韓国人は安重根を「義士」扱い 暗殺が愚挙だった事実知らず
NEWSポストセブン / 2017年6月14日 16時0分
「安重根義士記念館」前の像
「儒教の呪いを肌で感じた。日本はやっぱり、この国との付き合い方を根本的に考え直さなければいけないと思う」
著書『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』が話題のケント・ギルバート氏は、2日間の緊急ソウル取材を終えて、そう感想を語った。大統領選が終わった直後の韓国に飛んだケント氏が見たものとは──。
* * *
街のシンボルであるNソウルタワー(旧名/南山タワー)の近くに、「安重根義士紀念館」がある。山の中腹にある紀念館前の広場からは、市内が一望できた。心地よい風が吹き、空は青く澄んでいた。
だが、館内に入ると、雰囲気は一変する。
〈大韓獨立〉
おどろおどろしい字体でそう書かれた太極旗の前で、巨大な安重根像が鎮座している。
安重根は、1909年にハルビンで伊藤博文を暗殺した人物だ。館内では安重根の生涯をパネルで説明するとともに、伊藤博文にピストルを向け暗殺に成功した場面の等身大模型などが置かれていた。安重根は同志とともに「断指同盟」を結成して薬指の第一関節を切り、その血で太極旗に〈大韓獨立〉と書き染めたのだ。
パネルの説明文言を一部抜き出してみよう。
「ハルビン義挙計画」「日帝の侵略は露骨化して行った」「(伊藤博文が)東洋侵略を野合するために北満州を視察するという消息が伝えられた」「義挙を決行することにした」
このように、安重根を英雄視する言葉で溢れていた。だが彼は明らかに「テロリスト」だ。この紀念館ではまた、引率付きの高校生が多数訪れていた。
そもそも、安重根は日本の皇室に敬意を払っていた人物だった。彼の大いなる誤解は、伊藤が明治天皇の意向を無視して韓国併合を推進する「逆臣」だと考えていたことだ。伊藤は韓国併合に最後まで反対していたのだが、安重根が暗殺したことによって併合賛成派が優勢になり、1910年の韓国併合につながったのだ。
安重根を「義士」として美化する韓国人は、暗殺が「義挙」どころか「愚挙」だった事実を知らないのだろう。ここからも、歴史を自分たちに都合よく解釈して日本を貶めようとする「儒教の呪い」が見て取れる。
2日間のソウル取材で多くの韓国人と接し、前述した以外にも青瓦台周辺などを歩いて感じたのは、一般民衆は「落ち着いている」ということだった。
「歴史館」などを別にすれば、街中で反日ムードが高まっているという印象はなく、文在寅新大統領へ求める政策も「反日」より「経済」だという人が圧倒的だ。おそらく、朴槿恵退陣を求めた国民的デモとその後の政治空白に疲弊し、新大統領が決まってホッとしているというところではないか。
ただし、油断はできない。反日的な教育は今も続いており、経済政策に失敗すれば民衆の不満の矛先は必ず日本に向くはずだ。日本は、「面倒な隣国」の機嫌を取る必要はない。淡々と、事務的に付き合っていけばいいと思う。
【PROFILE】1952年、アイダホ州生まれ。1971年、初来日。カリフォルニア州弁護士。1983年、テレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」にレギュラー出演し、人気に。近著に『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』『日本人は「国際感覚」なんてゴミ箱へ捨てろ!』がある。
※SAPIO2017年7月号
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