上峰町返礼品に夕張産メロン ふるさと納税サイトから突然削除 産地明記せずPR
ふるさと納税の寄付額で全国上位の佐賀県上峰町が5月下旬から、産地を明示せずに北海道夕張市産のメロンを返礼品にしていたことが分かった。町は西日本新聞が取材した8日に、ふるさと納税のポータルサイトからメロンを削除した。
上峰町は「赤肉メロン」を規格外の「訳あり品」として、1万2千円以上を寄付した人に8キロ(3~8玉相当)を届けることにしていた。町内に事務所を置く業者が仕入れ、九州のメロンの旬が過ぎた7月上旬以降に配送する予定だった。
町はポータルサイトからメロンを削除した理由について「ノーコメント」としている。
ふるさと納税の返礼品に産地の規定はない。佐賀県内では武雄市も赤肉メロン8キロを返礼品にしているほか、みやき町は産地を示して「オホーツクの毛ガニ」などの海産物を加えている。
ふるさと納税に詳しい神戸大大学院の保田隆明准教授は「メロンを返礼品にすることは理解できるが、寄付金が何に使われているかの透明性を高めるためにも産地を載せた方が望ましい」と話す。
上峰町では、2015年に佐賀牛などの返礼品を充実させたことをきっかけに寄付が増加。本年度の当初予算は40億円の寄付を見込んでいる。
=2017/06/10付 西日本新聞朝刊=