via engadget Japan
Lineからスマートスピーカー「WAVE」が発売
先日Appleよりスマートスピーカー「Homepod」が発表され話題になったばかりですが、以前より発表を予定されていたLineのスマートスピーカー「WAVE」が、本日の「LINE CONFERENCE 2017」で正式発表されたようです。
正式版は今秋発売と、どうにかApple, Microsoft等他社の時期と合わせてきた感のある発表ですが、一番気になったのはその価格と「マイナポータル」との連携です。
手頃感のある価格設定
via itmedia
「WAVE」の価格は、夏に出る音楽機能に特化した先行版が1万円、秋に出る正式版が1万5000円という価格設定だそうで、米国で先を行くAmazon Echoが180ドル(約2万1200円)であることを考えるとだいぶお手頃感のある価格設定であると言えます。
また、Echoで不満の一つに挙げられる音質に関しても大変こだわっているということで、聞いてみなければなんとも言えませんが、同じく音質にこだわっているApple Homepodの価格が349ドル(約3万9000円)ということを考えても価格以上の性能であると言えそうです。
なお、Bluetoothスピーカーというくくりで言うと、同じ価格帯のBluetoothスピーカーとして人気のあるUE BOOMが1万7000円前後であるというのが真っ先に思い浮かんだ比較先です。
UE BOOMはモバイルスピーカーとして高性能な性質を持っているスピーカーですが、「WAVE」には音声アシスタント機能が搭載されているため、価格帯としては十分勝負できるのではないでしょうか。
また、2015年末の段階でBluetoothスピーカーの販売平均価格は上昇傾向にあり1万2000円と言う数値も出ているため、そういった意味でも他の価格帯での競争力は十分にあると思われます。
やはり主戦場は音楽
先日の記事でもお伝えした通り、ここでもやはりLineがLine Musicを抱えていることが大きな利点になると思われます。先行のスマートスピーカーの例でもわかるように、スマートスピーカーの使用用途のほぼ半数は音楽であり、買い替え需要としても既存の音楽スピーカーの買い替えや音楽スピーカーとしての買い足しがメインを占めるためです
Lineならではの日本のガラパゴス戦術
また、Lineは今回、国の「マイナポータル」事業との提携も発表しました。これは、マイナンバーの登録によりLineを通じて地域の各種行政サービスへのアクセスが可能になると言うものです。
ここまで抑えてしまうと到底国外から来る他社には対抗できず、日本国内での優位性を保つことになるでしょう。ただでさえ日本ではコミュニケーション領域でトップを走っているLineに、国の事業との提携も加味されるとなると一気に普及が進む可能性もあります。
ただこれは逆に考えると、日本国内におけるテクノロジーのガラパゴス化を生む結果にもなりかねません。テクノロジーの普及を歓迎しつつ、他国から置いて行かれないような風通しの良い環境を整えておくことが必要なのではないでしょうか。