ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

6オクターブ6重和音を実現するなど贅沢な仕様だった「PASOPIA7」

東芝「PASOPIA7」。本体に印刷された「SOUND & GRAPHICS」の文字が、ハードスペックを誇らしげに語っているように見えました。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、東芝が1983年に発売した「PASOPIA7」です。初代「PASOPIA」(1981年発売)は、ゲーム用途向けとしては不便な部分がいくつかありました。それを改良したのが、この「PASOPIA7」になります。

本体デザインは、初代PASOPIAからそれほど変わっていません。奥の部分が、若干上部に膨らみを持たせた形になっています。

 本体に「SOUND & GRAPHICS」と印刷されているように、サウンド機能はシンセサイザー用LSIを2つ内蔵し、6オクターブ6重和音を実現。グラフィック機能も640×200ドット画面を持ち、1ドットごとに8色までの演出が可能となりました。

カバーを外すと、キーボードと拡張カートリッジ部分が丸見えとなります。キーボードを外しシールドを取り除くと、メイン基板にアクセスできます。
背面部分のインタフェースは充実していて、左から音量1・2、オーディオ出力と、カセット、カラーディスプレイの各ポート、リセットボタン、白黒モニタ・専用液晶への出力ポート、プリンタポート、そして外部バスが引き出されています。
当時の広告では、グラフィック機能やサウンド機能の高さがアピールされていました。

 さらに、ハードウェアタイリング機能により中間色を含めた27色までが表現できると広告にて謳うなど、当時としてはかなり贅沢な仕様だったと言えます。しかも、右上にある拡張スロット部分にRAMや漢字ROMカートリッジを挿すことで、スペックの向上も図れました。

 1982年にはFM-7が発売されていましたが、当時の広告には機種名表現が「勝つ快感PASOPIA7」とあったり、本体価格が119,800円に設定されていたことなどから、FM-7を意識していたのかもしれません。

当時の広告には「勝つ快感PASOPIA7」とあり、FM-7を意識していたのかもしれません。