本人の噛む力・飲み込む力に合わせた介護食を選びましょう。
高齢になると噛む力や飲み込む力が低下するので、介護食でないと食事が進まないという方が増えます。
また本人に合った食事でない場合、誤嚥性肺炎の原因になってしまう場合もあります。
そのため本人の噛む力・飲み込む力に合った介護食を取り入れましょう。
ただ介護者が毎食作るとなると負担が大きいと思うので、市販の介護食の紹介もしますね!
介護食とは?
介護食とは噛む力や飲み込む力が弱くなった人でも、食べやすい形態にしている食事のことです。
高齢者は加齢に伴い噛む力、飲み込む力が弱くなります。
歯は加齢によってもろくなり、80歳以上のお年寄りで歯が20本以上あるのは38%程度です。
また噛むための筋力や飲み込むための筋力も衰えますし、その上に脳梗塞などによるマヒが残るとさらに噛む・飲み込むという動作が困難となります。
その結果今までの食事形態では上手に噛んだり飲み込んだりすることが難しくなります。
そして高齢者の場合、食事が上手く摂取できないことで誤嚥性肺炎にもつながりやすくなります。
誤嚥性肺炎を予防するためにも本人の噛む力、飲み込む力に合った食事形態を用意する必要があります。
介護食の種類と選ぶときのポイント
介護食は噛む力に問題があるのか、飲み込む力に問題があるのかでも形態が変わってきます。
介護食の形態は大きく分けて4つあります。
きざみ食
食材を細かく刻んでいる食事。
噛む力が低下しているが、飲み込む力は維持されている人向け。
唾液の少ない人、飲み込む力が低下している人の場合、口の中でうまく食事を丸めることができないため、刻み食では誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。
そのため唾液の少ない人、飲み込む力が弱い人にはきざみ食は避けましょう。
軟菜食
よく煮込んで柔らかくしている食事。
例えば具を柔らかく煮込んでシチューにしたり、ハンバーグも煮込みにしたりといった工夫がされています。
歯が欠けているなどで噛む力に問題がある人や、スプーンで食べやすい形態のため麻痺などによりお箸が上手く使えない人に向いています。
ミキサー食
食材をミキサーにかけて液体状にした食事。
硬さでいうとコーンスープ状。
ご飯粒が口の中に残りやすい人、飲み込む力が低下している人に向いています。
ただ液体状のままだとムセやすくなるので、トロミ材をいれる場合もあります。
しかしトロミ材の量が多すぎると喉の奥に食材が張り付く場合があるので、トロミの入れすぎには注意が必要です。
*トロミ材の量は商品の箱などに水分との配分が書かれていますので、そちらを参考にしましょう。
嚥下食
柔らかく調理した食材をミキサーにかけペースト状・ゼリー状にした食事。
一番飲み込みやすい形状になっています。
どの形状が良いのか分からない時はかかりつけ医や訪問看護師に相談しましょう。
入院中なら管理栄養士さんの栄養指導を希望するのもいいでしょう。
市販の介護食も取り入れていきましょう
市販の介護食も取り入れて、介護の負担を減らしていきましょう。
毎回介護食を作るのは介護する人にとって負担が大きいと思います。
また別居していたり、仕事があったりすると毎回の支度は難しい時もあるでしょう。
今は様々な介護食が登場しているのですが、その中でも日本介護協議会の規格に適して作っているユニバーサルデザインフードなら食事のかたさ、粘度が4段階で区分されており本人の飲み込む力に合わせた食事を選択することができます。
ユニバーサルデザインフードの場合、商品のパッケージに以下のようなマークがついています。
ユニバーサルデザインフードは4段階に区分されており、かむ力、飲み込む力の両方の視点から区分を選ぶことができます。
区分1は容易に噛めるかたさ。
かたいものや大きいものはやや食べづらいが、飲み込む力は問題ない人に向いています。
区分2は歯茎でつぶせるかたさです。
かたいものや大きいものは食べづらく、飲み込みも物によっては難しい人に向いてます。
区分3は舌でつぶせるかたさです。
細かくてやわらかければ食べられるが、水やお茶が飲みづらい時がある人向けです。
区分4はかまなくても食べられるかたさです。
固形物が食べられない、水やお茶が飲みづらい人に向いています。
病院できざみ食を食べていた場合は区分1。
軟菜食の場合は区分2~3。
ミキサー食の場合は区分4。
という具合になるかと思います。
しかし噛む力・飲み込む力は個人差があるため、本人の状態をみて選びましょう。
キューピーの介護食はユニバーサルデザインフードです。
☟写真は区分1のものを載せていますが、こちらから他の区分の商品も選択できますよ( ^ω^ )
さいごに
高齢になると噛む力、飲み込む力が低下し、普通の食事をとるのが難しくなる場合があります。
本人が上手く飲み込みができない食事は誤嚥性肺炎の原因にもなりますので、本人にあった食事形態を取り入れましょう。
介護でよくある悩みを解決できる情報をまとめています。
情報を知ることが解決への一番の近道ですのでご確認ください。