平穏な街を覆う霧の中から人々を食い殺すクリーチャーたちが押し寄せる、スティーヴン・キング原作ドラマ『ミスト』。原作に敬意を払いつつ、本筋はほぼ同じなものの、さまざまな点で映画版とも変更点が多い本作は、リメイクとは似て非なる作品となっています。
ドラマ版のスタンスは「リイマジニング」。つまり“新たな想像”ですが、クリエイターのクリスチャン・トルペはこれを“奇妙ないとこ”と表現しています。
io9が取り上げた、ドラマ版『ミスト』の舞台裏映像をどうぞ。
こちらはSPIKEの動画でした。
原作は180ページの中編小説で、舞台はスーパーマーケット。映画なら2時間で終わらせられるものの、連続ドラマシリーズとなると、もっと風呂敷を広げなくてはいけません。そのため、登場人物に複雑な人間関係を持たせ、舞台はもっと大きなショッピング・モールへと変更されています。
そこでは小さな街で一緒に育った顔なじみの人たちが、極限状態で緊張の糸が限界まで張りつめていく様子が描かれます。彼らは本性をさらけ出すようになり、自分が生き残るために隣人を地獄へ突き落としていくことになるのです。
さらなる違いは、ドラマ版ではアローヘッドの伝承とミセス・カーモディのキャラクター性(教会に出向く老女ではないようです)を深く掘り下げ、映画版と原作の奇妙ないとこ関係という距離を置きつつ、独自のビースト(野獣)として制作しているところ。私たちに新たな衝撃を与えてくれそうです。
役者も制作者もキングのファンというドラマ版が、これまでとは似て非なるものを目指すことはわかってきましたが……気になるあの鬱エンディングはどうなるのでしょうか?
ドラマ『ミスト』はアメリカのテレビ局SPIKEにて、6月22日より放送予定です。
Image: © 2017 Spike Cable Networks. All Rights Reserved. via YouTube
Source: YouTube, SPIKE
Cheryl Eddy - Gizmodo io9[原文]
(岡本玄介)