エタラビとラットタットが破産した4つの理由と返金問題について

脱毛サロンに通うのはもはや女子の常識なだけに、これは他人事ではないですね。

ここでは被害にあってしまった場合の対処法、これから被害に合わないためのポイントをまとめてみました。

エタラビが営業停止!倒産した理由とその経緯について

実はエタラビは16年8月、消費者庁より業務停止命令を受けていました。その理由はおもに、

  • ただの分割払いであるにもかかわらず月額制かのように表示していた。
  • 期間限定キャンペーンとうたいながら実際は毎月同様のキャンペーンを繰り返していた。
  • 予約が取りやすいなどと案内していたが実際は非常に予約が取りにくい状態だった。
  • 解約を申請した顧客に対して、解約金の支払いを不当に引き延ばしたり、不払いにしていた。

このような理由から、業務停止命令が出されました。具体的にはおもに、新規顧客の獲得禁止!!!でした。これをきっかけに資金繰りが厳しくなり今回の倒産に至ったようです。

ラットタットが営業停止!倒産した理由とその経緯について

実はラットタットを運営していた『ミスプレミアム株式会社』といのはエタラビを運営していた『株式会社グローワル・ブリエ東京』の子会社だったのです。親会社の倒産に伴って共倒れになったということですね。

通ってた人は全額返金されるのか?通ってた人はどんな被害を受けた?

結論から言ってしまうと未消化分の代金を返金してもらえる確率は非常に低いです。

サービスを受けていないのだから、本来なら返金をしてもらうのが当然です。既に支払った代金を返還してもらう権利も当然あります。

しかし、今回のように経営が悪化して破綻したサロンの場合は、運営会社に資金がなく返金は非常に困難と見られています。以下は破産管財人HPよりの抜粋です。

”運転資金としてそのほとんどが消費されていることから、見るべき資産はほとんどなく、現時点においては一般債権者への配当は極めて困難な見通し“http://www.etarabi.net/

カードの分割ローンでサロンへの未払いがある方

施術が受けられなくなった以上、受けられなくなった施術分に対応する金額は支払いを停止することができる*、と考えられます。

クレジットカードの場合、引き落とし前の支払いは停止できる可能性が高いです。ただこれは、クレジットカード会社との交渉になるので国民生活センターに相談するなど、アドバイスを求めながらの対応をお勧めします。

抗弁権

割賦販売法では、消費者が購入した商品や受けたサービスなどに欠陥があった場合、クレジット会社からの支払い請求を拒否できる『抗弁権』が認められています。

カードで一括払い、現金で先払いしてしまった方

カード一括払いの場合、割賦販売法の対象外のため『抗弁権』の対象外となります。もうすでにサロンに支払ってしまった場合、やはり返金は非常に難しいです。

今回、株式会社ミュゼプラチナムがエタラビ、ラットタット会員向けの優遇措置を発表しました。詳細は次項にまとめましたのでご覧ください。

 

以下は各地方自治体の消費者相談窓口です。相談は無料ですので、契約書の内容がどのようなものかわからない時も気軽に電話で相談してみてください。基本的に居住地域の消費生活センターを利用することになりますので、確認の上、早めに連絡しましょう。

http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

 

通ってた人は今後どうなる?どこに乗り換えることになる?費用や割引などはどうなる?

では会員はどうすればいいのか?今後の対応について考えていきましょう。

実は今回の件に関して日本エステティック経営者会理事の株式会社ミュゼプラチナムより優遇措置を実施すると発表がありました。この優遇措置とは何なのか?他のサロンに乗り換えたほうがいいのか?まとめました。

 

まず、こちらの優遇措置。会員の今現在の支払い状況によって受けられる内容が変わってくるようです。

優遇措置1: 全額支払い済みだが契約回数が残っている人

ご契約における残回数分のお手入れについて、1回あたり定価(定価 エタラビ 28,500円(税抜) ラットタット 20,400円(税抜))の35%の費用(税抜)を支払うことで継続して施術をうけることができます。

エタラビ会員様 1/4 回単価:2,309 円(税抜)
ラットタット会員様 1/4 回単価:1,785 円(税抜)

つまり、施術は継続して受けることができるが上記の追加料金を払う必要がある。ということになります。もう支払いが終わってるのにさらに支払うなんて!!と思いますよね。

それならいっそのこと他のサロンに乗り換えたい!と言う方も多いでしょう。そこで、他のサロンに乗り換えた場合の費用とミュゼに追加料金を払った場合の費用でまとめてみました。

サロン名  料金 施術頻度 1年の全身脱毛回数
 キレイモ  月額9,500円  2ヶ月に1回  1年で6回
 脱毛ラボ  月額9,980円(最低3ヶ月契約が必要、9,980×3ヶ月で初回29,940円)  全身の2/1を毎月1回 1年で6回
 シースリー  月額7,500円(総額382,400円の24回払い) 毎月1回  1年で12回
 銀座カラー  月額8,900円(総額259,558円) 2ヶ月に1回 1年で6回
 ミュゼ優遇  一回2,309円 or 1,785円  全身の1/4  1年で4回

キレイモと脱毛ラボの月額払い制度は終了までの回数などは設定せず、毎月決まった金額を支払っていくタイプ。

シースリー、銀座カラーは終了までの回数を設定し、その全費用を月額で割るとうエタラビと同じようなタイプですね。では、1回全身を脱毛するのにかかる費用で見比べてみましょう。

サロン名 全身脱毛を一回終了するまでの金額
キレイモ 月額9,500円×2ヶ月分
=19,000円
脱毛ラボ 月額9,980円×2回分
=19,960円
シースリー 月額7,500円×1回分
=7,500円
銀座カラー 月額8,900円×2回分
=17,800円
ミュゼ優遇 (エタラビ)
1回2,309円×4回分
=9,236円

(ラットタット)
1回1,785円×4回分
=7,140円

唯一、シースリーが全身脱毛1回分の値段では7,500円となりエタラビ会員の9,236円より下回りますね。ただこちらは実質382,400円の分割払いになるので、新たにこれだけの契約を結ぶとなるとかなり勇気が必要ですね。

やはりこうして見比べてみると、施術を続けていくにはミュゼの優遇措置を利用するほうがお得と言えます。

優遇措置2:信販会社(株)日本プラムおよび(株)ダブルラックとローンの契約をし、まだ支払いがすべて終わっていない人

こちらは今現在ローンを支払い中の方ですが、これまで通りの支払いを続けることで、追加料金の必要なくこれまで通り、サービスの継続が可能です。

例えば、

あと10回エタラビに通う予定だった方
⇒そのままミュゼで10回施術可能

契約時の条件のまま継続できるということなので、こちらはひとまず安心というところでしょうか。

*これから解約をお考えの方

契約した施術回数がまだ残っていてこれから解約をお考えの方は注意が必要です。契約書の中途解約扱いになり、違約金を払っての解約となってしまいます。

お金が返ってこない上に違約金まで取られるなんて許せませんよね。優遇措置の検討を強くお勧めします。

*すでに解約済みの方

すでに解約してしまった方は残念ながら今回の優遇措置の対象外になります。今回の1番の被害者といっていいでしょう。

こんな脱毛サロンは要注意!被害に遭わないための注意点

これから被害に合わないためにはどうすればよいのでしょう。サロンを選ぶときの注意点をまとめました。

1,WEBサイトの料金表示

最近は月額制の脱毛サロンがトレンドですが、その料金形態には注意が必要です。前述した通り、月額制をうたうサロンには2通りのタイプがあり、実際の契約の中身は全然違ってきます。

  • 終了までの回数は設定せず、毎月決まった額を支払っていくタイプ
  • 終了までの回数を設定し、その全費用を月額で割るタイプ

エタラビに業務停止命令が下った理由のひとつが、この2つの違いを明確にしていなかったこと。もっと言うと、実際の料金形態は後者なのに前者であるかのように表示していたのです。

純粋な月単位での契約だと思っていたのに、契約時に総額何十万円などの提示をされたり、ローン契約の話が出たら、まず1度考え直しましょう。

2,解約時の対応

エタラビに業務停止命令が下った理由のひとつに”解約申請時に不当に解約金の支払いを遅延、不払いなどの対応をしていた“というものがありました。

契約してみたけど、やっぱり解約したい。となることは誰しもあり得ます。そのような場合の返金制度について明確な案内がない場合は気をつけましょう。

*解約の種類について

解約には主にクーリングオフと中途解約の2種類があります。

*クーリングオフとは
  • 契約から8日以内であること
  • 契約の期間が1ヶ月以上であること
  • 契約金額が5万円以上であること

上記の3つの条件をすべてクリアしていれば、どのような理由であっても契約金額の全額を払い戻しすることができます。こちらは法律になりますのでサロン側に拒否権はありません。

手続きをするのにサロン側に問い合わせる必要もありません。便せん、もしくはハガキなど書面での解除請求になります。

国民生活センター

クーリング通知書の詳しい書き方などはこちらのHPでご確認ください。

http://www.kokusen.go.jp/link/_pref.html

*中途解約とは

契約してから8日を過ぎてしまった場合、クーリングオフは適用されず、中途解約となります。この場合も条件があります。

  • 契約期間が1ヶ月以上であること
  • 契約金額が5万円以上であること

この2つが中途解約の条件となります。ただこの辺はサロンによって条件が異なってきますので、契約時に必ず確認してください。

 

各脱毛サロンの解約手続きについて以下にまとめました。

サロン名 解約手続き 違約金
キレイモ 月額制の場合:最低申し込み期間の2ヶ月以上継続していれば、いつでも解約可能  なし
 回数パックの場合:消化していない分は全額返金(解約手数料、銀行振込手数料ともにキレイモが負担)
 脱毛ラボ  月額制の場合:最低申し込み期間の3ヶ月以上継続していれば、いつでも解約可能  なし
 回数パックの場合:未消化分を全額返金  違約金はないが返金額の10%が解約手数料として引かれる。
 シースリー  返金は全身施術を受けた回数によって決まる。返金対象者は、

  • 回数無制限:4回未満
  • 10回パック:4回未満
  • 13回パック:4回未満
  • 6回パック:2回未満
 違約金はないが返金額の10%が解約手数料として引かれる(上限2万円)
 銀座カラー  施術を受ける前の場合:返金額から2万円を引いた額を返金  違約金はないが返金額の10%が解約手数料として引かれる(上限2万円)
施術後の場合:支払い総額ー1回あたりの料金×利用回数
 ミュゼ
  • 最後のお手入れから2年以内は未消化分を全額返金(解約手数料、銀行振込手数料はミュゼが負担)
  • 2年を過ぎると返金は出来なくなる
なし

今回例に挙げた5店舗の返金制度の中で少し制度がわかりにくいのがシースリーでしょうか。こちらは、全身施術を受けた回数によって返金の有無が変わってきますので注意が必要です。

シースリーの返金額は、[支払った額ー脱毛した分の料金ー解約手数料]

例えば・・・

・プラン総額382,400円で回数無制限、脱毛1回の定価が129,000円、施術回数2回の場合。

返金額  :382,400円ー(129,000円×2回)=124,400円

解約手数料:124,400×10%=12,440円

手元に戻ってくる額:124,400円ー12,440円=111,960円

となります。そしてさらに注意していただきたいのが、施術回数が規定の回数を超えてしまっている場合です。例えば、10回パックで4回以上の施術を受けてしまっている場合、たとえ回数が残っていたとしても全額が返金されません。

 

キレイモ、脱毛ラボ、銀座カラー、ミュゼに関しては残りの施術回数に応じて返金がなされます。特にキレイモ、ミュゼの2店は解約手数料、銀行振込手数料を負担してくれるので良心的といえます。

このように各サロンで解約時の対応は大きく違ってきます。契約前にきちんと説明してもらい、理解することが重要です。

3,脱毛に関する説明

無料カウンセリング時は、疑問点などをリストアップして持って行きましょう。そしてわからないことはその都度聞いていくようにしましょう。例えば、

  • 自分の脱毛したい部位はプランに含まれているか?
  • 脱毛プランに有効期限はあるのか?
  • あるとすれば期限の範囲内で何回照射できるのか?
  • 期限内に終わらなかった場合の保証はどうなっているのか?
  • プランに含まれていない追加料金などはあるか?

などの質問をどんどんして行きましょう。

契約前に自分の不安を解消しておくことは重要なことです。質問に明確に答えられない。自分の話したいことだけ話して質問に答えてくれないサロンなどは、そもそもやめておいた方が無難です。

4,口コミの評価が悪い

口コミの評価は大事です。最近は信頼できる口コミサイトも増えてきました。多少の向き不向きはあっても、あまりにも気になる書き込みが多いサロンは危険信号です。エタラビ、ラットタットに対しての口コミを集めてみました。

毎回毎回予約の電話が混み合って何十回かけても繋がらない。やっとの思いで繋がってもあっという間に土日は埋まっていて予約が入らない。こちらは脱毛の権利を買っているにもかかわらず、争奪戦で予約を取らないといけないのか?しかもフリーダイヤルでもない。このシステムはいかがなものか?絶対にやめた方がいい。電話する度にイライラしてはっきり言ってストレスです!!!!

https://minhyo.jp/e-laby/

安さに惹かれて全身脱毛コースを購入しましたが、予約が本当に取りにくく、知らない間に店舗の場所がかわっていてその案内も予約時に一切ない、スタッフによって言うことが違う、とシステム、スタッフの教育方針は最低レベルだと思います。ここまで予約が取りづらいと全身脱毛が終わるまで何年かかるかわかりません。値段だけ見ると魅力的ですが、総合的にマイナスです。

https://minhyo.jp/e-laby/

こんな最低最悪な所はありません! 15日の12時から翌月の予約を電話で受け付けるのですが、電話は繋がらないし、やっと繋がっても、ほぼ希望通りの予約日・時間は取れません。お金だけ取っておいて、ホント最低です! 超暇な方は別として、仕事してる方はやめた方がいいです!お客を馬鹿にしすぎです!!

https://minhyo.jp/e-laby/

エタラビ解約しました 解約を月末に支払うとのことですが返金されません 問い合わせたところ、返金日がなんの連絡もなく 延期になったとのこと 本当に返金されるのでしょうか 不安です

https://minhyo.jp/e-laby/

悲痛な口コミが目立ちますね。

エタラビ、ラットタットは以前から、上記のような予約の取りづらさ、返金トラブルに関する口コミが目立っていました。同じような内容の不満が目につく場合は偶然ではないと考えたほうが無難です。必ずカウンセリング前、契約前に口コミはチェックしましょう。

※口コミが投稿された時期もご確認ください。口コミの内容が2010年のものだったり、5年以上前の口コミだったりします。当時の状況から改善されていることが多いため、昔の口コミは参考にならないです。すべての口コミを鵜呑みにしないようにご注意ください。

5,スタッフの対応

脱毛は1度で終わるものではありません。何度も通わなければいけませんので、スタッフの対応が気持ちの良いものかどうかはとても重要です。

・電話対応

出来ればカウンセリングに行く前に一度電話で料金プラン、脱毛に通える回数など質問してみるのもお勧めです。電話での接客態度が悪いサロンは従業員教育が徹底していないことが疑われます。

カウンセリング予約の電話は繋がりやすいかどうかもチェックしておきましょう。実際に施術予約の取りやすさを計るバロメーターにもなります。

・無料カウンセリング時の接客態度

無料カウンセリング時はすぐに契約せず、「一度帰って考えます。」と言ってみるのもオススメです。その際無理に引き止めたり、態度が急変したりするスタッフがいるサロンは要注意です。経営状態が良くない、従業員教育が行き届いてないのは明白です。

そしてサロンの衛生面を確認するにはトイレをチェックするのもおすすめです。清潔に保たれていれば、スタッフの人数にも余裕があると考えられます。