日本三大鍾乳洞 – 龍泉洞 碧く澄んだ神秘的な地底湖

みなさん、日本三大鍾乳洞というものをご存知でしょうか?
日本三大●●は数多くありますが、鍾乳洞は意外と地味な部類に入るかと思うので、なかなかメジャーなものではないかもしれません。

日本三大鍾乳洞とされているところは、山口県の秋芳洞、岩手県の龍泉洞、そして高知県の龍河洞です。基本的にどの鍾乳洞もなかなか辺ぴな立地にあるので、特に関東圏に在住の人にとっては行きづらい感があります。
東京で鍾乳洞と言ったら、奥多摩の日原鍾乳洞の方でしょう。こちらも知名度が高いとは言い難いところですが…。

今回は、三大鍾乳洞の一つ、岩手県岩泉町にある龍泉洞の紹介です。
まずアクセスですが、前述したようにとにかく難があります。以前はJR岩泉線の岩泉駅が最寄り駅でしたが、2010年に土砂崩れによる脱線事故が発生して以来、長らく全線運休となり、ついには復旧を断念し2014年に廃線が決定しました。
そのため公共交通機関でのアクセスはバスのみとなっています。JR盛岡駅から約2時間半、または三陸鉄道北リアス線の岩泉小本駅から約45分でアクセス可能です。
私は岩手県の久慈市に行った帰りに立ち寄ったので、三陸鉄道北リアス線の小本駅から向かいました。

三陸鉄道北リアス線小本駅

三陸鉄道北リアス線の小本駅
(平成27年12月23日に駅名が変更され、岩泉小本駅になっていました。)

日本三大鍾乳洞の龍泉洞ですが、洞内に棲むコウモリと共に国の天然記念物にも指定されています。また、なんといっても地底湖の澄んだ水が有名で、龍泉洞地底湖の水として名水百選のひとつにも選定されています。この地底湖は世界有数の透明度を誇り、地下水は「ドラゴンブルー」とも形容されるそうです。
数年前にJR大人の休日倶楽部ポスターに、吉永小百合を起用し、地底湖の水の碧さを強調した写真が使われていたので、覚えている人もいるかもしれません。

龍泉洞の看板

龍泉洞の看板

龍泉洞レストハウス

龍泉洞レストハウス

龍泉洞入口

龍泉洞入口

龍泉洞内部の総延長は知られている部分だけで約3.6kmもあり、そのうちの700mが一般に公開されています。また、洞内には8つの地底湖が存在しており、その3つが公開中です。現在も洞内の調査は継続されており、総延長は5km以上になるとも言われています。

洞窟内は年間を通して10~11℃で一定しており、季節によっては肌寒く感じるかもしれません。また、内部はLED照明によってライトアップされており、幻想的な雰囲気を醸し出しています。

LED照明によるライトアップ

LED照明によるライトアップ

また、地底湖の美しさは特筆すべきもので、ライトアップも相まって青く透き通る水面には引き込まれるような魅力があります。透明度に関しては、ほの暗い洞窟内では水面の境が見分けられないほどでした。

「ドラゴンブルー」と形容される地底湖

「ドラゴンブルー」と形容される地底湖

どこの鍾乳洞でも言えることですが、洞内はかなり高低差があり、階段を何十段と上下することになるため、足腰の弱い人には大変かもしれません。また、ヒールの靴はNGでしょう。

龍泉洞ビール

龍泉洞の名水で仕込んだ「龍泉洞ビール」

龍泉洞は昨年、台風10号の豪雨による影響で地底湖が増水し、洞窟の入り口からも水が噴出したため閉洞していましたが、来週、3月19日(日)より営業が再開されます。

アクセスは困難ですが、日本三大鍾乳洞の名に違わない絶景です。宮古市の浄土ヶ浜観光などと組み合わせて訪問することをおすすめします。

龍泉洞

住所 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1番地1(龍泉洞事務所)
アクセス JR盛岡駅からバスで約2時間20分
三陸鉄道北リアス線岩泉小本駅からバスで約45分

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旅行担当 O

ひとり旅をこよなく愛する鉄分高めのアラフォー男子。 年に三度の旅行だけが心の支えです。