心中を察すれば胸がはち切れそうになります。
「うなぎ」は、裁判によって自分の子供である本物の「うなぎ」と取り替えてもらえることになりましたが、
せっかく自分を頼ってきてくれた偽装「うなぎ」を裏切る事になると考え、
三日三晩思い悩みます。
「本物かどうか、血の繋がりよりも、うなぎは味が一番なのではないのか」
そう思い至った「うなぎ」は
「そして父になる」決意をするのでした。
この社会の闇を大胆に切り取った素晴らしいドキュメンタリー作品に
カンヌではスタンディングオーベーションの嵐で
拍手がいつまでも鳴り止まなかったといいます。
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と言うのは、
もちろん私の戯言でございます。
当然、本物の「うなぎ」に、そのような話は一切ありません。
いや、かすってなくもないですが・・・。
前置きが長くなってしまいましたが、本物の話はというと、
幼稚な嫉妬心から妻を殺してしまった
役所広司演じる主人公「山下」が仮釈放で出所して、
とある町のはずれで床屋を開きます。
そして、その床屋に謎の美女、桂子(清水美砂)が働きに来て
「山下」に恋をしてしまう、という何とも羨ましい話です。
(ちなみに「うなぎ」は「山下」が飼っているペットです。
決して冒頭の妄想話のように擬人化された主人公としては出てきません(笑))
「山下」は真面目過ぎるほど、真面目な男で、
それ故、妻の不倫が許せなかったのか殺してしまうのですが、
ただ真面目なだけなのか、頭がおかしいのか、
妻を殺して警察に自首する時も、血まみれの格好で
落とし物を届けるがごとく、何事もなかったように平然と出頭します。
床屋の方は桂子のおかげで繁盛するのですが、
務所時代の仲間、高崎(柄本明)に偶然出会ってしまい、
高崎の嫉妬をかってしまいます。
同じ人殺しの分際で、女と一緒に店をやっていることが気に食わなかったみたいですが、
まぁ、それは高崎の自分本位の勝手な思い込みです。
高崎はカタチだけ反省したふりをする薄汚い奴でしたが、
こういう役はやっぱり柄本明さんの右に出るものはいませんね。
って、柄本さん、すみません!m(_ _)m
いい意味でという事でww
それから、いろいろあって桂子の妊娠が発覚します。
もちろん「山下」の子供ではないのですが、
自分の子供として桂子に産ませることを決意します。
それが、うまいこと冒頭の
「そして父になる」決意にかすっているというわけです。
ムリヤリやな(笑)
「おれもようやくお前と同じになった、
どこの誰だか分からん男の、子供を育てるんだ。
お前の母親も赤道の海で、卵を産んで、
そこへオスの精子がばらまかれ妊娠した。
どのオスの子か分からない、分からないが、立派なうなぎだ
ものすごい犠牲を出しながら日本の川に連れ帰る
生まれる子は大事にしなきゃな。
結構、えぐい内容があったりする作品でしたが、
所々で笑えるシーンもあります。
特に「山下」の刑務所時代の癖が出るあたりは
思わず吹き出してしまいました。
まぁ、冒頭の気持ち悪い描写さえなかったら
好きな映画なんですけどね〜・・・。
って、
好きな映画ちゃうんか〜い!(笑)
この頃の、「清水美砂」さん全盛でしたよね。
間違いなく世界三大美女の一人だったと思います。
あ、もちろん今も変わらずお綺麗です!