政府の国家戦略特区諮問会議の民間議員は13日、学校法人「加計学園」(岡山市)の国家戦略特区での獣医学部新設計画を巡って記者会見し、認定経緯が不透明だとする野党などの批判に反論した。八田達夫大阪大名誉教授は「安倍晋三首相から獣医学部の新設推進の要請は一切なかった」と主張。「決定過程が何らかの意向でゆがめられた事実はない」と語った。
首相を議長とする特区諮問会議は、首相の友人が理事長を務める加計学園にだけ獣医学部新設を認めた。竹中平蔵東洋大教授は「(獣医師の業界団体である)日本獣医師会の抵抗が強く、アリの一穴を開けるには1校に限るしかなかった」と説明。坂根正弘コマツ相談役は動物由来の感染症対策で日本が後れを取っていると指摘し「日本の創薬などがさらに遅れる事態にしてはいけない」と強調した。