米高級ホテル「ウォルドルフ・アストリア・ニューヨーク」を買収したことで知られる中国保険大手・安邦保険集団は14日、呉小暉(ウーシアオホイ)会長が「個人的な理由でしばらく職務を履行できなくなった」と発表した。呉氏は当局に連行されたとの情報がある。安邦は共産党指導者の親族との深い関係が指摘されており、党大会を控えて事態の進展に高い関心が集まっている。
安邦は詳細を明らかにしていないが、中国の経済誌「財経」が13日夜、呉氏が当局に連行されたとネットで報道。同誌によると呉氏は今月9日に連行され、監督官庁の保険監督管理委員会関係者が10日、同社に連行の情報を伝えた。
財経の記事はネットで掲載されてからすぐに削除された。
「連行」の理由は不明だが、4月下旬、習近平(シーチンピン)国家主席が金融業界に対する指導を強めるよう指示。監督当局はリスクが高い取引への規制を強めており、安邦傘下の保険会社も5月に処分された。保険監督管理委員会トップの項俊波主席も4月、規律違反の疑いで失脚するなど、金融界が習氏の進める「反腐敗」のターゲットになり始めていた。
安邦は国内外で多くの不動産や…
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朝日新聞国際報道部