いわゆる「架空請求」のメールやSMSを受信して不安を感じた消費者に対し、相談サイトを装って実際は生じるはずもない料金を請求する詐欺が発生している。「架空請求メール」の「電話番号」でSEOを行い、ウェブサイトへ誘導していた。 本来は発生していないにもかかわらず、有料動画サイトの未納料金があるなどとショートメッセージやメールを送信。 料金の支払いを請求するいわゆる「架空請求」が発生しているが、こうした請求に不安を感じた消費者に目を付け、相談窓口を名乗って料金を請求する架空請求の手口が確認されたもの。 架空請求で折り返し先の番号として記載されている「電話番号」で検索を行うと、「詐欺被害相談サイト」などとして検索結果の上位に表示されるという。 誘導先のウェブサイトでは、問題の電話番号が詐欺の電話番号であると説明するとともに、電話で問い合わせるよう求めていた。 記載された番号へ電話をかけると、別の電話番号が案内され、その番号では「クラプラ」を名乗る業者が登場。架空請求業者からこれ以上請求させないように交渉するなどと説明して、料金を請求。さらに別の未納料金が発生しており、多額に膨れあがるかもしれないなどと不安を煽って、さらなる料金の支払いを求める。 (画像:消費者庁 元のデータはこちら【PDF】) 代理で交渉を行うためには弁護士資格が必要な上、もともと架空請求のため、実際の交渉などは行っておらず、解決を口実に金銭を要求する架空請求の一種だ。 また金銭を支払わせる際には、契約書をなどへ署名捺印させて返信させるなど手が込んでおり、個人情報を収集している可能性もある。 今回の問題に関して調査を行った消費者庁によれば、架空請求で利用された事業者「クラプラ」の住所は、一部商業登記が確認されたものの、代表者とは連絡が取れず、一部は退去して実態がなかったという。また金融機関によって口座が凍結されていた。 同庁では、「クラプラ」について「不実告知」により消費者の利益を不当に害する可能性があると指摘し、同社の概要を公開。 有料動画サイトの未納料金を請求するといったSMSやメールは典型的な詐欺であるとし、電話をかけないように注意喚起を行うとともに、不安に感じた場合は、消費生活相談窓口や警察へ相談するよう注意を呼びかけている。 これまでも利用料や登録解除費用などとして高額な料金を請求する「ワンクリック詐欺」に便乗し、実際には返金が得られないにもかかわらず救済などとして被害者へ調査を持ちかけ、料金を請求する探偵業者によるトラブルが多発している。 こうしたトラブルでも、「消費者センター」の検索結果から誘導するなど、SEOが活用されていた。国民生活センターへの相談件数も年々増加しており、2015年度以降は毎年4000件を超える相談が寄せられている。 (Security NEXT - 2017/05/22 ) 関連リンク 消費者庁 ■出典:Security NEXT ── フィッシングの被害にあわないために・・・ BIGLOBEが提供するフィッシング対策サービスの『インターネットサギウォール』なら本物と見間違うような精巧な偽サイト、執拗な料金請求などの脅しによって金銭搾取を狙う"ネット版振込め詐欺"など、危険な可能性のあるサイトを表示させません。 お申し込み月は【無料】です。 詳細はこちら。 |
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