『あなたのことはそれほど』佐藤Pが語る―第2回：山崎育三郎＆中川翔子も東出昌大並みに大暴れ!? 結末はドラマオリジナル

従来の“不倫ドラマ”とは異なり、ヒロインの美都（波瑠）に不倫への罪悪感が見受けられないことが物議を呼び、批判的な意見も含め大きな反響を集めている『あなたのことはそれほど』（TBS系）。6月6日（火）に放送された第8話は、不倫という罪を犯した美都への制裁なのか、何者かが美都を陥れようと動き始め、運命の歯車が再び大きく回り始めたことを予感させる展開だった。そんな主人公・美都の人生を大きく左右するであろう、彼女を取り巻く注目の人物について、ドラマの指揮を執る佐藤敦司プロデューサーに話を聞いた。

■『あなたのことはそれほど』佐藤Pが語る―第1回：東出昌大“怪演”の裏側「涼太の狂気はますますヒートアップする」

――前回のインタビューで、東出昌大さん演じる美都の夫・涼太の狂気についてお話を伺いましたが、同じく、仲里依紗さん演じる美都の不倫相手・有島（鈴木伸之）の妻・麗華もかなりコワイですよね。第7話で、愛娘を触ろうとした有島から子供を奪い、「手を洗ってください」…と告げた瞬間は背筋が凍りました。

佐藤：有島じゃないですけど、麗華の勘の良さは男にとってかなりの脅威です。しかも感情をため込むタイプだけあって、第7話から始まった反撃もジワジワジワジワと…（笑）。相手を問い詰めるのではなく、相手が黙っていられなくなる、自白するよう追い詰めるところが麗華の賢いところ。でも、いまだに何を考えているのか分からないところがあるので、いずれ自分の気持ちをストレートにぶつけるようなシーンができたらと思っています。

学生時代地味だった麗華にとって、常に女性にモテていた有島は高嶺の花。しかも、親同士がケンカして荒んだ状況で有島に救われて、かなり恩を感じているわけです。それがいまや、「子供を授けてくれてありがとう。でももうあなたはいらないわ」と言わんばかりに形勢は完全に逆転。ここから先は、家庭内で有島の真の存在価値が問われることになると思います。

一方、有島はようやく「悪いことしちゃった！」と気付いて、いま人生最大のピンチを迎えています（笑）。恐らく、今まではのらりくらり上手くかわしてやってきたんでしょうけど、今回ばかりはそうはいかない。第7話の占いのシーンで、“有島光軌”という名前の最強説が出てきましたけど（※実際に画数を調べたら、本当に最強だったそう）、その最強の運勢でこのピンチを乗り切ることができるのか、注目して下さい。

――視聴者の間では、涼太の同僚・小田原（山崎育三郎）、有島家のマンションの隣人・皆美（中川翔子）の動向にも注目が集まっているようですね。　

佐藤：小田原は渡辺家、皆美は有島家に首を突っ込む役どころです。最初、演じるお2人には、それぞれある目的を持って両家に介入していて、よその家庭に土足で踏み入るようなことをしているのには理由がある、それが後半明らかになるので、それまでは意味深に…ということをお願いしました。

仲良しの同僚、世話好きの隣人、それはあくまでうわべだけで、実際は腹にイチモツ抱えているような影を見せてくださいと。それが、第9話、10話で「あ、そういうつもりだったのか！」と、衝撃的な事実が明らかになります。2人も涼太並みに大暴れしますよ。