「IS一歩たりとも入れぬ」東南アジア3か国が海上警戒

「IS一歩たりとも入れぬ」東南アジア3か国が海上警戒
フィリピン南部で過激派組織IS=イスラミックステートを支持する武装勢力と治安部隊の間で激しい戦闘が続く中、フィリピンとインドネシア、それにマレーシアの3か国は戦闘に参加するIS支持者の流入を防ぐため、周辺海域での艦艇によるパトロールを開始し警戒を強めています。
フィリピン南部のミンダナオ島では、先月からISを支持する地元のイスラム系武装勢力と治安部隊の間で激しい戦闘が続いています。
武装勢力にはインドネシアからおよそ40人が参加していることが確認されるなど、国外からのIS支持者の流入が問題になっています。

IS支持者の多くは船を使ってフィリピン南部に密入国していると見られることから、フィリピンとインドネシア、それにマレーシアの3か国は19日から艦艇を使って周辺海域で合同のパトロールを開始しました。

3か国の国防相や軍の司令官が参加して行われた式典で、マレーシアのヒシャムディン国防相は「ISを一歩たりともわれわれの海に入らせないという明確なメッセージをここに打ち出す」と述べ、合同パトロールの意義を強調しました。

ISがシリアやイラクで劣勢に立たされる中、東南アジアのIS支持者の中にはフィリピン南部に新たなISの拠点を設けようとする動きが出ていると指摘されていて、3か国は合同パトロールを行うとともに国内の過激派組織の動向に関する情報共有を進めるなど、警戒を強めています。