米下院補選で共和党候補が勝利 トランプ大統領「信任投票」と高い関心

当選したハンデル候補は勝利演説でトランプ大統領を称賛した(20日、ジョージア州アトランタ) Image copyright Getty Images
Image caption 当選したハンデル候補は勝利演説でトランプ大統領を称賛した(20日、ジョージア州アトランタ)

米南部ジョージア州で20日、連邦下院第6選挙区補欠選の決選投票が行われ、与党・共和党の候補キャレン・ハンデル氏(55)が民主党候補のジョン・オソフ氏(30)を破り当選した。補欠選はドナルド・トランプ大統領に対する信任投票との位置づけされていたため、大きな関心を集めていた。

ほぼ開票を終えた時点で、ハンデル氏の得票率は53%で、オソフ氏の47%を上回った。

トランプ大統領はツイッターで、「ジョージア州第6区のキャレン・ハンデル氏の大きな勝利、おめでとう。素晴らしい働きだった。みんなあなたを誇りに思っている!」と述べた。ポール・ライアン下院議長は、ハンデル氏が「苦しい戦い」を制したと祝福した。

同日実施された南部サウスカロライナ州の下院5区補欠選では、共和党のラルフ・ノーマン候補が民主党のアーチー・パーネル候補に勝利した。同選挙区は共和党の地盤とされる。

民主党は今年、カンザス、モンタナ両州で行われた下院補欠選でも僅差で共和党に敗北している。

ジョージア州の補欠選では、各候補が選挙運動に費やした額が合計5600万ドル(約62億円)に上り、下院議員の選挙としては米国史上最も高額な選挙となった。

オソフ候補は4月の第1回投票で、得票率が1位だったものの当選に必要な50%にわずかに及ばず、2位のハンデル氏と決選投票に臨んだ。

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Image caption オソフ候補は政界では新人だった(21日)

野党・民主党は、トランプ大統領の支持率が低迷するなか、長年共和党の地盤だった第6選挙区での勝利を目指していた。

オソフ候補は地元テレビに対し、「大接戦になっているので、今や投票率がすべてだ。だから人々に投票に行ってもらうことに集中している」と語っていた。

トランプ大統領は20日にハンデル氏を支持するコメントをツイッターに投稿。「キャレン・ハンデルを下院議員に。彼女は減税や素晴らしい医療保険、確かな治安のために戦う。絶対諦めない働き者だ! きょう投票に行こう」。

続けてトランプ氏は、オソフ氏が「犯罪と治安に弱腰で、選挙区内に住んでもいない」と投稿した。

決戦投票に持ち込んだことで、同選挙区で1979年以来議席を握ってきた共和党は選挙戦を有利に進められるとみていた。

また、先週14日に首都ワシントン近郊にあるバージニア州の野球場で、共和党の議員らが民主党を支持する男に銃撃を受けた事件も追い風になると考えていた。

第6選挙区では、同区選出のトム・プライス議員がトランプ政権で保健福祉長官に就任したことを受けて補欠選挙が行われた。

(英語記事 Republican Karen Handel seals victory in key Georgia vote

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