大分県で震度5強 津波の心配はなし

大分県で震度5強 津波の心配はなし
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20日午後11時27分ごろ、大分県で震度5強の揺れを観測する地震がありました。この地震による津波の心配はありません。
震度5強の揺れを観測したのは大分県佐伯市です。

また、震度4の揺れを熊本県高森町と大分県の津久見市、竹田市、豊後大野市、宮崎県延岡市で観測しました。

このほか、震度3の揺れを愛媛県、高知県、熊本県、大分県、宮崎県で観測したほか、震度2や1の揺れを九州と四国、それに中国地方の広い範囲で観測しました。

気象庁の観測によりますと、震源地は豊後水道で震源の深さは40キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.0と推定されています。

大分県内 被害情報なし(21日午前0時現在)

NHKが大分県内のすべての警察と消防に取材したところ、21日午前0時現在、地震による被害の情報は入っていないということです。警察や消防では引き続き、被害の情報がないか、確認を続けています。

大分県での震度5強以上は去年4月以来

気象庁によりますと、大分県で震度5強以上の揺れを観測したのは、去年4月29日に、大分県中部を震源とするマグニチュード4.5の地震で震度5強の揺れを観測して以来です。

気象庁が会見へ

大分県で震度5強の揺れを観測した地震について気象庁は、21日午前1時半から尾崎友亮地震情報企画官が記者会見を開き、防災上の注意点や今後の地震活動の見通しについて説明することにしています。

「プレート内部の地震か」

地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は「地震のメカニズムや深さから考えると、陸側に沈み込んでいるフィリピン海プレートの内部で起きた地震と見られる。熊本地震のように浅い場所の活断層で起きた地震ではなく、心配されている南海トラフの地震のようにプレート境界の地震でも無い。マグニチュードはそれほど大きくないが、震源の真上に当たる地域では局所的に揺れが強くなった可能性がある」と話しています。

そのうえで、「熊本地震のように周囲の地震活動がすぐに活発になるとは考えにくいが、今後、同様の地震が増えていかないか、注視していく必要がある」と指摘しています。

政府 官邸連絡室を設置

政府は、豊後水道を震源とする地震を受けて、20日午後11時31分、総理大臣官邸の危機管理センターに官邸連絡室を設置し、現地と連絡を取り合って情報収集にあたっています。

地割れの大分 豊後大野 データに大きな変化なし

大分県によりますと、たくさんの地割れが見つかっている豊後大野市朝地町では震度3の揺れを観測しましたが警戒区域に設置している地割れの計測器のデータに、今のところ、大きな変化は見られないということです。