大会って言っても地区大会、CSとかの競技イベントの話です。
ショップ大会でまでここに書くような内容をやってるやつとは仲良くなれないのでそれを前提に読んでください。
◼時間が切れるということはどういうことか
まずここに対する意識が低すぎる気がするので根本的な話からします。
ヴァンガードにおいて、時間切れは基本的に「両者敗北」です。現在の制限時間は25分間(一部CSでは30分等)で、それが過ぎるとどんな状況であろうが一律でその時点でプレイしているプレイヤーは「敗者」となります。
チーム戦であれば両チームがより下の卓になり、元々32~48チーム程度と多くない単位での大会となりますので両者負けの卓が生まれることは予選の対戦回数にも大きく影響を与え、5回戦が簡単に4回戦になります。
またオポネントも必然的に下がります。ただの負けよりも相手も負けているので当たり前ですね。
対戦回数が減り、オポネントまで下がるということはその一敗はトーナメント進出を目指すにあたり、めちゃくちゃ大きいものとなります。
公式でも今ではクラン枠等もありますが、基本的に上位を狙うのであれば大多数の人が母数の多い上位デッキを選択するでしょう。となると一敗は致命的です。今のルールでは全勝に存在するクランは抽選の対象外となるので時間切れ=予選落ち確定となるクランも多く存在します。
まとめると、時間切れというものは大型大会において予選落ちのリスクを際限なく高めるもので、またプレイ、ゲーム内容によって生じるものではない「無駄、無意味な負け」となります。当然大型大会に参加する以上はこの下らない負け方と向き合い、回避することが不可欠となります。
僕はほぼ予選での時間切れは起こしたことがありません。やったことあったっけなってくらいです。まあそんな僕が今回は気を付けていることや気を付けるべきことを書いていこうと思います。
◼「時間切れ」に対する効果的な対策方法
ここから時間切れの対策を「技術、準備によるもの」と「意識的なもの」に分けて解説します。まず準備の方から。
・デッキ選択の時点で大会に適応させる
当たり前でしょwwwとか思いながら読んでる人、本当に徹底できてますか
時間切れが多発する要因の大部分がこれです。
まず、時間切れを誘発しやすいデッキとは何ぞ、という話になりますが、これは古いものであればレギオンのDuoにはじまり、ノキエル、ルアード、最近であればブレイドウイング等が該当します。
別にこれ使っても時間切れとか起きたことないけどWWWWWって人は黙ってください。あなたがすごいだけで今は凄くない人に向けて話をしています。
実際、これらのデッキは流行っていた当時から時間内にゲームをきっちり終わらせるためのプレイ、手段は持ち合わせていました。ただ、使用者の全員がそれを理解し実行できていたかというとそうではないです。
これらのデッキはどれも、潤沢な防御リソースで相手の攻撃を受けきった後、ループ等の手段で生み出した高い打点、ガード不能なアタック回数によってゲームを終わらせる、いわゆる「コントロールデッキ」にあたります。
これらのデッキは上位のプレイヤーがわりかし好む傾向にあり、結果を残しやすいこと、またデッキの特異性、一見無敵に見える点からそれに続いて持ち込むプレイヤーが徐々に増え、最終的には時間切れ量産マシーンになる傾向にあります。
まずここで述べておきたいことは、手札が100枚あろうが1000枚あろうが自分のプレイスキルで時間切れを量産してしてしまうのであればただの負けまくる雑魚デッキだということ。こうなったときによく、「下手くそな自分が悪かった!次は気を付ける!」って間違った方向に考える人は見ていてめちゃくちゃ多いです。
一理ある考えではありますが、僕はこう考える人は次使っても時間切れを起こすと考えてます。
何故かというと、これらのデッキがゲームを伸ばしやすいのは紛れもない事実で、それはそのデッキの明確な弱点です。
その点に触れずに俺のプレイがどうこう言っていると言うことは要するに、デッキへの理解が足りていないということなのでまた結局時間は切れます。まだ「なんだこのクソゴミデッキ。時間切れしか起こさねーじゃねえか二度と使わね」って人の方がそのデッキに対する理解は少し深まったといえるでしょう。
長ったらしく書きましたが、要は自分が時間切れを起こさないデッキからデッキ選択をする必要があるということです。
何度も言いますがその人が使って時間が切れまくるデッキはただの欠陥デッキでありいくら世間で強いと言われていようがベストな選択とは言えません。
ということでこれが準備編①。デッキ選択から時間を意識するでした
・タイマーを持ち込む
次はタイマーについて。サンクなどの明らかに不要なデッキ以外は基本的に制限時間を計れる何かは持参するようにしましょう。基本的に100均のタイマーなどが好ましいですが、最悪携帯電話でも許可が降りる場合はあります。大会によっては不可であったり、機内モードのみ可能である場合などがあります。
これは自分が時間を意識しやすくなるだけでなく、チームメイトや対戦相手も意識するようになるため時間切れによるリスクが大幅に低下します。ベリアルオウル4枚買って1500円の参加費、交通費を払って時間切れするか100円はらって回避するか。どっちが賢いかは考えなくてもわかると思います。
・動けない間に方針を固めておく
3つめ、プレイを早める方法。相手ターンのうちに次の自分のターンの行動方針、また相手のメインフェイズにガードの方針をある程度決めておきましょう。
そのカードゲームは基本的に相手のターン、スタック等で干渉することは出来ません。せいぜいヘテロ等による妨害ですが、これも結局ガードの一環でしかないです。この相手の行動中の思考がおろそかな人がとても多いと言うかほとんどがそうです。だから殴られてから考えないといけないし、自分のターンが回ってきてから考えないといけなくなります。
そうなると時間も浪費することになります。更に、相手の行動中、方針を固めていれば、いざ行動可能になったときに行う思考は「確認作業」になるのでミスも減ります。これは時間切れを防ぐだけでなく、上達にも繋がるので必ず意識すべきだと考えています
・フリーから時間を意識する
当たり前です。大会を見据えたフリーで時間を無限に使えることを前提としたプレイはなんの意味もありません。机上論、存在しないプレイです。
宿題も無限に時間を与えられたら誰でも終わらせられるでしょう。同じです。物事は期限があるから難しいということを理解して取り組みましょう
以上の4点が準備の段階で可能な行動による時間切れの対策です。
次は意識的な部分で時間切れを減らす方法です。
◼意識的な対策
ここが抜けている人が多すぎるので読んでもらいたい部分となります
・「急かす」タイミング
上の準備をしている人たちは当然時間切れは意識しているので、危なくなると急かしますよね?
準備ができていてもこの急かすという事において間違っているが故に時間切れを起こしてしまう人もいます。
まず多いのが残り時間5分や3分になってから急かす人。こんなもんなんも意味がないです。その局面になってやっとプレイを急いだところで何が変わるでしょうか。
僕は基本的にまず、試合開始10分は対戦相手に伝えるようにしています。次に、残りが半分を切ったら、「半分切ったのでお互い気を付けましょう」と伝えています。10分を切ったら時間切れの無意味さを伝え必ず時間内に対戦を終わらせようという認識を共有するようにしています。
早い段階から伝えておかないと相手も心の準備が出来ないし、むしろ焦って長引く理由にもなります。時間が切れそうだから急かすのではなく、ゲーム全体を通してスムーズに進めるための「急かし」をしましょう。
この急かす行為において相手に遠慮などはする必要がありません。当たり前です。時間が切れるのはお互いが損する事であり、時間内の決着はプレイヤー全員が当然に求める権利があります。
気を付けないといけないのはあくまでお互いに損をしないために協力を求めているということ。当然思考しているのは相手だけではなく自分もであり、多少なりとも相手を待たせている時間は生まれています。ここで高圧的に要求を突きつけたり相手が一方的に遅いかのような指摘のしかたはなるべくしないようにしましょう。
・「制限時間」は自分だけのものではない。
これも当然のことなのですが理解している人はほぼいないのではないでしょうか。
対戦の制限時間というものは自分と対戦相手で共有しているものです。25分であれば目安として12分30秒、30分なら15分が原則、自分に与えられた時間です。
まずはこの事を頭に入れておき、実際のプレイでもお互いに使用する時間は均等になるよう意識してプレイすべきです。
よくある話ですが片方がめちゃくちゃ考え込んで試合が長引くとか、重要な局面を理由に際限なく考え込む人。これらは自分が厚かましい自覚を持つべきです。重要な局面なのは相手も同じ、時間を使う権利は平等です。決して25分のうちであれば自分がどれだけ考え込んでもいいということはありません。
逆に相手に時間をつかわれすぎたときは正直に指摘すべきです。黙って長考を許して時間切れになり、終わってからあいつは遅かったとか言っても何も生まれません。
あなたに25分(30分)与えられているわけではありません。勘違いしないようにしましょう。
・テロ意識を持つ
僕は考え込んで時間切れを起こすような人の行いはテロとなんの違いもないと思っています。きつい言い方をすると、競技イベントで時間も意識しないでプレイして両者敗北を生み出すようなやつは悪人だと思います。行いも完全にテロ行為とかわりないです。
不必要に時間をかけている人は、自分がいかに迷惑なことをしているかを理解し、迷惑行為を減らすようつとめましょう。
練習時間が足りなかったとかそういうのは言い訳になりません。練習時間が足りないが故に時間が足りない=単純に実力が足りなかったということなので、自覚があるなら時間切れになる前に投了しましょう。どうせその大会は実力が足りていないので勝てません。
もちろん社会人で時間がとれない、好きなデッキだ、これしか持ってない、使えないということもあります。全てを悪と断じることはできません。ただ、時間にたいする意識というものはそれらの人であろうとすべての参加者が持つべきものであるということは変わりません。
ちなみに僕はこれをやっているのがたとえチームメイトでも怒ります。
実際愛知VGCSでぺすと君は僕に対戦中に説教されています
◼番外編
時間切れが起きたときにジャンケンしたりする人について。
これは紛れもなく「不正行為」です。
一度敗北条件を満たしたプレイヤーが不当に勝ちを得る行為です。
いくら時間切れが無意味とはいえ、一度決まったものをねじ曲げることは許されません。僕の開くcsでは、これらの行為は発覚しだい持ちかけた方を失格も視野にいれて対処しています。
時間が切れるのが嫌なら切れる前になんとかするべきなのであって、切れてからそういう見苦しいことをするのはやめましょう
最後にもう一度言いますがあくまで競技イベントにおける心構えなのでエンジョーイ!イエーイ!みたいな人はガチガチに考える必要はないです。
まあ時間切れを気にすることと相手を待たせ過ぎないことくらいは人類の当然のマナーとして多少は意識して公認大会とかに出ましょうね
おわり