松原央
2017年6月6日03時00分
黒部峡谷鉄道の欅平と黒部ダムを結び、黒部川第四発電所などを見学する関西電力の「黒部ルート見学会」の「旅行商品化」について、石井隆一知事は5日の定例会見で、「関電に協力をいただけると思っている」と自信を見せた。安全性を理由に商品化に慎重な関電の姿勢を「理解できない」と強く批判した。
県は、関電などと同見学会の旅行商品化を検討する「『立山黒部』世界ブランド化推進会議」を設置。1日の初会合で、関電幹部が旅行商品化を「前向きに検討したい」と述べた。
石井知事は5日の会見で「協力する方向で一歩前に進んでいただけた」と評価。「商品化すれば求められる安全性が変わる」との関電の考えについては、「今の安全水準で20年も無事故で通してきて、一般開放したらなぜ新たな対策が必要になるのか理解できない」と話した。
石井知事はさらに、「完成後は公衆の利用に供する」というルート建設時の国の許可条件に触れ、「問題の本質は関電が借りて使っている国有財産を一般開放するかしないかということ」と指摘。「この点をしっかり議論すれば、関電にも何らかの協力をいただけると思っている」との考えを示した。(松原央)
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