JR西日本 豪華寝台列車「瑞風」 あす運行開始
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関西と中国地方を結んで周遊するJR西日本の豪華寝台列車、「トワイライトエクスプレス瑞風」の運行が17日から始まります。
「トワイライトエクスプレス瑞風」は関西と中国地方を結んで1泊2日や2泊3日で周遊し、JR西日本としては初めて導入する豪華寝台列車です。
10両編成の列車には16の客室があり、先頭と最後尾の車両は天井まで窓が広がる展望車となっていて、乗客が外に出ることができるデッキも備えています。
また食堂車では、西日本各地の旬の食材を使った一流シェフの料理を景色を見ながら楽しむことができるほか、本格的なバーカウンターや茶の湯を備えたラウンジもあります。
料金は1泊2日のツインの部屋で1人27万円から、最も豪華なスイートは2人で利用した場合、1泊2日で1人75万円から、2泊3日では1人120万円からとなっていますが、ことし9月までの乗車券は完売したということです。
17日に運行されるのは大阪駅を出発し兵庫県の城崎温泉や幕末の歴史が息づく山口県萩市などに立ち寄って下関駅を目指す1泊2日のコースの列車です。
17日午前10時ごろには一番列車の出発に合わせて大阪駅のホームで記念の式典が行われるほか、途中の停車駅でも歓迎の催しが開かれることになっています。
10両編成の列車には16の客室があり、先頭と最後尾の車両は天井まで窓が広がる展望車となっていて、乗客が外に出ることができるデッキも備えています。
また食堂車では、西日本各地の旬の食材を使った一流シェフの料理を景色を見ながら楽しむことができるほか、本格的なバーカウンターや茶の湯を備えたラウンジもあります。
料金は1泊2日のツインの部屋で1人27万円から、最も豪華なスイートは2人で利用した場合、1泊2日で1人75万円から、2泊3日では1人120万円からとなっていますが、ことし9月までの乗車券は完売したということです。
17日に運行されるのは大阪駅を出発し兵庫県の城崎温泉や幕末の歴史が息づく山口県萩市などに立ち寄って下関駅を目指す1泊2日のコースの列車です。
17日午前10時ごろには一番列車の出発に合わせて大阪駅のホームで記念の式典が行われるほか、途中の停車駅でも歓迎の催しが開かれることになっています。
こぼれない鍋も特注 2年かけて完成
「瑞風」でめぐる旅のだいご味の1つが車窓を眺めながら味わう食事です。「瑞風」の食堂車では、京都を代表する老舗料亭の主人や国際的な評価も高いフランス料理のシェフなどが監修した地元の旬の食材を使った料理が味わえます。
中でも注目されているのが列車で味わう「ふぐ」や「かに」などの鍋料理です。列車内では走行中の振動で鍋の中の「だし」がこぼれてやけどをするおそれがあるとして、鍋料理の提供は困難だとされてきました。そこでJR西日本は、列車でも安心して使える特注の鍋作りを創業90年余りの大阪・八尾市の工房に依頼しました。
鍋を作ったのはアルミや銅などの金属の板を金づちでたたいて鍋の形に加工する職人の姫野寿一さんです。姫野さんは、鍋の中のだしがこぼれないように、鍋底や側面にさまざまな形や大きさのくぼみや出っ張りをつけるなど、およそ2年にわたって試行錯誤を繰り返してきました。そして、試作品が完成するたびにみずから鍋を車に乗せて街なかを走り、振動でだしがこぼれないか実験を重ねてきました。
こうして完成した鍋は、側面の中ほどに出っ張りを設けたことで鍋の中のだしが波打つのを抑えられるほか、鍋の口の部分は「返り(かえり)」と呼ばれる内側に向けて折った形にして、だしが飛び散らないように工夫しました。
姫野さんは「オーダーものの鍋は毎月、注文がありますが、2年間もかけて1つの鍋を作ったのは初めてのことで、完成したときの思いはひとしおでした。ただ僕らは裏方なので、乗客には、おいしい料理ときれいな景色を楽しんでもらえたらと思います」と話していました。
中でも注目されているのが列車で味わう「ふぐ」や「かに」などの鍋料理です。列車内では走行中の振動で鍋の中の「だし」がこぼれてやけどをするおそれがあるとして、鍋料理の提供は困難だとされてきました。そこでJR西日本は、列車でも安心して使える特注の鍋作りを創業90年余りの大阪・八尾市の工房に依頼しました。
鍋を作ったのはアルミや銅などの金属の板を金づちでたたいて鍋の形に加工する職人の姫野寿一さんです。姫野さんは、鍋の中のだしがこぼれないように、鍋底や側面にさまざまな形や大きさのくぼみや出っ張りをつけるなど、およそ2年にわたって試行錯誤を繰り返してきました。そして、試作品が完成するたびにみずから鍋を車に乗せて街なかを走り、振動でだしがこぼれないか実験を重ねてきました。
こうして完成した鍋は、側面の中ほどに出っ張りを設けたことで鍋の中のだしが波打つのを抑えられるほか、鍋の口の部分は「返り(かえり)」と呼ばれる内側に向けて折った形にして、だしが飛び散らないように工夫しました。
姫野さんは「オーダーものの鍋は毎月、注文がありますが、2年間もかけて1つの鍋を作ったのは初めてのことで、完成したときの思いはひとしおでした。ただ僕らは裏方なので、乗客には、おいしい料理ときれいな景色を楽しんでもらえたらと思います」と話していました。
沿線の島根 浜田市で住民が海岸清掃
JR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風」の運行開始を17日に控え、列車が海沿いを走る島根県浜田市では地元の人たちが海岸を清掃するなどして歓迎の準備を進めています。
島根県の西部は列車が通過するだけですが、海沿いを走る浜田市の折居駅周辺では、乗客に車窓からの景色を楽しんでもらおうと、地元の人たちが16日朝、清掃活動を行い、海岸のプラスチックごみなどを拾い集めました。
また駅の近くの高台にある道の駅は、海を背景に列車が走り抜ける様子を撮影する絶好のスポットとして知られていて、瑞風が初めて通過する18日には訪れたファンに地元食材をふるまう催しも開かれることになっています。
去年11月からこの地域の景観保全の取り組みを続けている下岡隆雄さん(78)は「地域の力を合わせて海岸をきれいにしたので、穏やかな日本海の眺めを楽しんでほしいです。列車の通過が楽しみです」と話していました。
島根県の西部は列車が通過するだけですが、海沿いを走る浜田市の折居駅周辺では、乗客に車窓からの景色を楽しんでもらおうと、地元の人たちが16日朝、清掃活動を行い、海岸のプラスチックごみなどを拾い集めました。
また駅の近くの高台にある道の駅は、海を背景に列車が走り抜ける様子を撮影する絶好のスポットとして知られていて、瑞風が初めて通過する18日には訪れたファンに地元食材をふるまう催しも開かれることになっています。
去年11月からこの地域の景観保全の取り組みを続けている下岡隆雄さん(78)は「地域の力を合わせて海岸をきれいにしたので、穏やかな日本海の眺めを楽しんでほしいです。列車の通過が楽しみです」と話していました。
停車する山口 萩市では期待高まる
「トワイライトエクスプレス瑞風」が停車する山口県萩市では、列車の運行が地元をPRするよい機会になると期待が高まっています。
「瑞風」の1番列車は17日午前10時すぎに大阪を出発し、18日萩市の東萩駅に停車します。このあと乗客は萩市内をめぐる観光ツアーに参加し、幕末の思想家、吉田松陰が主宰した私塾で、おととし世界遺産に登録された「松下村塾」がある松陰神社や萩焼の窯元を訪れることになっています。
このうち松陰神社では乗客がふだん入ることができない松下村塾の講義室に上がり、神社の上田俊成名誉宮司から塾の成り立ちや世界遺産登録の意義などについて話を聞くことになっています。
「瑞風」の運行が始まることについて松陰神社の上田名誉宮司は「瑞風に乗って全国からお客さんが来ると思うので、さらに多くの人が松下村塾などについて知るきっかけになると期待しています」と話していました。
「瑞風」の1番列車は17日午前10時すぎに大阪を出発し、18日萩市の東萩駅に停車します。このあと乗客は萩市内をめぐる観光ツアーに参加し、幕末の思想家、吉田松陰が主宰した私塾で、おととし世界遺産に登録された「松下村塾」がある松陰神社や萩焼の窯元を訪れることになっています。
このうち松陰神社では乗客がふだん入ることができない松下村塾の講義室に上がり、神社の上田俊成名誉宮司から塾の成り立ちや世界遺産登録の意義などについて話を聞くことになっています。
「瑞風」の運行が始まることについて松陰神社の上田名誉宮司は「瑞風に乗って全国からお客さんが来ると思うので、さらに多くの人が松下村塾などについて知るきっかけになると期待しています」と話していました。