与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の検討委員会は14日、2022年度末の北陸新幹線の金沢―敦賀間の開業に伴ってJR西日本から経営が分離される並行在来線について会合を開いた。敦賀開業後も在来線の特急が存続できるように、JR貨物への委託方式を含めて今後、議論を進める。
新幹線が敦賀まで開業すると、大阪と金沢を結ぶ「サンダーバード」、名古屋・米原と金沢を結ぶ「しらさぎ」は敦賀止まりになる。ただ、敦賀の新幹線ホームは在来線から約200メートル離れるなど乗り換えが不便で、福井県議会などから特急存続の意見が出ている。
与党検討委が検討するJR貨物への委託方式は、貨物列車に旅客用の車両を連結し、一緒に走らせるというもの。金沢―敦賀間を走る貨物列車は深夜や早朝が多いが、昼間の時間帯を増便し、旅客にも使う考え。トラックから鉄道に切り替えて貨物を運ぶ「モーダルシフト」にも貢献できるとみている。
検討委は福井県の第三セクターである並行在来線会社が特急を運行する方法など他の選択肢を含めて検討する。