公立中学校の図書館に“わいせつ扇情的”ライトノベル 生徒の要望で公費購入、大阪・門真市 産経WEST
担当の女性教師が、生徒の「ライトノベルが読みたい」というリクエストに応え、人気作品を無作為に(?)選んで注文。
届いたラノベに対し、学校は「性的感情の刺激が懸念される」と考えて、貸出・閲覧せずしまっていたのを、市議会に指摘された、という流れだ。
3作品を確認してみる
まず、話題にあがっている3作品の表紙と中身を簡単に確認しておく。
『エロマンガ先生』。今アニメ放映中で人気の作品。
正宗と紗霧は血の繋がらない兄妹。兄はそこそこ人気のラノベ作家の高校生。紗霧はひきこもりで正体を隠したまま活躍する、大人気イラストレーター中学生。他のラノベ作家たちと出会い、成長しながら、2人で歩んでいく。
かなりド直球な正宗と紗霧の純愛物語。「家族とは何か」と「ラノベ作家業」をテーマにした作品。タイトル「エロマンガ先生」は紗霧のペンネーム。
『恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。』。表紙とタイトルはわりと露骨。
元性行為用に作られた女性型アンドロイド・マカロン。家事プログラムで上書き済みだが廃棄対象になってしまったのを、少年・晴生が拾ってきた。彼と、幼馴染の鹿子、マカロンの関係を描いたラブコメディ。
ディストピアな世界観がすごい。政府が少子化対策で考えた、人口管理のライセンス。性交なしで、人口子宮で子どもを作ることができ、育児はドール任せ。子どもを作れば一生が保証される。女子が優秀な一部の男子の遺伝子を選択する、「恋愛」の価値観が崩れた世界だ。
こちらもアニメ化で人気の『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』。
西村英騎はMMORPGを「ルシアン」という名でプレイしていた。ところが彼に告白してきた仲間の「アコ」は、ネットと現実の区別が曖昧な女の子。英騎のことを現実社会でも「ルシアン」と呼ぶ。その割にコミュ障で対人恐怖症。アコを更生させようと、英騎とギルド仲間は考える。
ネットを通じたコミュニケーションと、現実でのディスコミュニケーションのギャップが面白い。
わいせつかどうか問題
市議会で問題になっていたのは、「表紙がエロ扇情的」だという点らしい。
『エロマンガ先生』は……タイトルがまずかったのか、巻き込まれ事故か。
『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』の表紙は、かなり露出が多い。
2巻、3巻が図書室の棚に並んでいたら、目をそらす生徒は確かにいそうだ。…
そうだな。