小学6年の時には8割の子供が小学校での英語の勉強は中学校で役に立つと思っていたのに、中学1年になると、5割しかそう思っていないとの調査結果をベネッセ教育総合研究所がまとめた。研究所は小中の学習のつながりに課題があるとみている。
調査は2016年3月、中1の1170人に実施。このうち、15年3月の小6の時にも同じ調査を受けた約580人の回答を分析した。
小6の時に、小学校での英語の勉強が中学校で役に立つと思うか聞いたところ、「とても当てはまる」が50.8%、「まあ当てはまる」が31.8%で、合わせて8割以上が肯定的に答えた。
しかし、中1になって役に立っているか聞くと、「とても当てはまる」19.6%、「まあ当てはまる」34.3%で合わせて5割超に減っていた。
英語を勉強する上で大切だと思うことを3つ選ばせたところ、小6で52.7%だった「たくさん会話する」は、中1で45.6%と7.1ポイント減。「発音をきれいにする」も50.4%から29.0%へ21.4ポイント下がった。逆に「たくさん聞く」「たくさん読む」「問題をたくさん解く」は5.7~7.0ポイント増えた。
スペシャルアドバイザーを務めた上智大の吉田研作教授は「中学校では(文法などの)体系が重視される。ただ中学校でもコミュニケーションを取る中で出た意欲や疑問を、単語や文法の学びにつなげるという小学校でのやり方を続けるのが大切だ」としている。〔共同〕