あのメールを送ってから10年、その後について書いてみました。
自分は…あれから主人ことを理解するためにシンガポールに渡りました。
そもそも主人はなぜシンガポールに頻繁に旅行に向かっていたのか。それは遊びの為の旅行ではなかったのです。
人々を守るため、私に内緒であんな危険な戦いをしていたなんて。
大人しそうな姿と「オオアリクイ」という名前で油断させて近づき、後ろ足で立ち上がり鋭利な爪で襲う。それがオオアリクイの正体だったのです。
主人はそんな人食いオオアリクイから人類を守るために人知れず戦っていたのでした。
10年が経過して、ようやく死の真相を知った私は主人の残した莫大な財産を使いオオアリクイの驚異から人々を守る私設部隊を設立。世界中に散らばるオオアリクイとの戦いは未だ終わりが見えず、ハンターの殉職も珍しくありません。
お恥ずかしい話ですが、終わりの見えぬ戦いに、怒りで身体の震えが止まらなくなる時間も増えてきました。
主人の残した財産は莫大な額です。