thumbnail こんにちは,

2018 FIFAワールドカップ ロシア・アジア最終予選で日本代表はイラク代表と対戦し、1-1で引き分けた。試合後、原口元気はその胸中を明かした。

「自分を過大評価しているわけじゃない。だけど、ああいう時間帯こそ、頑張りきれるプレーができたと思う。(交代してしまったら)何も助けられなかったので、助けられないのがもどかしかった」

試合後、原口元気は悔しさをにじませながら、そう語った。

日本代表は最低限のノルマを達成した。中東で行われたロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦、(中立地で行われたとはいえ)慣れない環境、35度を超える過酷な条件下で、勝ち点1を獲得した。

だが、試合後の選手たちの表情は晴れず、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も不満を露わにした。それは、最低限の仕事であっても最高の結果では決してなかったことを示していた。

原口元気も、複雑な気持ちを抱えた選手の一人だった。

試合中は前線で誰よりも活発に動いた。得点にこそ絡めなかったが、積極的なチェイシングでチームのために走り回り、チャンスと見ればゴール前に駆け上がった。しかし、1−0で迎えた70分にピッチから去ることに。結果として日本は原口が交代した後、イラクに追いつかれて引き分けに終わった。

問いかけられた「まだ行けた?」の問いに、原口は「うん」と頷く。

「(代えられたのは)点を取っていないからじゃないですか」と話しつつ、煮え切らない思いを打ち明けた。

「(交代後の状況について)ああいう時間帯こそ、自分みたいな選手が……。自分を過大評価しているわけじゃない。だけど、ああいう時間帯こそ、頑張りきれるプレーができたと思う。(交代してしまったら)何も助けられなかったので、助けられないのがもどかしかった。別に批判しているわけじゃないし、(交代で入った倉田)秋くんは素晴らしい選手。監督の判断も尊重している。けど、助けたかったというのはありました」

日本は原口の交代後、酒井宏樹や久保裕也が足を痛めるなど、満身創痍の状態に陥った。その前に井手口陽介がアクシデントによりピッチから去っていたため、残る交代枠は一つしかなかった。結果、久保は最後まで足を引きずりながらピッチに立ち続けた。

仲間が懸命に戦う姿をピッチの外で見ることしかできなかったことに、原口はもどかしさを感じていた。人一倍負けん気の強い選手、言い換えるなら“頑張れる選手”であるだけに、頑張らなければならない場面でピッチに立っていない自分に憤りを覚えていたわけだ。

もっとも、試合は終わってしまった。1−1の引き分け。勝ち点1の獲得、残る2試合で勝てばワールドカップ本大会への切符を手に入れられる、というシチュエーションは良くも悪くも変わらない。

「次、勝てば決まるので。必ずホームで強い日本を見せたいですね」

ホームで開催されるとはいえ、次戦の相手はグループ屈指の強豪オーストラリアだ。W杯出場権がかかる難敵との対戦というシチュエーションに加え、開催日は8月31日。今回に負けず劣らない暑さが予想される時期だ。

過酷な条件下で行われる可能性は高い。言い換えれば、”頑張らなければならない時間帯”に直面することになるだろう。そうなれば、前線で誰よりも動き、強い気持ちを持つ原口の力が必要になってくる。

「(チームの出来について)全然悪くなかったと思う。ネガティブに捉える必要はない。本当に必ず勝っていけると思います」

強い日本を見せて、ワールドカップへの切符を手にするために――。原口は次なる戦いへ目を向け、新しい戦いに向けて、歩みを進めていく。

サッカーのライブを観るならDAZNで!1ヶ月間無料のトライアルを今すぐ始めよう。

関連