全国のローソンで8月から、「楽天ペイ」が利用できるようになる。楽天ペイは、最近広がり始めているスマートフォン(スマホ)を使った決済手法の1つだ。専用アプリを活用。店舗のタブレットやスマホにQRコードやバーコードを表示し、顧客のスマホなどで読み取ると、事前に登録しておいたクレジットカードで支払えるといった使い方が基本だ。
これまで電子マネーの場合は、店舗に電子マネー専用のリーダー端末が必要であり、クレジットカード決済の場合もカードリーダーが必要だった。これに対し、アプリを使ったスマホ決済の場合は、店舗側がスマホやタブレットさえあれば簡単に導入できることがメリットとなる。
もちろんローソンでは電子マネーのリーダーなども充実している。しかし楽天ペイと同様の中国発の「アリペイ」にも対応するなど、スマホ決済への対応を充実させている。それだけスマホ決済が注目されている。
中国ではこのQRコードを読み取る方式のアリペイと微信(ウィーチャット)ペイが圧倒的な速度で普及を増やしている。すでに同国の市場規模は2016年で600兆円との見方がある。日本の電子マネー市場の5兆円と比べてもそのすごさがわかるだろう。
街のラーメン屋や屋台でも紙のQRコードが店内に表示されることは普通の風景になりつつある。QRコードさえあれば決済できる手軽さにより中国では電子マネーやクレジットカードを飛び越して一気にスマホ決済社会に突入したという状況になっている。
日本でもこのQRコード方式のスマホ決済を新興勢力がけん引し始めたようだ。楽天ペイはもともと小規模店舗向けにスマホを店舗端末として活用したクレジットカード決済サービスからスタートし、QRコード方式に参入した。LINEもLINEペイを提供している。