大辞林によると、保守とは、古くからの習慣・制度・考え方などを尊重し,急激な改革に反対すること、とあります。そういう思想的傾向の事です。
一方、保守に対して、リベラルがあります。
大辞林によると、リベラルとは、自由を重んじるさま。伝統や習慣にとらわれないさま、とあります。これも、そういう思想的傾向の事です。
保守が伝統や習慣に「囚われる」のに対して、「伝統・慣習」から自由であろうとするのがリベラルです。ただし、伝統から自由である事と、伝統だからと否定する事は違う話しです。伝統や慣習の中には、客観的に見て、合理的なものもある筈です。リベラルとは、伝統・慣習という理由で思考停止せずに、是々非々で合理的に考えましょう、という事だと思います。
もう一つ、右と左という思想的傾向について考えてみます。
調べてみましたが、右・左をきちんと定義するのは難しいみたいです。
日本で言うと自民党は右、共産党や社民党は左、という事になります。民進党は、個々の議員はいろいろですが、政党としては真ん中よりすこし左みたいです。で、世の中では、自民党は右であり保守、共産党・社民党は左でありリベラル、という事になっているようです。
自民党が保守というのはまあ良いとしましょう。しかし、共産党・社民党はリベラルなんでしょうか。リベラルは伝統・慣習からの自由という事になっております。ゆえに、共産党や社民党がリベラルだというのは矛盾しています。たとえ歴史は短くとも、共産主義・社会主義という思想に強く囚われているからです。つまり、左であるという事と、リベラルであるという事は、イコールではないという事です。
さてここで、やっとメディアの話しに入ります。
日本のメディアは、「リベラル」という看板を掲げながら、その実はただの「左」であるものが多いようです。たとえば、朝日新聞、毎日新聞。「安倍政権だから」という理由で批判しているように見えます。第二期の安倍政権は、左右に囚われない現実的な政策を行っているようで、新卒就職率などかなり改善されてますが、安倍首相の個人的な信条が「すごく右」だろうという事で、左のメディアは目の敵にしています。
テレビの報道番組も、左が多い。まあ、日本では、ジャーナリストを名乗る方の多くが左だから、という事なんでしょう。あとの残りは「右」に寄っているようです。読売新聞、産経新聞の他に、ネット・メディアに右が多いようです。桜チャネル、ニュース女子、虎ノ門ニュースなどでしょうか。
ラジオ番組には、惜しいと思われる番組があります。ニッポン放送のザ・ボイスと、TBSラジオのSession22です。ザ・ボイスは全体的には右寄りですが、日替わりコメンテーターの中には、リベラルな方おります。Session22は、わりとリベラルですが、荻原チキ氏の左バイアスが強くでた回は、残念な感じがします。つまり、右でも左でもない、純粋にリベラルなメディアが見当たらないんです。
政治や国際情勢の問題に右のバイアスをかけると、勇ましいプロパガンダみたいになり、何も産みません。経済や生活の問題に、左のバイアスをかけると、怒りや悲しみばかりを刺激して、気分が悪くなります。私としては、とてもフラストレーションを感じています。真にリベラルなメディアが、日本のどこかで産まれないものでしょうか。
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