真面目に医療します! ーキルシェクリニックー

東京赤坂にある美容外科・美容皮膚科クリニックです。中高生のニキビ・脱毛・プチ整形と肌の再生医療による若返り、タトゥーを消す治療に力を入れています。数多くの種類のレーザー機器を揃え、ダウンタイムの少ない治療にこだわっているのも特徴です。

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渋谷高野美容外科医院(http://shibuya-biyou.com)の高野洋一先生が、キュレーションサイト「NICOLY:)(二コリー)」を批判され、二コリーのサイト全記事が非公開になるという状況になっています。

最初は静観していたのですが、あまりに一方的な意見ばかりになってしまっている現状は、二コリーの監修に関わってきたものとして、さすがに静観できる状況ではなくなってきました。
ここで「ある程度、二コリーと関わってきた医師」として、意見を述べたいと思います。
もちろん、この記事に関しての二コリー側からの執筆依頼は一切ありません。
私の意思で、自発的に書いています。
ただし、内容の間違いを減らすためにニコリーに確認を取った内容が含まれています。
また、この内容はニコリーとしての総意ではなく、医師としての私個人としての意見です。
この内容に対するご意見・ご批判は、二コリーではなく私までお願い致します。



二コリーが非表示になる前の医師監修記事数が約1200、その中で私は約1年にわたって40本くらいの記事の監修に関わってきました。その他にも、あまりに内容が悪くボツにさせた記事などもありますので、実際に関わってきた量はもう少し多いかもしれません。
二コリーの記事にはボリュームがあって文字数が多いものもあり、週に2本くらいの監修でも結構大変です。1本あたり、数時間から半日程度の時間が取られることも少なくありません。
また、当院の繁忙期には監修をお休みしていたので、このくらいの量が私には精一杯の監修量でした。

医師記事の監修とは、医療従事者ではないライターが書いてきた記事に対して、医学的内容の正誤や言い回しの修正、ワンポイント知識などの追加をすることがメインの仕事です。時にとんでもない素人ライターの記事が紛れ込んでくることがあるのですが、そういった場合には医学的な内容の全面見直しや、それ以前の話になる日本語の修正まで行うこともあります。
ただし、こういったライターの質の問題は二コリーだけの問題ではなく、他のキュレーションサイトでも同様ですし、医師が運営している医療サイトやブログでも、素人ライターが書いていることもあるようです。(当院はコラム・ブログすべて、院長の私が書いています)


そういった前提を元にお話を進めたいと思います。



渋谷高野美容外科医院の高野洋一先生は、
二コリーの体制を批判できるほど関わってきたのか?

二コリーに、高野洋一先生が関わった内容を確認したところ、
関わった監修は全部で数本
監修で最後に関わったのは1年以上前
という回答をもらいました。

この回答が事実であるとして考えたならば、わずか数本の監修に関わってきただけで、果たして運営体制がどのようなものであるかを判断できるものなのか、という疑問が出てきます。
しかも、高野洋一先生が二コリーと関わっていたのは1年以上前です。私が参画した1年前から比べても、現在の二コリーの体制は良い方向に大きく変わっています。仮に当時の二コリーの運営体制に問題があったとして、果たして1年以上前の経験が今の体制への批判として適切なのか、という疑問も出てきます。

今回の批判内容を見ていると、管理体制の甘さを問題視しているとご自身で書いているのにも関わらず、批判内容にはそれ以外のものが多数含まれており、書き方も挑発的・感情的とも取れるような文章が散見されます。
また、運営体制の批判という内容にしては、あまりに記事内容の細かい指摘ばかりが記事の中で目立っている印象です。SEOで金儲けしているという批判も、医学記事が量産できる体制ではないということを指摘することが目的にしては、タイトル・内容ともにそういった部分の指摘が文章中にほぼ見当たらないという矛盾を感じます。

特に気になったのは、自分の指摘した記事は修正したけれど、他の記事は修正しなかったという批判です。これは、あまりに厳しいものではないかと感じています。私のブログには記事が500本以上ありますが、1つの指摘に対してすべての記事を見返してチェックするというのは、現実的には数日でも終わらない大変な作業です。
個人で管理している私のブログは私1人だけが関わっていますが、ニコリーの記事は監修医師も複数いますしライターも複数いますので、1つの医学的事実を全員でシェアするためには、さらに時間が必要なのではないでしょうか。
今回、高野洋一先生が批判しているのは、2016/12/30に指摘した間違いの内容を、2017/1/5に他の記事に反映させていないというもので、お正月も含めてわずか数日という期間での話です。その短期間で監修医師やライターすべてに情報を周知徹底し、年末年始の間に上がってきている記事や監修まで含めてすべて見直すというのは、かなりハードルの高い要求だと思いました。
高野洋一先生は、記事の内容間違いは問題ではなく、それを直さない体制が問題だと書かれているのですが、こういった短期間での評価・批判だということをふまえて、皆さんはどうお感じになるでしょうか。
医学的に致命的なトラブルに繋がる可能性がある大きな間違いであれば、早急かつ万全な対策が必要だと思います。その点については異論はありません。では、結果に大きく(まったく)影響を及ぼさない、ちょっとした内容の間違いだったらどうでしょうか?
ミスがないことがベストではありますが、人間が管理しているものである以上、見落としや勘違いなどもあるわけです。間違いとは「ある」「ない」だけではなく、「どの程度の影響を及ぼすのか」という点も評価軸として加える必要があると思われます。

さらに補足すると、高野洋一先生の批判記事では、2016年12月に高野洋一先生が二コリーの記事の間違いを指摘した、ということになっていますが、これは個人のFacebook上で指摘されたものに対して、ニコリー社長の檜垣氏が個別に対応しただけであり、医師としての記事監修ではなく単に外部からの指摘です。
そのあたりを勘違いすると、高野洋一先生があたかも2016年末まで医師監修に携わっており、その医師監修の中で間違いを指摘していたような印象を受けてしまうと思います。

二コリー側の全記事非表示の影響か、一気に話題だけが一人歩きしてしまった印象を受けますが、実際に批判記事の内容を見ていくと、上記のような問題点にたどり着きました。
今のニコリーをある程度知り、現役で監修に関わっている私から見ると、あまりに厳しく、かつ的を得ていない批判のように感じます。



二コリーは本当に信頼できないサイトなのか?
現在も私は医師監修においてニコリーとやりとりしていますが、修正に関しては他のサイトと比べて誠実に対応してくれていると感じます。こちらが間違いを細かく指摘しても、必ず返信と修正が返ってきますし、記事自体の掲載見直しや全面書き直しなどにも、医学的観点からの意見を尊重してくれて柔軟な対応をしてくれています。
他の一部サイトでは、細かく修正すると返信がこなくなり、最終的には監修依頼が来なくなるということもある現状から見れば、今のニコリーの対応に問題があるとは思えません。
ニコリースタッフも医師監修に慣れてきて、美容に関する知識も付いてきているのか、最近ではあまりに問題のある素人ライター記事の監修依頼が来なくなりました。
全体的に見て、ここ半年くらいで一気にクオリティが上がった印象があります。そして、同じライターの記事を監修していても、だんだんと成長してきているのを感じます。

確かに他の記事すべてに目を通して全記事の整合性を取らなければいけないというのは、間違った主張ではなく理解できるのですが、それを短期間で完璧にこなすというのは、とてもハードルの高い作業だと感じます。今のニコリーの対応、コンテンツ共にサイトを閉鎖しなければいけないほどの大きな問題があるとは言えず、合格最低ラインはじゅうぶんクリアしているというのが私の判断です。
上記より、少なくとも医師監修のメインメンバーとして、現状のニコリーの運営を見ている限り、信頼ができないという印象はありません。

ニコリーはこうやって周りの意見を取り入れて成長してきており、現状で問題のあるサイトではないと判断しているため、私は積極的に医師監修に関わっています。
そうやって医師監修をおこなってサイト自体のクオリティを上げていくことで、サイト自体ひいては医療サイト全体の信頼性が上がってくると、私は信じています。



キュレーションサイトは悪なのか?
キュレーションサイトとは、ネットなどの情報を集めて整理したり、特定のテーマについてまとめることで、新たな価値を生み出すものという定義をなされている場合が多いようです。
ニコリーも、このキュレーションサイトに含まれると思われます。
では、こういったキュレーションサイトは、すべて「悪」なのでしょうか?

これだけのネット社会になった今、最新の情報以外はすべてどこかに記事が載っていると言っても過言ではありません。
となると、私の運営している医療コラム(美容医療を科学する)も、高野洋一先生が運営している「キレイの教科書」も、すべてキュレーションサイトに含まれるのではないでしょうか。
私も高野洋一先生も、こういったサイトから情報発信することで、自院の医療に対する姿勢や信頼性を理解してもらい、安心して患者さんにお越しいただいているわけです。そういった意味では集客手段の一つと言えますので、ニコリーなど大手のキュレーションサイトと変わらないということになるでしょう。
つまり、「キュレーションサイトの存在を否定する=高野洋一先生ご自身のサイトを否定している」ように、私には思えます。

また、ニコリーを素人ライターが書いたり、ネットの情報を拾ってきただけのサイトと指摘していますが、ニコリーの記事の中には私自身が企画段階から加わり、ゼロから執筆した記事も含まれていますし、他の医師がゼロから執筆した記事もあると思われます。あまりに内情を知らない、一方的な言い分ではないでしょうか。

確かにWELQ(ウェルク)問題では、記事の盗作問題などで世間をにぎわせ、それを通してキュレーションサイトの存在価値を問われました。確かに間違いだらけだったり内容が薄かったりというキュレーションサイトには存在意義はないでしょう。そして、著作権を無視した完全な盗作は問題です。
では、類似の内容だったらどうでしょうか?

2017.2.7公開
脂肪吸引の症例写真を見極める5つのポイント
http://kirsche.tokyo/?p=1370
※私の管理しているサイトです。リンクはこちら

2017.5.1公開
脂肪吸引のビフォーアフター写真にだまされない5つのポイント
http://kirei-kyokasho.com/liposuction-photo-7906
(web魚拓)http://archive.is/HdIYo
※高野洋一先生の管理しているサイトです。リンクはこちら

この2つの記事を読んで、どうお感じになったでしょうか?
記事の方向性や内容に類似点はないでしょうか?
私の知人10人に聞いたところ、
とても似ている:5人
似ている:3人
どちらともいえない:1人
似ていない:1人
まったく似ていない:0人
という結果でした。
母集団の数が少ないですし、私の知人というバイアスがかかるので、統計学的なデータとしては意味をなしませんが、それでも半分以上の人が類似性を認めていることには注目しなければいけないと思います。
きっと、この記事の重複は偶然なのでしょう。
ですが、こういった偶然が生じることの証明にもなるわけです。
他から持ってきた情報を集めているだけのサイトが問題で意味がないというのであれば、こうやって類似の内容を後から書いている高野洋一先生ご自身のサイトの必要性も否定されることになります。
ネット社会において、こういったことを言い出したらキリがないのです。



他のキュレーションサイトはどうなのか?
キュレーションサイトと呼ばれ、医療についての記事を扱っているサイトはたくさんあります。
では、他のサイトの信頼性はどうなのでしょうか?

渋谷高野美容外科医院の院長として、本の執筆メンバーの一人として、高野洋一先生が本を出しているサイトがあります。
そのサイトは「水素水」で検索するとトップに出てきますし、水素水についての多数の記事があり、内容的には水素水についての嘘は書いていませんが、そこから水素水を売るサイトへのリンクが貼られています。これはニコリーの記事間違いと比較して問題ではないのでしょうか。
また、同じサイトでは以前には認定化粧品としてホメオパシーをうたっている商品が販売されていました。これは問題ではなかったのでしょうか。
医療従事者の中では、水素水もホメオパシーも、偽医学として認知されているはずです。ニコリーの医学的表現や理解の間違いと比較して、どちらが問題なのかは明らかではないでしょうか。
ご自身が参画し、本を出しているサイトは、ここまでの問題があったとしてもオフィシャルには批判せず、ご自身が参加していないサイトは、あのような内容で批判するという姿勢には疑問を感じざるをえません。



まとめますが、この記事を読んでいただいた方は、二コリーの運営にほとんど関わっていない、たった1人の医師の意見だけで、今回の一連の問題についての善悪を判断してほしくないと思っています。ニュースとは話題性が重要になりがちで、正しい視点から公平に評価をしていない場合もあるので注意が必要です。

この記事を、二コリーの内部をある程度知っている監修医師の意見として参考にしてみてから、もう一度、高野洋一先生の記事を読み返してみて下さい。きっと見え方が変わるはずです。
ニコリーはキュレーションサイトの中ではしっかりと対応している方ですし、高野洋一先生ご自身もキュレーションサイトを運営されいてる医師です。
その点を理解した上で、ご判断いただけると嬉しいです。

私は、自分でもサイトを運営して情報発信しているわけですが、キュレーションサイトであっても必要性の感じられる、役に立つサイトは作り上げられると考えていますし、ニコリーのような医療に真面目に取り組むキュレーションサイトはあっても良いと考えています。
今後も、ニコリーを良いものにしていき、「キュレーションサイトもなかなかやるじゃん」「キュレーションサイトでも良いものはあるよね」と活用していただけるようなサイトに成長するお手伝いをしていきたいと思っています。

まぁ、当院にニコリーを見てきました、という患者さんは過去にゼロですので、当院の運営にはまったくプラスにならないんですけどね(苦笑
すべてが商売に結びつくわけではないのが、医療としてのあるべき姿だと思っています。
業界全体としての安心感や安全性に結びつけば良いなぁと思いながら、日々の医師監修を行っています。
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