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 戦後にヤミ市として栄え、近年は「ナンパ広場」とも呼ばれた池袋西口公園を、豊島区が「屋外劇場」として整備する構想を立てている。区は基本計画を策定する委託先を公募中で、16日まで参加意向書を受けつける。高野之夫区長は「汚い、暗い、怖いの3Kイメージを取り除き、クラシックの音色が響く場所に変えたい」と意気込む。

 西口公園は1970年、学校跡地に区立公園として開園。隣接する東京芸術劇場のオープンにあわせ、90年に再整備された。2002年には地元企業などの寄付金で野外ステージも設置されたが、老朽化が進み、各種イベントへの対応が難しくなっていた。周辺ビルの再開発準備組合も立ち上がり、区は「にぎわいの先導役に」と西口公園の整備を決めた。

 池袋駅を挟んだ東口では、旧区役所庁舎跡地などに19年秋から20年夏にかけて八つの劇場が誕生するなど、大規模再開発が進む。高野区長は「東西一体となって、池袋を劇場都市に変え、渋谷や新宿に負けない街にしたい」と話す。

 西口公園には屋根付きステージを設け、オーケストラの演奏も可能とする計画だ。20年東京五輪・パラリンピックを想定して多言語機能を有する観光案内施設も設置する予定で、19年11月の開園を目指す。公募の詳細は、区都市整備部公園緑地課緑化推進グループ(03・3981・4940)まで。(野村周平)