『緊急取調室』脚本・井上由美子が語る――第3回:来週に続く連続性はテレビドラマ特有、地上波であれBSであれ挑戦すべき
天海祐希演じる取調官、真壁有希子をはじめ、ベテランの俳優陣が取調官を演じ人気を博した『緊急取調室』(テレビ朝日系)の第2シーズンも好評の中、今夜、6月15日(木)に最終回を迎える。本作の脚本を務める井上由美子氏は、これまで様々なヒット作を生み出してきたが、彼女は現在の“テレビドラマ”をどう捉えているのだろうか――。テレビというメディアについて、これまでの自身の転機などについて聞いた。(以下敬称略)
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テレビは基本的にはそのとき流れて終わりの“今そこにしかない”を楽しむもの
――井上さんと言えば、これまでに『きらきらひかる』(1998年・フジテレビ系)や『タブロイド』(1998年・フジテレビ系)、『パンドラ』シリーズ(2008年~2014年・WOWOW)など、刑事ドラマとは異なる枠組みで犯罪や事件を細やかに描いてきました。社会派な題材を率先して取り上げている印象があるのですが、そのときどきの時代に即したものを描くことにこだわっていらっしゃるんですか?
井上:こだわりはありますね。それはでも、社会派なものをやりたいと気負っているわけではなくて。今はたいがいのドラマがDVDやBlu-rayでソフト化されますけど、私、テレビって基本的にはそのとき流れて終わりの“今そこにしかない”を楽しむものだと思っています。だから、観る人が「今、起こっていることだ。自分と無縁じゃないな」と思える要素を入れるようにしています。
それから、たとえド定番の話であっても、「またこのパターンか」と切り捨てられない、ちょっとしたチャレンジを入れたいですね。出来れば、「これがチャレンジだ」と観ている人に押し付けるのではなく、楽しく見終わった後に、なんとなく新鮮だったなと感じてもらえるのが理想です。
――『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年・フジテレビ系)では“不倫”、『お母さん、娘をやめていいですか?』(2017年・NHK)では“毒親”など、常にそのとき話題のトピックを扱っていますが、こうした題材は常にニュースなどをチェックして日常の中からネタを拾っていらっしゃるんですか?
井上:もちろん新聞もテレビもネットも見ますけど、そこでメモを取ったりといったネタ探し的なことはあんまりしないですね。むしろ、50代のひとりの女として生きていくなかで、「こんなことがあって腹立つわー」とか、「こんなことがあってイヤだなー」といった、自分の感情や感覚を大切にしています。
――井上さんは、映画や舞台など他のメディアの脚本をほとんど書かれていませんよね。さきほど「テレビは流れて終わり」とおっしゃいましたが、テレビが一過性のメディアであることに愛着のようなものがあるのでしょうか?
井上:愛着やこだわりというほどではないんですが、今、テレビはもうダメだとか言われますけど、つけたら無料で娯楽が楽しめて笑ったり泣いたりできるって、やっぱりすごいことだと思うんですよ。今日やっていたものが来週も続くというその連続性って、テレビでしか味わえないものなので、大事にしたいなと思いますね。
特に、ある物語や人間を10時間弱かけて描くというのは、連続ドラマ以外なかなか他のメディアではできないので、その意味や深さ、作り手の責任も含め、大きなことだなぁと思うんです。
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