米FRB 3月に続き利上げ決定
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アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、14日まで開いた金融政策を決める会合で、アメリカ経済は緩やかに拡大しているとして、ことし3月に続いて、利上げに踏み切ることを決めました。また、量的緩和策で膨らんだFRBの資産規模の縮小について年内に始める見通しだとして、引き締めの方向で政策を見直す姿勢を示しました。
FRBは、14日までの2日間、ワシントンで金融政策を決める公開市場委員会を開きました。
終了後に発表された声明によりますと、FRBは、アメリカ経済は緩やかに拡大しているとして、賛成多数で利上げに踏み切ることを決めました。
具体的には、0.75%から1%の範囲となっている今の政策金利を0.25%引き上げ、1%から1.25%の範囲とします。
また、量的緩和策で市場に大量の資金を供給するため膨らんだFRBの資産規模の縮小について経済情勢を見ながら年内に始める見通しだとして、引き締めの方向で政策を見直す姿勢を示しました。
FRBは、おととし12月に、いわゆるリーマンショック以降続けてきた異例のゼロ金利政策を解除して利上げを始めました。
その後、去年12月に追加の利上げを行ったあとは、ことし3月、そして今回と、3か月ごとのペースで利上げを行っています。
アメリカ経済は、ことし初め、消費の減速を背景にやや伸びが鈍化し、トランプ陣営とロシアの関係をめぐる疑惑への追及が続いて、経済政策の先行きは不透明です。
ただ、FRBは、景気の減速は一時的と見ていて、ことしの利上げの回数についてはあと1回行うとして、これまでの見通しを据え置きました。
終了後に発表された声明によりますと、FRBは、アメリカ経済は緩やかに拡大しているとして、賛成多数で利上げに踏み切ることを決めました。
具体的には、0.75%から1%の範囲となっている今の政策金利を0.25%引き上げ、1%から1.25%の範囲とします。
また、量的緩和策で市場に大量の資金を供給するため膨らんだFRBの資産規模の縮小について経済情勢を見ながら年内に始める見通しだとして、引き締めの方向で政策を見直す姿勢を示しました。
FRBは、おととし12月に、いわゆるリーマンショック以降続けてきた異例のゼロ金利政策を解除して利上げを始めました。
その後、去年12月に追加の利上げを行ったあとは、ことし3月、そして今回と、3か月ごとのペースで利上げを行っています。
アメリカ経済は、ことし初め、消費の減速を背景にやや伸びが鈍化し、トランプ陣営とロシアの関係をめぐる疑惑への追及が続いて、経済政策の先行きは不透明です。
ただ、FRBは、景気の減速は一時的と見ていて、ことしの利上げの回数についてはあと1回行うとして、これまでの見通しを据え置きました。
FRB議長「雇用情勢は改善」
FRBのイエレン議長は会合のあと記者会見し、3月に続いて金利を引き上げた理由について、「経済は回復力が見られ、とてもよい。労働市場もとても堅調で、失業率は2001年以来の水準に改善している」と述べ、物価の上昇の勢いは一時的な要因で弱まっているものの、雇用情勢の改善を踏まえた判断だったと明らかにしました。
また、税制改革やインフラ投資などトランプ政権の経済政策の先行きが不透明になっていることについては、「企業や家計の景気に対する見方は引き続きとても強い」として、今のところリスクではないという認識を示しました。
さらに、FRBの資産規模の縮小について年内に始める予定だとしたうえで、「少しずつ、おおむね予測可能な方法で縮小させていく」と述べ、経済や市場への影響を見極めながら慎重に進めていく姿勢を示しました。
一方、来年の2月上旬に任期が切れるイエレン議長自身の去就について、「私自身の現状は、議長として、任期を完全につとめるということだ」と述べ、トランプ大統領と再任について話していないと説明しました。
また、税制改革やインフラ投資などトランプ政権の経済政策の先行きが不透明になっていることについては、「企業や家計の景気に対する見方は引き続きとても強い」として、今のところリスクではないという認識を示しました。
さらに、FRBの資産規模の縮小について年内に始める予定だとしたうえで、「少しずつ、おおむね予測可能な方法で縮小させていく」と述べ、経済や市場への影響を見極めながら慎重に進めていく姿勢を示しました。
一方、来年の2月上旬に任期が切れるイエレン議長自身の去就について、「私自身の現状は、議長として、任期を完全につとめるということだ」と述べ、トランプ大統領と再任について話していないと説明しました。
年内にあと1回の利上げを想定
FRBは、イエレン議長をはじめ金融政策を決める会合の参加者が予測した今後の金利の見通しを公表しました。
それによりますと、ことしの利上げの回数は3回という、ことし3月時点の見通しを変えないとしています。
FRBは、今回、そして3月にも利上げしたことから、年内にあと1回の利上げを想定していることになります。
また、来年の利上げの回数も3回で据え置いたほか、長期的な政策金利の水準の中心的な想定も3%程度のまま変更しませんでした。
市場では、このところ上昇の勢いが弱まっている物価の動向などを踏まえ、利上げのペースが変わるかどうか注目されていましたが、FRBは、アメリカ経済は堅調な雇用情勢を背景に緩やかな拡大が続くとして、これまでの見通しを維持しました。
それによりますと、ことしの利上げの回数は3回という、ことし3月時点の見通しを変えないとしています。
FRBは、今回、そして3月にも利上げしたことから、年内にあと1回の利上げを想定していることになります。
また、来年の利上げの回数も3回で据え置いたほか、長期的な政策金利の水準の中心的な想定も3%程度のまま変更しませんでした。
市場では、このところ上昇の勢いが弱まっている物価の動向などを踏まえ、利上げのペースが変わるかどうか注目されていましたが、FRBは、アメリカ経済は堅調な雇用情勢を背景に緩やかな拡大が続くとして、これまでの見通しを維持しました。
「年内に資産規模縮小へ」
FRBは「量的緩和策」で、市場に大量の資金を供給するため国債などを買い入れたことから、保有する資産の規模は、金融危機前の1兆ドル以下から、現在はおよそ4兆4600億ドル500兆円近くにまで膨らんでいます。
そして、量的緩和策を解除したあとも、引き続き、市場を緩和的な状態に保つため、償還の時期が来た国債などを再び買い入れて、資産規模を維持する政策をとってきました。
これについて、FRBは、今回の会合のあとの声明で、経済情勢が想定どおりであれば、年内に資産規模の縮小を始める見通しだと表明しました。
具体的には、償還の時期が来た国債などを再び買い入れる額を少しずつ減らすとしていて、縮小の規模は当初は、1か月当たり最大100億ドルとしています。
その後、3か月ごとに買い入れる額を段階的に減らし、1年後には1か月当たり最大500億ドルとして、資産規模の縮小を進めていくことにしています。
FRBのイエレン議長は、会合のあとの会見で、「少しずつ、おおむね予測可能な方法で資産規模を縮小させていく」と述べ、経済や市場への影響を見極めながら進めていく姿勢を強調していました。
そして、量的緩和策を解除したあとも、引き続き、市場を緩和的な状態に保つため、償還の時期が来た国債などを再び買い入れて、資産規模を維持する政策をとってきました。
これについて、FRBは、今回の会合のあとの声明で、経済情勢が想定どおりであれば、年内に資産規模の縮小を始める見通しだと表明しました。
具体的には、償還の時期が来た国債などを再び買い入れる額を少しずつ減らすとしていて、縮小の規模は当初は、1か月当たり最大100億ドルとしています。
その後、3か月ごとに買い入れる額を段階的に減らし、1年後には1か月当たり最大500億ドルとして、資産規模の縮小を進めていくことにしています。
FRBのイエレン議長は、会合のあとの会見で、「少しずつ、おおむね予測可能な方法で資産規模を縮小させていく」と述べ、経済や市場への影響を見極めながら進めていく姿勢を強調していました。