話
最近、親の携帯をこれまでのソフトバンクから格安SIMにMNPしました。
私たちの世代だとかなり浸透してきた格安SIMですが、親世代(60代)だとまだまだハードルが高いのも事実。そこで、時間があるときに私がMNPをしてあげることにしました。
1.そもそも親は格安SIMやMNPを知っているのか?
まず、疑問だったのはシニア世代とも言える親が格安SIMやMNPという言葉自体を知っているかということ。事前に聞いてみたところ
・格安SIMという言葉自体は知っているが具体的なやり方は知らない
・メリットは分かるがデメリットが分からなくて怖い
・MNPは良く知らない
・やってみたいが周りにやっている人がいなくてチャレンジ出来ない
・ソフトバンクからの請求額は高いと感じている
というものでした。
雑誌やテレビで見聞きしているからか、やってみたいと思っている一方、ソフトバンクの請求額には不満を抱いているようだったので、
格安SIMに変更してみる?僕は特に困ってないし安くて良いよ?
とLINEで聞いてみたところ、やってみたいとのことでした。というわけで土日や連休で実家に帰ったときなどに格安SIMへのMNPに向けた対応を進めていきました。
2.格安SIMへのMNPに向けてやったこと、苦労したこと
格安SIMにMNPするためにいくつか準備が必要ですが、これがなかなか大変でした。
- 現在のソフトバンクの契約状況と残りの割賦月数の把握
- mineoの申し込みとエントリーパッケージの購入
- 新しいiPhoneの購入
- MNP番号の取得
- AppleIDの確認とログイン
- LINEのバックアップ
1.現在のソフトバンクの契約状況と残りの割賦月数の把握
まずは、現在の携帯(ソフトバンク)の契約状況がどうなっているかを把握しなければ始まりません。ということで母に聞いてみたのですが、あまりよく分からない状況。書類を探すところから始まります。また、母は割賦払いでiPhone6を購入していたのですが、残りの割賦支払の月数も把握していない状況でした。
書類が見つからなかったので、mySoftbankにログインしてWebから確認したかったのですが、ログインIDとパスワードがこれまた分からないとのこと。なんとか契約書類を探し出し、そこにログインIDとパスワードがメモしてあったのですが、このメモが間違っていてログインできませんでした…
想像できるIDを何度か変更してみたらログインでき、無事に契約状況と残りの割賦月数は確認出来たのですが、なかなか骨の折れる作業でした。
ちなみにソフトバンクとは定額5ギガの基本契約を結んでおり、色々オプションが付加された状況で、8000円以上毎月支払っている状況でした。これは明らかにオーバーな契約状況でした。
2.mineoの申し込みとエントリーパッケージの購入
私がmineoを利用していたこともあり、母にもmineoを勧めることにしました。申込を一緒に行い、合わせて少しでも節約するためエントリーパッケージもAmazonから購入しました。
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なお、申込時は常に友人紹介キャンペーンみたいな施策が実施されているため、こちらを活用することをお勧めします。
3.新しいiPhoneの購入
母のiPhone6ですが画面にヒビが入っていたため、これを機に買い換えることにしました。当時最新だったiPhone6SのSIMフリー版をAppleのホームページから購入しました。
4.MNP番号の取得
ちょうど割賦支払が終わるタイミングであったため、MNPすることにしたのですが、店頭で取得するとまた色々引き止めに合いそうで面倒だったので、電話で対応することにしました。ソフトバンクへの電話は私が実家にいないときに行ってもらったので、ヘタに引き止めにあわないよう、必要最小限のことを答えるようにと念押ししました。なお
- iPhone利用者のMNP転出番号取得方法は「電話受付」か「店頭受付」のみ
- 解約月は日割り計算をしてくれない。月末にMNPした方がお得
- MNPの電話は本人が行う必要がある
ということは念頭にいれておいたほうがよいです。
電話をする際に母に念押ししたのは
- MNP予約番号の取得をお願いしたいと伝えること
- 番号はしっかりメモすること
- 色々と引き止めに会うかもしれないが断ること
の3点です。できるかどうか心配だったのですが、無事MNPの番号を取得することができました。
5.AppleIDの確認とログイン
今回最も苦労したのがこれです。旧iPhoneのバックアップと新iPhoneにデータ移行するため、iTunesを最新のバージョンにアップデートしておく必要がありますが、AppleIDとパスワードが分からず、ロックアウト(◯◯時間後じゃないと再試行できない状態)してしまいました。こればかりはお手上げで、母が考えうるIDとパスワードをブルートフォースアタックばりにチャレンジし、なんとか突き止めました。
これがもっとも骨が折れました…なんでメモしておかないのか…
6.LINEのバックアップ
minenoのSIMも到着、新しいiPhoneも手元にあり、準備万端とばかりに切り替えを行ったのですが、iPhoneをバックアップから復元したあと、母から一言
「LINEのスタンプとかが消えてるんだけど」
本当!?と思い確認したら本当に消えてる…スタンプだけではなくログも…
はい、私のミスです。
てっきりiTunesのバックアップでLINEのバックアップも取れると思っていたのですが、引き継ぎ設定をONにしていなかったのと、端末を変更する場合はトーク履歴は通常のローカルバックアップでは引き継がれないのですね。iCloudでバックアップを取っておく必要があったようです。なかなか複雑です。少し調べれば分かることなので、以下のような記事にしっかり目を通しておくべきでした。(言い訳としては同じくして娘が生まれてバタバタしていたというのもあります…)
3.親の携帯を格安SIMにして良かったこと
親の携帯を格安SIMに変更することで良かったことはたくさんあります。
携帯料金を最適化出来た
言うまでも無いことですがキャリアに8000円も払うのはかなり無駄です。特に月間の通信料が1〜2ギガに過ぎない母にとって5ギガの契約は無駄でしたし、なぞのオプションを複数加入していたのも無駄でした。
今はmineoのAプラン(通話付き)で月額1510円です。8000円と1510円の差は馬鹿になりません。
本データ容量 | シングルタイプ (データ通信のみ) |
デュアルタイプ (データ通信+090音声通話) |
---|---|---|
500MB | 700円 | 1,310円 |
1GB | 800円 | 1,410円 |
3GB | 900円 | 1,510円 |
親の契約状況を管理できるようになった
それと今回私が主導的にmineoに加入することで、親の契約状況を把握できるようになったのも大きいです。キャリアですとどのプランに、いつまで、いくらで契約しているのかすら把握するのが困難でした。これはキャリアの複雑怪奇なプラン設定に問題もありますが、店頭で親が自ら契約しているため、なかなか状況をこちらで把握できないのも問題でした。
一方格安SIMですと、Web上で手続きが完了しますし、契約自体もシンプルで困ることはありません。各種IDやパスワードも棚卸できたので、これから親から質問があったときも、比較的スムーズに回答できそうです。
親に感謝される
格安SIMという名前は普及したものの、まだまだ親世代にこうした対応は難しいと思います。私もLINEのバックアップはミスっていますし…
私も親孝行らしい親孝行はあまりしていないのですが、格安SIMへの変更は母から感謝されたのは良かったです。母も友達に自慢しているようです(笑)
やるのはなかなか手間だったりしますが、お金の節約にもなりますし、親孝行にもなるのでやって良かったと思います。
最後に
よくキャリアの利点として「キャリアメールが使える」とか「代理店の対応がしっかりしている」などがありますが、実際に親世代がこうしたサービスをどこまで使っているのでしょうか。
親はなかなか子供を頼れないものです。ここはひとつ親孝行のつもりで、面倒でも格安SIMにMNPしてみるものよいと思います。ただ、色々なIDやパスワードはちゃんとメモしているかは事前に確認したほうがよいかもしれませんが…
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