ポケットWi-Fiの通信速度を比較した記事です。
日頃ポケットWi-Fiの通信速度が遅くて不満に感じている方はいませんか?
サービス・ルーターをしっかり選ぶだけで、速度は結構改善できます。
このページでは代表的なポケットWi-Fiサービス(ドコモ、ワイモバイル、WiMAX2+)の速度を比較しています。また通信速度の速いルーターのご紹介もしています。
そして、後半では実際の通信速度についても触れていますのでご参考にしてください。
目次
いきなり結論、速度を求めるならWiMAX2+
いきなり結論を書いてしまいますが、コストパフォーマンスに優れていて、なおかつ速い速度を期待できるサービスは「WiMAX2+」です。
WiMAX2+で提供されている最新ルーター「Speed Wi-Fi NEXT W04」では、下り最大通信速度が590Mbpsなのですが、実測値としても100Mbpsの速度報告もされています。
実測値では、光よりも速いと言われ始めています。W04についてはこちらの記事をご覧ください。
Speed Wi-Fi NEXT W04は、GMOとくとくBB「WiMAX2+」だと無料で入手できますのでオススメです。
※ポケットWi-Fiは、ドコモやワイモバイルも出しているのですが、料金・繋がりやすさ・速度の面でバランスが良いのはWiMAX2+だと思います。これから先のコンテンツで3社のサービスを比較もしていますが、やはりWiMAX2+が一歩上だと思います。
ポケットWi-Fiの最高通信速度
各サービスの最高通信速度がどうなっているのか、把握しておきましょう。
ドコモ | ワイモバイル | WiMAX2+ | |
最高通信速度(下り) | 682Mbps | 612Mbps | 590Mbps |
いずれも数百Mbpsの高速通信に対応しており、光回線(1Gbpsが主流)には及ばないものの十分速くて実用的だと言えます。ポケットWi-Fiの高速化はとても進捗しています。近い将来、光回線の1Gbpsにも到達する勢いです。
表内に記載した「下り」というのは、ダウンロード速度を表しています。インターネットは、ネット上からファイルをダウンロードしながらインターネットをしますので下り速度が重要になってきます。
最高通信速度を見るとき2つ注意点があります。
注意点1 あくまで規格上の最高通信速度である
ポケットWi-Fiの最高通信速度は、「ベストエフォート」であるということを把握しておきましょう。通信会社が最大限(ベスト)の努力(エフォート)をしてサービス提供するよ、ということでベストエフォートと呼んだりします。
インターネット通信サービス契約時、最高通信速度は実際の通信速度を保証するものではない旨の注意点が書かれていますよね。あれです。
最高通信速度は、最高の通信環境が揃った時に出せる瞬間的な最大通信速度です。
利用場所・端末性能・利用者数・その他諸々の条件が最高に良い条件の時のみ出せるもので、そうでないとき(普通はこれに該当します)は、速度低下があるということになります。
光回線が1Gbpsの最高通信速度であっても、実際にはその半分も速度が出ないというのと同じように、ポケットWi-Fiの最高通信速度もベストエフォートであり、規格上の最高通信速度が出るものとは考えない方がよいでしょう。
注意点2 通信速度の速いルーターは少ない
各社の最高通信速度は、一部のポケットWi-Fiルーターのみが対応しています。つまりは、各社ポケットWi-Fiルーターを複数種類販売していますが、すべてのルーターが最高通信速度に対応しているわけではないということです。
下の表で、最高通信速度に対応した各社のポケットWi-Fiルーターをすべてご紹介します。
速度の速いポケットWi-Fiルーター一覧
ドコモ、ワイモバイル、WiMAX2+という代表的なポケットWi-Fiサービスで、速度の速いルーターをご紹介します。同じサービスでも最大通信速度が全然違います。
速さを求めるのであれば、速い速度に対応したルーターをしっかり選ぶ必要があります。
赤枠で囲んだものは、他社よりも優れている点です。
画像利用:NTTドコモ、ワイモバイル、GMOとくとくBB「WiMAX2+」
※ドコモのプランは、データ通信のみご利用の場合のひとり向けのパケットパック(データパック)5GBプランを例にしています。2GBプランも存在しますが、データ通信量が極端に少なく比較対象にならないため5GBを取り上げています。
ドコモの682Mbpsに対応したルーターは、「Wi-Fi STATION N-01J」の1台のみとなります。
ワイモバイルの621Mbpsに対応したルーターは、「603HW」の1台のみとなります。
WiMAX2+の590Mbpsに対応したルーターは、「Speed Wi-Fi NEXT W04」の1台のみになります。
速度の速いルーターは思ったより少ないのが現状です。
WiMAX2+は、GMOとくとくBBだと最新ルーターもすべて無料なのでオススメです。
実際の速度を比較してみた
実際の速度を比較してみた(通信会社公表値)
次に気になるのは「実際の速度」ですね。
上記にポケットWi-Fiの主要サービスの最高通信速度を取り上げました。しかし大事なことは、僕たちが利用するときの速度、つまりは「実際の速度」が大事ですよね。
各サービスの実際の速度は、各社がWebサイトで公表していることをご存知ですか?
目立たないところに掲載されているのですがきちんと公表されています。通信会社が様々な箇所で測定した速度の平均値です。
ドコモ | ワイモバイル | WiMAX2+ | |
実行速度(下り) | 97〜161Mbps | 42.5〜76.6Mbps | 31〜170Mbps |
※実行速度とは、実際の速度のこと。
実際の速度を比較してみた(僕調べ)
下でご紹介する記事では、僕がワイモバイルとWiMAX2+の2サービスのリアルな速度を公表しています。真実を知りたい方はご覧ください。
もしあなたが今お使いのポケットWi-Fiの速度が遅く、こんなに速度出ていないよー!という方は、何かしら原因があってポケットWi-Fiの速度が遅い状態だと思いますのでこちらの記事を参考にしていただけると、速度が遅いその原因・改善策が掴めるかもしれません。
ドコモとワイモバイルは総務省の定める方法で測定した結果を公表していますので比較の際に役に立ちます。ドコモは安定して速いようですね。
WiMAX2+は、主要都市での速度を公表しているよ
WiMAX2+については、具体的な測定地域&測定結果を公表されていました。
WiMAX2+はドコモと比較すると劣るものの、ワイモバイルよりも速い速度で通信できているエリアが多いこと、実用面では問題ないレベルの速度が出ていることが分かりました。
東京都内 |
京都・大阪・神戸市内 |
名古屋市内 |
福岡市内 |
出展:UQコミュニケーションズ
WiMAXの主要エリアを見てみるとこんな感じです。これぐらい速度があればモバイルとしては十分なレベルですね。
エリア | 実際の速度 |
東京駅 | 121Mbps |
新宿駅 | 170Mbps |
渋谷周辺 | 97.6Mbps |
大阪城周辺 | 94Mbps |
名古屋城周辺 | 84.3Mbps |
京都駅 | 81.7Mbps |
札幌駅周辺 | 64.4Mbps |
博多駅周辺 | 40.7Mbps |
590Mbps対応ルーターでしたらもう少し速度は出ると推測できます。
ネット上の口コミで速度について調べてみると、かなり速い速度が出ているとの報告も上がっていました。公式サイトが発表したものではありませんが参考にはできそうです。
地方都市でも屋外で90Mbpsをコンスタントに記録するなど速度面では他のモバイル回線に引けを取らない高速値をマーク
WiMAX 2+の通信速度が出やすい、いくつかのポイントで測定してみたところ、屋内の複数のポイントで下り300Mbps越えを記録
速度だけ? 他にも検討すべきポイントがある
"快適さ"を得るために、速度を重視することは間違ってはいません。
しかし、ポケットWi-Fiは通信速度以外にもきちんと見ておかなければならないポイントがいくつかあります。
最終的には、これらの複数の重視項目をバランスの良く満たしているポケットWi-Fiが、使い勝手の良いポケットWi-Fiだからです。
さぁ、順番に確認していきましょう。
提供エリア範囲
ポケットWi-Fi選びで一番重視すべきポイントと言っても良いでしょう。それは日頃インターネットをする場所が「提供エリア」内に入っているかどうかです。
ポケットWi-Fiは電波が届かなければインターネットに繋がりませんので、日頃あなたが利用する場所で電波がしっかり届くかを確認していきましょう。
料金・通信速度・通信容量・契約期間などの項目は、提供エリア範囲を確認した後に検討していけばOKです。
上記3サービスとも人口カバー率では99%を超えていますので、日本全国の広い範囲をカバーしていることは事実ですが、住所をピンポイントで調べるとカバーされていない範囲もやはり存在します。始めにきちんと確認することが大切です。
「月間通信容量上限なし」の対応エリアの広さ
ポケットWi-Fiを検討要素として「たくさん通信ができるか」を挙げる人は多くいます。
まずドコモは容量無制限のサービスではありません。
ワイモバイルとWiMAX2+は、月間通信容量なしのプランが用意されています。これは言葉の意味の通りで、一月あたりの通信容量がどれぐらいであろうと、通信制限・速度制限をするものではないという意味です。
WiMAX2+については、ギガ放題プランを選択すれば月間通信容量の上限なく利用が可能です。とてもシンプル。特にこれといって説明しなくても分かりますね。
ここでは特に実績と定評のあるGMOとくとくBB「WiMAX2+」のサイトで調べてみましょう。下のボタンからサイトにアクセスし、中段にある「さっそくエリアチェック!」をご覧ください。
GMOとくとくBB「WiMAX2+」のエリア確認
但し、ワイモバイルは注意が必要
ワイモバイルについては、アドバンスモード対応エリアでのみ月間通信容量の上限がなく利用可能です。
出典:ワイモバイル
ワイモバイルの場合は、アドバンスオプション(アドバンスモード)と言って、月間データ通信量の上限なく利用できる回線をオプションで契約することができます。
このアドバンスオプションの利用を想定している人は、対応エリア内に入っているかよく確認する必要があります。なぜならアドバンスモード対応エリアはやや狭いからです。
アドバンスモード対応エリア外では、月間通信容量の上限なくインターネットを使うことはできませんから注意が必要です。
「月間通信容量上限なし」の対応エリアの広さ比較(ワイモバイル vs WiMAX2+)
ワイモバイルのエリアは全国的に狭い
出典:ワイモバイル公式サイト
ワイモバイルの提供エリアです。青で塗られた部分が、アドバンスモード対応エリアで月間通信容量の上限なく利用できるエリアです。
WiMAX2+のエリアは全国的に広い

出典:WiMAX2+公式サイト
WiMAX2+の場合、ピンク色の範囲が対応エリアで月間通信容量の上限がなく利用できるエリアです。(WiMAX2+の場合、エリアによって上限あるなしが決まっているわけではなく提供範囲エリアであれば月間通信容量上限なし)
画像のように、例えば関東南部エリアを比較してみます。千葉県内ではエリアに差がハッキリと現れていました。WiMAX2+は対応エリアが広いです。しかし、ワイモバイルは青色で塗られた上限なしエリアが狭いですね。ほとんど対応できていないです。
関西エリア・東北エリア・九州エリアなどを調べてみても、全体的にWiMAX2+の方が月間通信容量の上限なく利用できるエリアが広いです。
ここでは特に実績と定評のあるGMOとくとくBB「WiMAX2+」のサイトで調べてみましょう。下のボタンからサイトにアクセスし、中段にある「さっそくエリアチェック!」をご覧ください。
GMOとくとくBB「WiMAX2+」のエリア確認
料金
インターネットは長く使うものです。そのため「月額料金」の安いものを選択すると金銭的負担が少なくよいでしょう。
初期費用の安さも大切ですが、毎月支払う「月額料金」が少しでも安い方が負担は少なくなります。
ドコモだけ異常に料金が高い!高すぎると思いませんか?
「速度の速いポケットWi-Fiルーター一覧」をご覧いただくとわかるように、ドコモのポケットWi-Fiだけが異常に高い月額料金です。月間通信容量がわずか5GBで月額6,400円します。他サービスと比較して非常に高い月額料金であることが分かります。
ポケットWi-Fiを検討されている方は、月5GBでは全然足りないという方が多いです。実際にはもう少し通信容量の多いプランを選択する人も多いでしょう。参考までに容量が増えると、このように月額料金はどんどん高くなります。
プラン | 月額合計 | 内訳 | ||
パケットパック | 基本プラン(データプラン) | インターネット接続サービス(moperaUシンプルプラン) | ||
データMパック(標準)(5GB) | 6,400円 | 5,000円 | 1,200円 | 200円 |
ウルトラデータLパック(20GB) | 7,400円 | 6,000円 | 1,200円 | 200円 |
ウルトラデータLLパック(30GB) | 9,400円 | 8,000円 | 1,200円 | 200円 |
ウルトラシェアパック50(50GB) | 17,400円 | 16,000円 | 1,200円 | 200円 |
ウルトラシェアパッ100(100GB) | 26,400円 | 25,000円 | 1,200円 | 200円 |
ドコモは料金体系が極めて複雑難解で家族でシェアするパケットパック、ひとり向けのパケットパックの大きく2種類が存在します。まずはこのパケットパックを選択する必要があります。月額料金は「パケットパック+基本プラン+インターネット接続サービス」からなりますので上記のように3項目の合計が月額料金となります。何かと料金がかかる仕組みになっています。
ドコモのポケットWi-Fiは、通信速度が早く電波も建物の中まで隅々届きますので高品質であることは間違いないのですがあまりに高いといってもよいでしょう。パケットパックプランを最大容量のものに変更すると、月100GBで月額26,400円もします。
従量課金といってもよいドコモのポケットWi-Fiは、たくさん通信したい人が選択するサービスではありません。
ワイモバイル または WiMAX2+の選択が賢い
一方、ワイモバイル・WiMAX2+が、月間通信容量上限のないサービスを月額4千円台で提供しています。
料金を安く済ませたい人、たくさん通信をしたい人は、ワイモバイル・WiMAX2+から選択することは賢い選択だと思います。
契約期間
契約期間の定めがあります。指定された時期以外に解約をすると違約金が発生するため注意が必要です。そして自動更新ですので辞めるタイミングもよく把握をしておく必要があります。
ドコモ | ワイモバイル | WiMAX2+ | |
契約期間 | 2年 | 3年 | 2年 |
ポケットWi-Fiは、まだまだ発展途上のサービスでもあることから、電波もポケットWi-Fiルーターもどちらも進化しています。当分この進化は続くものと思われます。
そのため短い契約期間で契約できた方が、ほどよい期間でサービスを乗り換えていけるので、結果的に利便性の高いサービスを享受できます。
オススメのポケットWi-Fi、僕が推奨するのはこの2サービス
バランスが良いサービスはこれ
僕がオススメするポケットWi-Fiは、高速通信はもちろんのこと、料金も比較的安い、かつ月間通信容量上限のないポケットWi-Fiです。つまりはバランスが良いサービスをオススメします。
以下に挙げるサービスはそのバランスがよく取れているのでオススメしています。
GMOとくとくBB「WiMAX2+」
WiMAX2+でしたら、GMOとくとくBB「WiMAX2+」がおすすめです。契約時のキャッシュバック特典が高いためWiMAX2+を提供する会社の中では金額面で一番おトクです。
さらには、端末ラインナップが一番豊富です。かつ最新端末を含めすべてのルーターが無料というのがすごいです。もちろんWiMAX2+の最高通信速度590Mbps対応ルーター「Speed Wi-Fi NEXT W04」も無料です。
ワイモバイル
ワイモバイル本家ですね。
WiMAX2+と違い、最低でも4つの周波数を利用可能なサービスですので同じ人口カバー率99%でも実感として繋がりやすいのはワイモバイルですね。
携帯電話と同じ電波も使えるので地方でも繋がる、特に建物内や地下でも電波が入りやすいです。
そのため料金的にはWiMAX2+よりは気持ちお高めです。
ベースとなる契約は月間通信容量が5GB、7GBではあるのですが、有料のアドバンスオプション(月額684円)を契約することでアドバンスモード対応エリアでは無制限に通信ができます。通信をたくさんしたい人はアドバンスオプションを契約することをお勧めします。あまり通信しない方は契約しない方が料金を抑えられますね。
まとめ
ポケットWi-Fiの最高通信速度比較をしました。
規格上の速度だけでなく、各通信事業者が正式に発表している「実際の速度」も合わせて掲載しましたので参考にしていただければ幸いです。
また僕が常にお伝えしていることではありますが、「速度だけ」でポケットWi-Fiを選択をすると、使い勝手が悪かったりして後悔するケースも考えられます。
そのようなことがないように、サービス提供エリア、料金、月間通信容量の上限の有無、契約期間などを総合して判断していきましょう。バランスが大事です。
ポケットWi-Fi選びの参考にしていただければ幸いです。
こちらも参考にどうぞ!