どうも、そると(@nohomoto1)です。
突然ですが、皆さんは「自己責任論」についてどう考えていますか?
自分に起こることは全て自分の責任、
もし貧困になったとしたら、それは努力が足りていなかったということだ!
というのが世間一般の自己責任論だと思います。
ここ日本だとあまりにも当たり前のように受け入れられているこの風潮ですが、
ハッキリ言ってそろそろこの言葉もオワコンなんじゃないか私は考えています。
今回はそう考える理由について述べていきます。
何も考えずに自己責任論を振りかざすのは危険。
日本社会ではこの「自己責任」という言葉が当たり前のように受け入れられています。
もし貧困に陥ってしまった人がいたとして、それは本人の努力が足りなかったから仕方ないと言い切ってしまう人が多いのではないでしょうか。
その理由として、
「日本社会は誰にでも平等なチャンスがあり、努力次第で何にでもなれる!
だからもし成功できなければそれは本人の努力が不足していたからだ!」
というような社会通念が挙げられるでしょう。
誰にでも等しくチャンスがあり、努力次第では何にでも・・
確かにこれが正しければ、成功の要因をすべて努力の問題に帰することはできるでしょう。
しかし、果たして本当にそうでしょうか?
氷河期世代が就職できなかったのは本人の努力の問題でしょうか?
バブル期と比べて現在の企業が利益を上げられないのは、
団塊の世代に比べて現在の社員が怠惰だからでしょうか?
違うと思います。
結局、人間の努力の力なんて微々たるもので、
「環境」「流れ」「運」は本人の努力以上に重要なのです。
沈みゆくタイタニック船の上でいくらあがこうと、多少生き延びる時間が長くなるだけで
どうやっても沈没する運命からは避けられないでしょう。
努力は必要条件であって、十分条件ではありません。
同じ量の努力をして成功したヤツいもいれば、しなかったやつもいる。
ダメだったヤツを「努力が不足している!」と断定するのは、いささか短絡的すぎではないでしょうか?
本人ではなく、実は「社会」や「システム」の方に問題があったとしたら?
こうした紋切り方的な態度は、本当に重要な問題を時に見えなくさせてしまう危険性があります。
何事に対してよく考えたうえで発言しなくてはいけません。
便利な「自己責任論」
「自己責任論」はとても便利です。
「社会」や「システム」の問題に目をつむり、社会の諸問題を「本人の努力不足」というレッテルで塗りつぶすことができるからです。
そもそもこの「自己責任」という言葉が広まったのはバブル期であり、
終身雇用とセットになった就職がいくらでもあった時代の話。
その時代に生まれた言葉が、形を変え現代にも適用されるなど何故できるのでしょうか?
現在は、いい家庭に生まれたものはいい教育を受けれて大学に行けて上位層になる
というような見えない「教育格差」も問題になっています。
生まれた家庭によっては選択肢も何もなかったという人も居るのです。
本当に平等な社会というのはどだい不可能な話ですから、
こういう格差が生まれるのは仕方のないことですが、
そういった格差に目をつむり「自己責任」という形骸化した言葉だけを押し付ける時代はとうの昔に終わったのではないかと私は考えます。
むしろ隠されていた本当の問題にスポットライトを当てていくことが必要になるのではないでしょうか。
新世代努力論 「恵まれた世代」は判ってない。これがぼくらの価値観だ。
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自分の成長に役に立つ時だけ、「自己責任」という言葉は用いるべき
ただし、「俺がどうしようもないのは社会が悪い!!」
と言うだけでは何も変わらないのは事実です。
人は誰かを変えようと思って変えることはできません。
社会がどんなに悪いと叫んでも、実際に良くなることはほとんどないかもしれません。
しかし、唯一変えられるものがあります。
それが「自分」です。
自分が変われば、周りの態度だったりも結果的に変化していきます。
自分を変えようと思うなら「自己責任」的なマインドを持たなければいけません。
例えば、誰かと口論した時も
「なんだあいつ・・あんなやつとはもう関わり合いになりたくない」
と思うか、
「いや、まぁよく考えたら俺もついカッとなって悪いこと言ってしまったな・・
次から気をつけよう」
と思うかでは、
自分が変わるかどうかが180度違うでしょう。
後者であれば、次からは自分の態度を修正し良好な関係を築けるかもしれません。
相手を変えたいと思うならまず自分が変わらなければいけません。
「相手は変えることができない。だが、自分が変われば相手は変わる」
有名な名著「人を動かす」でも言及されています。
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自分に起こることは全て「自己責任」だと思うことで、
自分を変える建設的な手段を見つけることができるはずです。
ただし、あまり自分を責めすぎては本末転倒になるので用法容量を守ってお使いください。
今こそ「自助力」を鍛え、国民一人一人が助け合うべき。
「天は自らを助けるものを助く」
という言葉があります。
結局最後に頼れるのは自分なのではないでしょうか。
現代の諸問題を全て「自己責任」と断定するような態度は避けねばなりませんが、
まずは自分を変えなければ周りが変わらないのも事実です。
一人一人が「自分で自分を助ける」という精神を持ち、行動していくことが何かを変えるためには必要なのかもしれません。
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そして同時に、時には人に頼ること。
変化の大きいこれからの社会は、人それぞれがお互いに手を取り合って
支えあっていくことが必要になるんじゃないかと思います。
一人一人の確かな行動が、きっと社会を良いものにいくのだと思います。
毎日自分に小さな「イチ」を足していきましょう!
以上、「自己責任」という言葉に対する私なりの意見でした!
おわり