魅力的なITプロジェクトから、ベンチャーの今を届けるメディア

現代風にアレンジされた伝統工芸が動画で見れて買える、動画×ECサイト「CRAFT」

こんにちは、自宅で一人晩酌することが増えてきたライターのJohnです。

最近自宅でゆっくり飲むにあたって、自分の好みのグラスと食器を探し始めたところ。

「デザインが格好良くて、かつどこか日本風」な欲張りなグラスを探していたら、見事にニーズに応えてくれる商品を扱うECサイトを見つけてしまいました。

今回は、ニューワールド株式会社の COO 高橋 翔一郎氏に 、現代風にアレンジされた made in Japan 商材を扱う「CRAFT」について伺ってきました。

 

「CRAFT」とは

 

CRAFT」とは、ニューワールド株式会社が運営する日本のものづくりを動画で紹介するビデオコマース型ECサイトだ。

日本の伝統工芸を現代風にアレンジしたライフスタイル雑貨を多数取り扱っている。

商品の生産工程や作り手の想い、消費者の利用シーンを動画でスマートに紹介し、さらなる詳細を複数の画像とテキストで入念に紹介をしている。

また、「CRAFT」のfacebookページでも、紹介動画をポストしていて、いいね数は9000を超える数を出している。

 

「CRAFT」で取り扱われている「KAGO スクエア」の紹介動画

 


高橋氏に直撃!「CRAFT」ってどんなECサイト?


COO 高橋 翔一郎(Takahashi Shoichiro)

 小学校5年生の頃、両親と日経新聞を毎日読むことを約束していた高橋氏は新聞の株価平均に興味を持つようになり、両親からもらった5万円を皮切りに株取引を始める。高校卒業後、大手住宅メーカーに勤務。すぐに退職し、株取引を再開し生計を立てるようになる。そこから、フリーランスでのエンジニア業務と、Web広告会社での勤務を経て、ニューワールドに参画。現在、「CRAFT」の事業統括とフロントエンドエンジニアを兼務。

 

-「動画×EC」に着目したのはなぜでしょう?

高橋 もともと弊社では、テレビで芸能人が着ている衣装の情報を取得し、購入できるサービスを運営していました。諸事情により現在そちらのサービス提供を停止していますが、その頃から、動画とE-コマースを掛け合わせることで、新たな購買体験を実現したいと考えていました。

「CRAFT」では、日本の伝統工芸を取り扱っていますが、それらの生産工程を動画にまとめると、シンプルに見ごたえがある面白い物になるんですよね。

 

-「CRAFT」のミッションはズバリなんでしょう?

高橋 伝統工芸が古いと思われていたり、大衆の注目を浴びていない状況をコンサルティングし、新たにブランディングすることで工芸を守っていき、盛り上げていくことがミッションです。

友人の持っている財布がアルマーニの物だったとします。きっと多くの人は、「カッコイイ!」や「いい革使ってるんだろうな〜」となんとなく思いますよね?けど、古くからある日本の「◯◯製作所」が造ったものに対し、そういった感情は発生しにくいんです。なぜなら日本の古くからある工房はまだまだ広くは認知されていないからです。こういった状況を「CRAFT」で変えて行きたいと思っています。認知こそされていないけど、 “本物” な伝統工芸を「CRAFT」では取り揃えて、消費者の目に届くようにし、購入もできるようにしていきます。

 

-どのような顧客層がメインターゲットですか?

高橋 「CRAFT」の利用者は35歳以上の男性層が一番多いです。“日本のものづくりで上質な暮らしをおくる” をコンセプトにしたECサイトなので、商品も “ワンランク上” のものに絞っています。例えば、100均で買ったグラスで飲むお酒の味と、伝統工芸品の器で飲むお酒の味に違いを感じる。こういった年代層がメインの顧客層と考えています。

 

-「CRAFT」の商品ページでは購入ボタンが商品紹介の末尾までスクロールしないと表示されません。多くのECサイトだと購入ボタンが近くに設置されていたり、Amazonだと1-Clickで購入ができたり、素早く便利な作りになっていますが、あえてそれをしないのは「CRAFT」ならではの設計意図があるのでしょうか?

高橋 購入するしないよりも、まず商品・工芸品をちゃんと見てもらいたいという思いで、購入ボタンは詳細の末尾に設置しています。

Amazonの商品の多くはコモディティーですよね。消費者はいつも購入しているものを買いにAmazonに行くんです。店舗での購買に例えるなら、スーパーやコンビニに買いにいく行為と一緒。そういったECサイトには購入ボタンがすぐに押しやすい場所に設置されているべきです。

「CRAFT」の場合、例えるなら初めて入るお店で初めて見る商品をじっくり見ている状態。多くの人は、その商品が何なのかを見ている段階なので、買うか買わないか検討する以前のフェーズにいるんですよ。そんな中、せっかくゆっくり商品を見たいのに、購入ボタンがすぐそばにあるのは不思議ですよね。

 

-動画のクオリティーが高く手が込んでいる印象を受けました。どのような体制で制作が行われているのでしょう?

高橋 動画撮影は基本一人体制で行なっています。現場に赴き、工芸品の生産工程を一通り撮るので滞在時間も長いですね。戻ってきたら、動画の編集作業があり、ようやくサイトに載せられるのでそれなりに手はかかっています。

 

-「CRAFT」で扱っている商品の中で、高橋さん一押しの物はありますか?

高橋 「NAJIMIタンブラー」ですね。能作という錫(すず)を利用したブランドが造っているタンブラーグラスです。錫ってお酒の味をとてもまろやかにするんですよ。

日本酒が大好きで普段から飲んでいるんですが「NAJIMIタンブラー」で初めて試飲した時、衝撃的でしたね。おなじ日本酒でも普通のグラスと「NAJIMIタンブラー」では味わいが全く違うものになっちゃうんです。

実は試飲する前は、“容器で味が変わってたまるか!” と思ってたんです(笑)セレクトした時も正直賛成していなくて。けど試飲してみて、“これマジで美味い!”ってなっちゃいましたね(笑)

NAJIMIタンブラー

 

-今後のさらなるサービス展開は考えていますか?

高橋 「CRAFT」オリジナルのカラーリングがされた物など、作り手さんとコラボレーションしたオリジナル商品を展開したいと考えています。

 

-「CRAFT」に携わっていてやりがいを感じる瞬間はどんな時でしょう?

高橋 やはりユーザーが商品を購入してくれたときですね。商品をセレクトして、撮影をして、商品ページを作成して、その出来栄えを皆で議論して、より商品ページをブラッシュアップして、さらにはサイト全体の改善も行なっています。ユーザーが購入してくれるということは、我々のそういった努力が認められたということだと思っています。

1円でもユーザーに払ってもらうことって、Web業界では特にハードルが高いんですよ。0円と1円の差は大きくて、例えば、「このサービス0円で利用できます」と 「このサービス1円で利用できます」 の間に人は大きな差を感じてしまうんです。生身の世界で、「1円ください」と言われて、1円玉を出すことにあまり抵抗はないと思いますが、Webの世界だとそうもいかない。なぜなら、クレジットカードや銀行振込などのセルフで行わなければならない決済方法しかなく、面倒だからなんです。

そんな中、決して安くはない「CRAFT」にある商品を購入してもらえるというのは自分たちの活動が認められたことを意味し、それはとても励みになります。

 

終わりに

高橋氏が仰ったように、伝統工芸の生産工程や利用シーンの動画は、純粋にコンテンツとして見応えがあって面白い。

今後「CRAFT」が大きくなり、より多くの商品が扱われるようになるのが待ち遠しい。

ちなみに、私の晩酌のお供は「NAJIMIタンブラー」になりそうだ。

 

 

 

ニューワールド株式会社

HP:http://neworld-japan.com/

「一人でも多くの笑顔に関わる企業」

「笑顔」でつながる輪(コミュニティ)は、強いエネルギーを生み出し、周りに影響を与え、波紋のように広がり、「笑顔」をきっかけに世界がつながるような世の中を作りたいと思っています。ニューワールドはその小さなきっかけとなるものを「CRAFT」を通して、発信し体験を提供していきたいと考えています。