パクチー栽培「リベンジよ」 秋葉原のメイドさん 日本農業新聞菜園
2017年06月16日
「秋葉原菜園」で農作業に取り組むメイドたち(15日、東京・秋葉原で)
東京・秋葉原で環境問題に取り組むNPO法人リコリタは15日、日本農業新聞本社屋上で、パクチー(コリアンダー)の種まきやバジルとミントの定植に挑戦した。同法人の企画する「秋葉原菜園プロジェクト」の一環で、9年目。7年間はバケツ稲作りをしていたが、昨年から収穫してすぐに使えるハーブ類に替えた。秋葉原で働くメイド5人が参加した。
パクチーは昨年、台風と日照りで収穫できなかった。同法人の真田武幸理事長は「今年こそ悔しさを晴らす。枯らさないよう頑張りたい」と意気込む。
鉄道居酒屋「リトルTGV」で働くまやさんは「収穫が楽しみ。お店で使ってお客に喜んでもらいたい」と笑顔で話した。秋には収穫祭を予定する。
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https://www.youtube.com/watch?v=JlqWhOeYI9I
パクチーは昨年、台風と日照りで収穫できなかった。同法人の真田武幸理事長は「今年こそ悔しさを晴らす。枯らさないよう頑張りたい」と意気込む。
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天気がぐずつく
天気がぐずつく。朝から蒸し暑く、気力もなえる。〈樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ〉日野草城▼既に気象庁は主に関東以西で梅雨入りを宣言したが、暦の上では立春から127日目のきょうが入梅。1カ月余り雨の日が続く。中国から渡ったとされる語源を探れば、江戸時代の貝原益軒の『日本歳時記』に「此月淫雨ふる。これを梅雨と名づく」とある。淫雨とは長雨のこと▼この暑さと雨の中でよく育つのが稲である。米を作るには5000倍の水が必要と言われ、盛夏期に必要な水をたっぷりと蓄えなければならない。被害をもたらす大雨は困るが、雨の少ない空も気掛かり。梅雨の初めに雷が鳴ると空梅雨になると伝わる。曇天を見上げ、雷鳴に聞き耳を立てる農家の姿が目に浮かぶ▼雨期はアジアモンスーン地帯であることの証し。梅雨は秋霖(しゅうりん)とともに日本の二大雨期である。湿潤高温な気候は類いまれな稲作文化と景観を育んできた。農学者の故松尾孝嶺氏の『お米とともに』から引く。「春先に水を湛えた水田で一斉に鳴きだす蛙、初夏に水路の上で飛び交う蛍、秋になると水田で育った赤トンボが飛び回る」。こんな「瑞穂(みずほ)の国」の農風景に、心が洗われる▼うっとうしい雨も、おいしい米のためと思えば、ちょっと心が晴れる。
2017年06月11日
純米酒「農魂」 JA福島さくら
福島県JA福島さくらたむら地区管内産の酒造好適米「夢の香」「チヨニシキ」と管内の水を使った純米酒。醸造は田村市船引町の玄葉本店に依頼。原料だけでなく造り手も地元の業者にこだわる。
香りと後味のきれの良さが特徴。名称の「農魂」の農は「開拓」、魂は「世代への継承」の意味を込めた。「みんなの力でたむらに元気を」というメッセージをラベルに記した。
1.8リットルが2376円、720ミリリットルが1188円。JAの農産物直売所ふぁせるたむら、旬の庭久留米店、同大槻店、新鮮やさい館谷川瀬店などで販売する。問い合わせはJA同地区本部営農販売課、(電)0247(82)6172。
2017年06月14日
独学で養蜂地域に貢献 蜂蜜販売 授粉用に貸し出し 茨城県城里町 長島哲也さん
茨城県城里町の長島哲也さん(34)はセイヨウミツバチを養蜂し、桜やアカシアなど季節ごとの花で採取した蜂蜜販売の他、イチゴや梨、リンゴなど8種類の果樹の授粉用にミツバチを貸し出している。長島さんは、就農して9年目。この地区で養蜂農家は珍しいことから、県内の多くの果樹農家が授粉用に30日から半年間利用し、重宝がられている。
飼育は、休耕地の野山の地形を利用し、ミツバチの通り道に新しい巣を作りやすいよう箱を設置している。蜜の採取は、周辺の花々を利用しているが、野山の花がなくなる夏から冬は、給餌器で砂糖水を与えている。
きっかけは、9年前、農業への転向を考えていたときに図書館で出合った農業に関する一冊の本。ミツバチに関する記事に興味をそそられ、独学でミツバチのことを調べた。
その後、2年間、同町の浅川養蜂場でミツバチの扱い方、飼育方法を学び、独立。同県の養蜂場から20群を譲り受け、休耕地でミツバチを増やそうと、環境や生態の飼育観察を行った。
情報収集やベテラン同業の経営について学ぶため、県養蜂協会に所属。現在では約400群を飼育し、そのうち、約200群を生産者に貸し出しできるようになった。他のミツバチは売りに出している。長島さんは「ミツバチは、受粉を助ける生き物と認識してほしい」という思いで、新たなミツバチの群を貸し出している。
「養蜂は、やりがいがある仕事。蜂を貸し出した生産者から、良い作物が取れたと言われるのが一番の励み」と長島さん。「これからも飼育方法など技術を磨き自己研さんしていきたい」と展望する。
2017年06月15日
携帯電話があなたを監視している?
携帯電話があなたを監視している? どこに行き、誰と話したのか、携帯は全てお見通しである。パソコンの閲覧や検索記録も筒抜け。改札やコンビニで使うカード情報もしかり。高速道路や街には監視カメラの目が光る▼あなたにまつわる個人情報が政府の掌中にあるとしたら・・・。事実、米国政府は国内はもとより日本を含む全世界に監視網を張り巡らせている。4年前、米国家安全保障局の元情報局員スノーデン氏が内部告発して、監視国家の闇を白日にさらした▼米国では9・11テロの後、愛国者法が生まれ状況が一変する。諜報機関の合言葉は「コレクト・イット・オール」(全てを収集する)。同盟国ドイツの首相、日本政府や日銀、商社にまで盗聴は仕掛けられた。テロ対策を名分に、要人から市民までプライバシーは剥ぎ取られていった▼「共謀罪」で日本もその仲間入りをするという。違法なGPS捜査、労組事務所盗撮など警察権の乱用が相次ぐ中での強行である。「TPP反対」「農協改悪許すな」と集落座談会で話すのがはばかられる時代を許してはならない▼スノーデン氏が新刊で「日本への警告」を発している。「自由を享受できる社会は市民が主役になって初めて実現される」。傍観や諦めこそ監視国家の思うつぼである。
2017年06月15日
「TKG」 卵かけご飯 の次は…… Yaki Na Su = 焼きナスで専用しょうゆ
卵かけご飯“TKG”専用しょうゆに続け――。ナスの消費拡大につなげようと、産地や生産者が開発した焼きナス専用しょうゆが登場している。大阪府JA大阪南は、農家の声をヒントに1年かけてショウガや白ワインを加えて開発。愛知県の農家も、消費拡大につなげている。日本の食卓に“YNS”が浸透する契機になるか――。
特産 消費拡大懸ける
同JAはハウスでのナス栽培が盛んで、府とJAグループ大阪が選定するなにわ特産品にも指定され、「大阪なす」としてブランド化している。JAによると、2016年産の市場出荷量は約1116トンと、ここ数年は微減傾向にある。
消費拡大の方法を探る中、農家に聞き取りした際に上がった「一番おいしい食べ方は焼きナス」という言葉をヒントに開発に着手した。
JAは府やJA大阪中央会などとプロジェクトチームを結成。試作を重ね、地元産の白ワインの酸味とショウガの風味を生かした甘口のしょうゆ「焼きなす醤油(しょうゆ)」を開発した。
堺市のしょうゆメーカー大醤が製造し、JAの農産物直売所「あすかてくるで」で350円(200ミリリットル)で販売。今年度は1500本、来年度は5000本を目標にする。JA営農指導部の井之上佳嗣部長は「ナスの消費を増やし、農家所得の向上につなげたい」と意気込む。
JA茄子(なす)部会の齋藤仁之会長は「このしょうゆで焼きナスを食べてみたが、ショウガが利いてよく合う。『大阪なす』の知名度が上がってほしい」と期待する。
愛知県岡崎市額田地区でナスを栽培する伊藤園は、岐阜のしょうゆメーカーと開発した甘口しょうゆ「茄子にかけるだし醤油おかけなすって」を販売する。
初年度の15年度は約300本(1本200ミリリットル)、16年度は2倍を超える約700本を販売し、人気上昇中だ。この商品が市内のスーパーの目に留まり、このスーパーが同地区のナスを仕入れるようになった。
同園の伊藤吉孝さん(41)は「額田産ナスの認知度向上と消費拡大につなげたい」と話す。
ブームあやかれ 商品続々
アイスクリームや納豆、目玉焼き、かき氷――。料理や食材に合わせる専用しょうゆは増えている。先駆けとなった卵かけご飯専用しょうゆは、05年に島根県雲南市で第1回日本たまごかけごはんシンポジウムが開かれるなど、卵かけご飯ブームに乗り、大ヒット。“TKG”の俗称も登場した。
02年から「おたまはん」を販売する同市の吉田ふるさと村は、最盛期の05、06年には年間約50万本(1本150ミリリットル)、現在は年間10万本を販売する。累計で300万本以上を売り上げている。
しょうゆの生産量は年々減少傾向にある中、専用しょうゆは健闘している。全国のしょうゆ業者でつくる日本醤油協会によると、16年度は約77万6000キロリットルと10年前と比べて2割近く減少。一方で、専用しょうゆ単独の調査はないが、しょうゆ業者が製造する「しょうゆ加工品(専用しょうゆを含む)」は、ここ10年間、年間約6万キロリットルと、横ばいを維持する。
同協会は「専用しょうゆは増えている。しょうゆ生産量が減る中、新たな需要を喚起する狙いがあるのでは」とみる。(藤田一樹)
農産物とセットで
青果物流通のコンサルティング会社、ヒューマンコミュニケーションズの阿比留みど里代表の話
しょうゆは地域によって味が異なり、農産物もその土地ならではの“地味”がある。その地域のナスに最も合うしょうゆもあるはずで、農産物としょうゆをセットで売り出す新しいブームが生まれる可能性もある。専用しょうゆは、農産物の消費拡大にもプラスになるだろう。
2017年06月15日
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2017年06月16日
2台作業 効率1.5倍 ロボトラ 18年度投入へ 井関農機発表会
井関農機は13日、茨城県つくばみらい市で新製品発表会を開き、2018年度に発売を予定するロボットトラクター「TJV623」や、軽トラックで運搬可能な小型田植え機など10機種を紹介した。大規模経営の担い手農家だけでなく、中山間地の小規模農家も産地維持に重要と捉え、省力化、軽労化ができる農機をアピールした。
「TJV623」は60馬力。高精度の衛星測位システム(GNSS)で位置情報を取得しながら、決められた経路を無人で作業する。発表会では有人機との2台同時作業や、障害物を検知して自動停止する機能を実演した。1ヘクタールの圃場で同時作業すると、作業効率は1・5倍になるという。18年度の商品化を目指し、5台ほどでモニター試験する。「価格は同馬力車種の1・5倍以下で発売したい」(同社)と話す。
中山間地などに多い小さい圃場向け農機も発表した。4条植え田植え機「P40」シリーズは、軽トラックで運べる機種もそろえる。乗り降り時のステップを大型化し、安全性を重視。高齢者や女性農業者でも扱いやすくした。
価格は71万8200円から。コンバインが入れない小さな圃場でも使える自走式脱穀機「HMG」も紹介。天日干し米の需要が高いことに対応した。
この他、疎植に対応した田植え機や、野菜苗の移植機なども披露した。
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2017年06月14日
[あんぐる] 夕映え パレット 大垪和西の棚田(岡山県美咲町)
岡山県に四つある「日本の棚田百選」の一つ、美咲町の「大垪和西(おおはがにし)の棚田」が、田植えのために水を張った雄大な姿を見せている。水が太陽の光を反射する具合が時間帯によって変わり、さまざまな表情を見せる。
棚田は山間部にあり、高低差が85メートルあるすり鉢状の谷に約850枚の田が集まる。あぜが等高線のような独特の曲線を描き、西側から夕日が差し込むと水面が輝く。標高約400メートルのビューポイントには、夕景を見ようと連日大勢の観光客が足を運ぶ。
全体の広さは約42ヘクタールで「百選」の中で4番目に広い。田植えの時期は4月下旬から6月中旬で、約30戸の農家が「コシヒカリ」や「キヌヒカリ」を栽培している。
1999年に「百選」に選ばれてから、農家らが景観を生かした地域活性化に力を入れてきた。2003年には保全に取り組む連絡協議会が立ち上がり、6月に「棚田きんちゃいまつり」を催している。15年には農家レストランが開店した。こうした努力もあり、同町の中でも人気の観光地になっている。
美咲町棚田保存地区連絡協議会は14年に、棚田の見どころを案内する公認ガイドも設けた。棚田で耕作しながらガイドも務める農家、宮尾廣実さん(32)は「最近、外国人も案内するようになった」と話す。
課題は、棚田の守り手不足だ。耕作する農家戸数は1970年代の最盛期の4分の3となり、高齢化も進む。これを受けて同協議会は今年、都市住民が対象のオーナー制度を始めた。5月下旬に参加家族が棚田のあぜ塗り、6月上旬には田植えに挑戦。今後、草刈りや稲刈りも体験し、棚田や地域への理解を深める。
オーナー制度の事務局を務める同町産業建設観光課の山本大輔さん(38)は「将来、オーナーの中から棚田の新たな担い手が育ってほしい」と期待している。(富永健太郎)
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https://www.youtube.com/watch?v=XbLfBP3Ufcg
2017年06月11日
2ヘクタール田で流し込み施肥 作業時間ゼロに 全農
JA全農は9日、宮城県大崎市にある1枚2ヘクタールの大規模水田で、元肥にも使える新しい液肥を流し込む試験を行った。タンクに液肥を入れ、水田の入水時に水口の近くへ専用機器を置くだけで、施肥作業がゼロになる。全農営農・技術センターは「担い手向けにタンクローリーで水田に設置したタンクへ供給できれば、輸送や梱包(こんぽう)資材の省コスト化にもなる」と見込む。
使ったのは、全農と片倉コープアグリが開発した硝化抑制剤入り尿素液肥。尿素は従来、元肥には適さなかった。稲が吸収しやすいアンモニア態窒素から、吸収にしくい硝酸態窒素に変わり、窒素ガスとして空気中に逃げてしまうためだ。硝化抑制剤を加えたことでアンモニア態を維持できるようになり、田植え後の根が十分張っていない時期でも、効率よく吸収できる元肥として使うめどが立ったという。
液肥は専用機器で定量供給。水口の近くに設置すれば、入水の勢いで液肥が広がる。全農と水管理システムを開発するパディ研究所で共同開発した。肥料、機器ともに特許を取得している。価格や商品化の時期は未定。
試験は、水稲6ヘクタールを手掛ける桑添正昭さん(66)の水田で実施。午前5時の入水から約3時間で、水田2ヘクタールの四隅にある水口から、窒素成分で10アール当たり2キロの液肥を合計200リットル入れた。3日後に水田の50カ所からサンプルの水を採取し、成分が行き渡っているか全農が検査する。既に田植え後の5月19日に同量を流し込んでおり、桑添さんは「現状で生育むらは感じない」と実感する。
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https://www.youtube.com/watch?v=zRyPCfMp6OU
2017年06月10日
ロボットトラクター 耕うん、代かき無人作業 GO 国内初、クボタが販売
クボタは、国内初のロボットトラクターを1日から販売する。トラクターは、圃場(ほじょう)の形を基に作業経路を作成、無人で耕うんや代かきをする。作業者は、もう1台のトラクターに乗り監視しながら同時作業ができ、1人で2人分の作業ができる。今年はおよそ10台のモニター販売を計画し、2018年から全国販売する。5月31日には、茨城県桜川市で実演会を開き、同時作業や障害物検知の安全性などをPRした。
販売するロボットトラクター「SL60A」。60馬力で衛星利用測位システム(GPS)を搭載し、地上に置いた基地局でリアルタイムに位置情報を補正し、誤差数センチで無人作業する。作業者は、外部からリモコンで操作。もう1台の有人のトラクターで同時作業もでき、30~50アール規模の圃場であれば「30%ほど省力化できる」(同社)という。
作業経路や作業幅などは、運転席のモニターで設定する。無人作業中に、人が近づいたり、設定経路から外れたりすると止まる。
実証試験に協力した同市で水稲など150ヘクタールを作付けするイワセアグリセンターの菱沼英昌社長は「取り扱いは簡単。若い従業員はすぐに作業を覚えられる」と話し、導入を検討する。
価格は、通常の60馬力モデルの1.7倍ほどで、基地局なしが970万円(税別)、基地局付きは1100万円(同)。「後付けで自動操舵(そうだ)を導入するより安い。障害物検知など安全対策も万全」と同社は話す。
6月から10台ほどをモニター販売し、農家の意見を基に改善し、本格販売を目指す。
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https://www.youtube.com/watch?v=_1GfUNQb5Eg
2017年06月01日
[営農ひと工夫] 器具に乗りウインチでけん引 25メートル溝切り1分で アスター、定植を省力化 上原一幸さん(長野)
長野県中野市でアスターを栽培する上原一幸さん(69)は、定植用の溝が簡単にできる溝切り器を開発した。大きな熊手のような形で、人が乗り建築用のウインチで引っ張ると、花茎を支えるフラワーネットに合った溝7本を真っすぐ切ることができる。溝があることで定植も簡単になり、作業時間が半減。畝の水持ちも向上する効果があるという。
器具は、金属板などを溶接して作った。アスターを植える84センチの畝幅をまたぐように設置する形状。溝切り用に長さ9センチの三角形の爪7本と、人が乗った時につかむ手すりをつけた。製作費は約1万円。溝切り爪は、12センチ角7ますのフラワーネットに合わせて、各マスの中心に溝ができるよう設計した。
作業は人が乗って、建築現場で瓦などを屋根上に運ぶ電動ウインチでゆっくりと引っ張るだけ。体重で爪が畝に食い込み、溝を切っていく。25メートルの長さの畝ならば、約1分で溝切りができる。
一般的にアスター栽培は、溝を切らずに平らな畝に苗を定植する。上原さんは1カ所ずつ指や棒で植え穴を開けるため時間や労力がかかった。三角くわで溝切りをする方法を仲間から聞いたが、手作業で、フラワーネットに合わせて真っすぐに溝を切るのは難しい。兼業する建築業の機材を使い、溝切り器を考案した。
直線の溝に、苗を置いて片手で土を軽く寄せるだけで定植できるので、作業時間が半減する。根が張りにくいアスターは定植後に十分な水やりが重要。溝があることで水持ちが向上するメリットもある。
上原さんはネットを簡単に設置できる器具も考案。溝切り器と合わせて省力化の効果を見込み、アスターの生産量を拡大。今年は前年より3倍以上多い7万本の出荷を計画する。上原さんは「地域には荒廃地が多いので省力化して花の生産を増やしたい」と話す。
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2017年05月16日
加工トマト用の電動台車 収穫座ったまま移動 積載60キロ 傾斜7度までOK 宮城県と資材メーカー開発
宮城県農業・園芸総合研究所と資材メーカーのアルミスは、加工用トマトの収穫作業を軽労化する電動台車を開発した。収穫コンテナを積んで座ったまま移動でき、積載量が60キロであれば、傾斜7度の坂も登れる。右手ハンドルにあるレバーを倒すと電動で走る。誘引せず地ばい栽培のため、着果位置が低い加工用トマト。膝や腰を曲げての収穫だが、台車を使うことで、疲労軽減につなげられると期待する。販売も始めた。
露地で栽培する加工用トマトは、樹勢管理はほとんどしない。地をはうように茎を伸ばし、着果位置が膝から下になる。収穫時の腰や膝の負担が大きい上、7、8月の収穫が総労働時間の約8割を占める。
電動台車は全長160センチ、幅55センチの3輪車。圃場(ほじょう)で、加工用トマトでは一般的な通路幅80~100センチであれば走行が可能という。地上から高さ29センチの荷台にコンテナを載せて、横に座り収穫する。荷台の下にバッテリーを搭載。駆動輪の向きを反対にすれば、逆方向にも移動できる。
最大積載重量は100キロで、60キロ以内なら傾斜7度の坂道も走行できるため、傾斜地でも利用可能。1回の充電で24キロメートルほど走れ、「毎日収穫しても1週間は十分持つ」(同研究所)という。
電動台車を使った収穫の軽労効果や作業効率を調べたところ、慣行作業に比べて、心拍数の増加が抑えられた。また、作業後の聞き取り調査では、腰と両脚太ももの疲労が軽減できたことが分かった。収穫量は1分当たり1.23キロで、慣行と同じだった。
収穫が重労働のため、労働力確保が難しい加工用トマト。電動台車は高齢農家や、雇用を考える農家の利用が見込めるという。同研究所の高橋正明技師は「手押し式の電動運搬台車としても使える。十分な通路幅があれば、施設の果菜類収穫などにも活用できる」と話し、普及に期待する。
アルミスが販売し、台車の価格は17万8000円(税別)。問い合わせは同社、(電)0942(83)1851。
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2017年05月11日
リンゴ授粉省力化 ドローンで試験 青森県立名久井農高×秋田県のメーカー
青森県立名久井農業高校は10日、秋田県の鉄工・機械メーカー、東光鉄工と共同で、ドローン(小型無人飛行機)を利用したリンゴの授粉試験を始めた。花粉が入った水溶液を樹上から噴霧。手作業で綿を使って授粉した場合の結実割合や作業時間と比較し、省力化技術の開発に結び付けたい考えだ。
ドローンは、農薬散布に使用するものと同型の同社製の市販機を使用。15本の「ふじ」に対し、砂糖と寒天入りの水5リットルに花粉15グラムを加えた水溶液を、地上約4メートルから噴霧した。
生徒は今後、ドローン授粉でどの程度結実するか、作業時間がどれだけ短縮できるか調べる。今年度中にデータをまとめ、実用化に向けた課題を整理する。果樹専攻を担当する松本理祐教諭は「高齢化が進む地域の農業を元気にするような技術となってほしい」と期待する。
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https://www.youtube.com/watch?v=SC-mLn_r6dM
2017年05月11日
イノシシ居場所探索 ドローン活用デモフライト 確認はできず 富山市
赤外線カメラを付けたドローン(小型無人飛行機)を飛ばし、イノシシの居所を把握し全滅に追い込もうという実験が28日、被害が深刻な富山市山田清水地区であった。サーモグラフィーカメラによる実験では、イノシシらしき動物が確認できなかった。
デモフライトは、赤外線サーモグラフィーなど画像システムのトップメーカー、フリアーシステムズジャパンが行った。発案したのは、イノシシの農作物被害に悩まされている地元の農業アドバイザー、谷上健次さん(70)。地元の猟友会や近隣の営農組合、自治振興会、JA山田村などから約30人が集まりデモフライトの行方を見守った。
作戦は①ドローンに赤外線カメラを付け、上空から赤外線を照射してサーモグラフィーでイノシシの居所を探索②猟友会メンバーがその場所を取り囲み一斉射撃で個体数を減らす――というもの。
実験は、ドローンが地域一帯の山林を約1時間半ほど飛びイノシシを確認できるかどうかを探ったが、イノシシらしき動物は確認できなかった。
富山市猟友会の小林忠行会長は「木の葉が落ちた冬場なら使えそうだ。役員会に諮ってみるが、まだ問題点は多い」と話した。谷上さんは「被害は深刻なだけに、あきらめずに今度は夜に実験してみたい」と、語った。
ただ猟友会が「使えそう」と判断しても、1セット200万円と高額な機器の調達、維持、管理、運営方法など数多くの課題が残されている。
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2017年04月30日
盆栽出展準備に熱 さいたま市であす世界大会
さいたま市で27日から始まる「第8回世界盆栽大会」を前に、全国有数の植木産地、埼玉県川口市で盆栽師らが出展準備を進めている。大会は4年ごとに世界各地で開かれ、日本での開催は第1回大会以来28年ぶり。盆栽は欧州などで人気が高く、世界に発信する絶好の機会にしたい考えだ。
川口市で「喜楽園」を約50年営む、JAさいたま組合員の飯村靖史さん(76)は、出展するカリンと桜の手入れに余念がない。いずれも樹齢100年以上の名品。「自分の子どものように思いを込めて育てている。根元から樹冠に向けて幹が細くなるバランスを見てほしい」と言う。
全長1.3メートルのチャボヒバを出展する尾林弘一さん(49)も「国内外の人に、枝ぶりや幹を見てもらいたい」とアピール。JAの星野勝太郎組合長は「世界大会の開催は、地元JAとして喜ばしい」と歓迎する。
大会は30日まで。農水省などは輸出拡大につなげたいと期待する。
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https://www.youtube.com/watch?v=BejvLTLNyr0
2017年04月26日