「上皇」京都へ、19日にも協議 市長や知事ら懇話会
天皇陛下の退位を実現する特例法の成立を受け、京都市の門川大作市長は12日の定例記者会見で、退位後の上皇に京都に滞在してもらう可能性や、一部の皇室行事の京都開催を国が検討するよう要望する考えを示した。19日にも開催が予定される「京都の未来を考える懇話会」で、京都府の山田啓二知事や京都商工会議所の立石義雄会頭らと協議する。
懇話会は京都の行政や経済、大学、伝統文化など各界の代表で構成する。2013年5月にまとめたビジョンで、将来的な皇族の京都在住などを目指す「双京構想」を盛り込んだ。皇室行事の一部を京都御所などで行うよう提言している。
門川市長は会見で、双京構想の実現を見据えて従来の議論を踏まえ、「今回まとめるべきことは短期間でまとめ、早く国に要望するのが大事」とした。また「今の京都御所の中でどういうことができるのか、現実を調査して、専門家の意見を聞く」と述べ、即位の礼や大嘗祭など、かつて京都で行われた行事の規模などを調べ、実現の可能性を確認する必要があるとした。
天皇陛下と皇后さまの退位後の住まいは、皇太子ご一家が住む東京・元赤坂の東宮御所とする案が有力とされている。
【 2017年06月13日 12時22分 】