強制わいせつ事件の容疑者が同人誌を模倣したと供述し、警察が作者に申し入れをしたと報じられたことについて、全国同人誌即売会連絡会が議員に要望書を提出したと発表しました。
報道では、警察は作者に作品を模倣した犯罪が起こらないよう配慮の申し入れを行い、作者もこれに応じたとされています。全国同人誌即売会連絡会は、この件について「事態を憂慮」していると述べ、超党派の国会議員による「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟」(MANGA議連)に事実関係の確認を要望書として6月15日に提出したとしています。報道されている通りであれば、「事前抑制に該当するおそれがあり、創作表現の自由を著しく軽視するもので甚だ遺憾」とし、再発防止の施策も併せて要望したとのこと。
この件にかかわらず、同人誌に関わる問題が生じた場合には、MANGA議連を含め関係先への働きかけを必要に応じて行っていきたいと同団体。
同人誌の作者であるクジラックスさんは先に、自身のTwitterで経緯を説明。警察からのお願いは「抗力も保障もない極めて曖昧なお話」と述べ、「『表現の自由が脅かされた』とか『警察の圧力に屈した』とか『前例ができた』といった類の話だとは思ってほしくない」とも語っていました(関連記事)。
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